シリーズMRの出口論 横山伸吾(仮名)の場合①

横山伸吾(仮名)は関西出身。関西の私大ではアメリカンフットボール部のクオーターバックでキャプテンだった。体育会系で明るくて元気。卒業後はなんとなく留学しようと決意し、1年間フリーター生活で貯めたお金で、フィリピンのセブ島に1年間の語学留学をした。

帰国後、新卒枠で外資系製薬企業に就職、MRとしてキャリアをスタートする。持ち前の明るさと体育会仕込みの根性でどんどん好成績を修めて、その会社の売り上げはいつもトップクラス、得意先の病院からの信頼もとても厚かった。

難攻不落の病院も攻め方を変えたり、戦略を練ったりして、まさにクオーターバック仕込みの頭も身体も使う活動で一つ一つ攻略し、目標を達成していったのである。

6年経った。一通りMRとしては経験し、まさに一人前の企業戦士には成長したものの、横山には一種の物足りなさが芽生えていた。学生時代は、毎年のように、大会で賞をとったり、次の大会を目標にしたりしたのだが、MR生活は長い。一通り賞も取ったりして順調ではあったのだがこのルーティンをいつまで続けるのかという漠然とした不安が支配し始めた。

尊敬する先輩もいたが、その先輩の領域に達するのは5年後、さらにその先輩の営業所長に達するのは30代後半くらい、その後うまくやって支店長に45歳・・・と、生きたサンプルとも言える先輩たちを毎日のように目の当たりにしているうちに、なんとなく自分の数年後の姿がもう見えてしまったのだ。

順調にいけば将来家庭も持てるし、ある程度豊かな生活もできるし、家も買えるだろう。とはいえ、自分の数年後の世界がもう見えてしまっている。人生ってそんなものだろうか。

 

横山はある日、社内公募のマーケティングポジションに応募した。

英語力は必須条件ではある。留学経験があるとはいえ、たった1年だし、当時はほとんど遊んでいたようなものだし、実際のところ、読み書き程度しかできない。ただ、このままMRを続けるのも気持ちがしんどいし、ダメ元で受けて、落ちたらMRそのものをやめようと思っての応募である。

 

つづく

マンツーマン英会話【GABA】

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