“平和産業” の危機
平和産業の不景気が止まりません。平和産業とは、旅行業、ホテル業、アミューズメント業などなど、平和でなければ成り立たない産業です。平和産業の危機は、不景気になると訪れます。
まさに温泉旅館なんて、平和でなければ、維持できないですよね。特にコロナではもうお客さんも遠のいていたでしょうし。まあ、大変な時代が続いています。そろそろマジで温泉とか自由に行けるようにならないですかね。
作並温泉はといえば、老舗の岩松旅館というのがありまして、そこは個人的にも何度か訪れていてとても良い温泉なのですが、大丈夫でしょうか。心配になります。川沿いの岩盤をくり抜いた風呂がありそこにたどり着くまでにずっと階段を下っていくのです。
OYOだったのか
で、今回の作並の「かたくりの宿」は、インド資本のOYOが入って、外国人観光客のインバウンドをずっと狙っていたようです。
OYOと言えば数年前に若きインド人が作った会社で、若いと言っても本当に若いのですよ。確か19歳とか。。デジタルとかで不動産に参入したのですよね。ソフトバンクグループも投資したりして、去年日本でも大量に採用したりしたのですが、大幅なレイオフが今年ありましたよね。それにしてもソフトバンクグループの投資はことごとく失敗していますね。WeWorkとか。
とは言え、コロナに関係なく、温泉旅館にOYOってどうなんでしょうか。なんかインドのイメージがちょっと強すぎて、日本の山の中の温泉ばにはちょっとミスマッチじゃないでしょうか。それも全て、日本人観光客が減ったから、海外からのインバウンド観光に頼らざるを得なかったのでしょうね。気持ちはわかります。作並温泉だけではなくて、もう日本中の観光地が外国人観光客目当てに変わってきていますよね。理由は簡単です。
日本の観光は、日本人にとっては贅沢極まりないからです。
ううん。
しかも外国人観光客頼みの経営。
日本を旅できない日本人
ではなぜ日本人の観光客が少ないのか?
それは、高いからですよね。
考えてみてください。例えば一般的なサラリーマンの年収は500万円とします。
そんな、年収500万円の家族4人が、東京から作並温泉に旅行するとします。
新幹線で上野から仙台まで
座席 | 料金合計 | 乗車券 | 特急料金 |
---|---|---|---|
自由席 | 10,350円 | 6,050円 | 4,300円 |
指定席 | 11,080円 | 6,050円 | 5,030円 |
家族4人で、新幹線で上野から仙台まで行くだけで、4万円以上かかります。
そこから作並までタクシーでだいたい4000円くらいです。
旅館に1泊しますと、岩松旅館で13300円(一人)。なので4人だと53,200円です。ちなみに2泊すると宿泊費の合計は106,400円です。
仙台、山形の市内観光ではいくらかかるでしょうか。家族4人で5万円くらいでしょうか。
そうすると、
新幹線往復 ¥82,800–
旅館2泊 ¥106,400-
観光に多分 ¥50,000-
家族4人で2泊の作並温泉旅行は、
¥239,200-
になりますね。日本人は、ちょっと温泉に行くのに239200円かかるのです。これは一般的な年収500万円のサラリーマン、ちなみに平均年収はもっと低いですが、こういう一般人がちょっと行ける旅行ではないのです。
何か、そもそもこの辺りを改善しないとダメじゃないですかね。コロナの前に。