しょうがない話

先週の土曜日にわき腹に腹痛を覚え、不覚にも救急外来に搬送されました。原因は薄々わかっていましたが、腎結石です。2回目ですから。綺麗な女性の看護士さんにボルタレンの座薬を挿入されました。痛みは落ち着き、エコーにもレントゲンにも結石らしき物が映っていたので、ほぼ確定診断され、ラクテックを1リットル射って家に帰されました。茶髪に金のネックレスがまぶしい若いイケメンの救命の先生に、「ほぼ診断もついたので、痛みが落ち着いているなら、どうぞご帰宅ください。月曜日には泌尿器科を受診してください。」と促され、自力で家路につきました。まあ、救命救急だから、僕みたいに腎結石で歩ける患者にはかまっていられないでしょう。

週があけて月曜日に泌尿器科を受診しました。まあ、地域で一番大きな基幹病院ですから仕方がないのですが、とにかく待てど暮らせど順番が回ってこない。朝から受付して、外来で3時間以上待って、やっと自分の番。

先生:レントゲンを見ながら「ここにありますね。6ミリくらいです。」
先生:「とにかく、水をいっぱい飲んでください。これを出さないと。出たら拾って持ってきてください。」
先生:「あとは、結石ができないような生活をしないと・・・。」
先生:「そうですねー。石を溶かす薬と、尿が出やすい薬を出しておきましょうか・・・」

と、いいながら先生はパソコンにハルナールと入力。

僕:「あの、僕、前立腺肥大はないと思いますのでハルナールは無効ではないでしょうか・・・」

先生:「まあ、これは、大丈夫ですから。 また2週間後に来てくださいね。」

まあ、大病院が抱える問題ですよね。3時間待ちの5分診療。それは、仕方のないことだと思います。いろいろと、昔から対策も打たれているようですが、一朝一夕には解決できないことですよね。結局ハルナールを出されましたが、MRの時に研修で習ったα1-cだか何かのレセプターは、排尿障害が無ければnon responseのはずだと思うのです。そうであっても、それ以上外来診療中に先生と議論してもショウガナイし、そんなことしたら嫌な患者になっちゃうし、時間もないし、逆に先生からもっと難しい反論とかされたらわからないし、結局素直に処方されることになりました。

朝から午後1時半まで病院の外来で過ごし、これから調剤薬局へ。そこには、忙しそうな40代半ばと見られる女性薬剤師が居ました。。

薬剤師:「ジェネリックがありますが、ジェネリックにしますか」
僕:「うーん、じゃあお願いします」
薬剤師:「えっと、おしっこが出にくいんですか?」
僕:「え、いいや。」
薬剤師:「おしっこは大分出るようになりましたか?」
僕:「え、いや、それは前から普通に・・・」
薬剤師:「じゃあ、今日はおしっこが出やすくなる薬が出ていますので、どうぞぉお大事に。」

この会話は、無駄であるります。一々結石で石を早く出すために先生が・・・と説明するのも大変だし、それよりも人の話を聞く風ではないですし。ただ、これが薬局で服薬指導の点数になるわけでしょうから、この会話が成されることは、仕方が無いことかもしれません。仕方が無い。。服薬指導が何点なのか、知りませんが(明細見ればわかるけど)、その医療費が国庫から出ていると思うと、納税者としては不条理かもしれません。プリントアウトされた薬の説明には、「タムスロシン」のジェネリックの写真と、「尿が出やすくなる薬です」と書かれていました。

ほんとに、痛くてしょうがないし、待ってて疲れてしょうもない。望んでいない薬を出されて、しょうもない話でした。

“しょうがない話”. への2件のフィードバック

  1. 鈴木常義 のアバター
    鈴木常義

    立ち寄りましたので・・・つい・・・
    ハルナールは適応外ですが、尿管結石の排出促進効果があります。
    おそらくそれで処方となったのでしょう。
    レセプト上は前立腺肥大に伴う排尿障害になっているかもしれませんが。

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    1. 山崎健一 のアバター
      山崎健一

      鈴木さん、コメントありがとうございます。
      なるほど、そういう効果があったんですね。確かにこの数日後、石が出ましたよ。 笑
      良い薬ですね。

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