キャリア構築は難しいですよね。これは、どの業界でも同じです。
特に製薬業界は、数年前に比べますと、選択肢がだいぶ狭まったような気がします。
IT業界を見てください。ソフトウェアのベンダーの数とかすごいですよね。外資ですよ。ITのソフトウェアのベンダーのプリセールスの人たちは、選択肢がたくさんあります。しかも全て良い給与です。
選択肢があるどころか、IT企業側が人が足りなくて困っていて、
人材の取り合いをしているのです。
業界が変わると、同じ外資系企業でもこうもかわるのですね。
一昔前の、製薬業界も、IT業界ほどではありませんが、選択肢がたくさんありました。
さて、他の業界でも同様ですし、当然製薬業界で見ても、その人によって良い会社と感じたり、悪い会社と感じたり。大きな会社に居ることがハッピーな人もいれば、小さな会社の立ち上げが好きだという人も居ます。
また、同じ人物であっても、5年前なら、立ち上げで冒険できたけど、今後はすこし大きな会社で静かにしていたいとか、考えが変わったり。
大きな会社にいてフラストレーションが溜まり、小さなベンチャーに転職して不自由はいろいろあるけどハッピーだとか、またその逆を言う人も当然居ます。

どれが幸せなのか、本当にその人次第になってしまします。
ただし、大体の傾向というものはありますよね。大まかな傾向で言えば、小さな会社にいる人は、大きな会社で成績を伸ばして、実績を蓄え、自分の実力を試すために少数精鋭の組織に来た・・・というパターンが多いのではないでしょうか。
メガファーマで実績を積んで、力をつけて立ち上げの会社に移るとか、やりがいもあるし、ハッピーだと感じる人が居るというケースです。
一概には言えないものの外資の立ち上げフェーズの会社は、メガファーマよりも給料が高いです。
ストックオプション、RSUが有ったりします。
小さな会社は、M&Aの対象になってしまうという心配は有ったとしても、その心配を納得させられる給料が支払われる訳です。
逆に言うと、少数精鋭の企業は、マンパワーが欠けると痛いので、高い給与でリテンションをするわけです。
リスクを上回るメリット
リスクはどんな場合でもどんな組織でもあるわけだから・・・と、自分なりに良しとしたりするわけですよね。
もし会社がなくなったら、また別の会社を探すよ。そのためにも、力をつけておきますよ。と、言った具合です。
ところが最近立ち行かないのは、その「ほかを探す」ということです。昨今、本当に製薬企業、特にコマーシャルサイドにおいてはポジションが減っております。最近の買収、M&Aでいうと、
シャイアーの人々は武田に、
セルジーンの人々はBMSに、
バイオベラティブの人々はサノフィに、
アクテリオンの人々はJ&Jに、
といった具合に、大きな組織に飛び出して、小さな組織に来た集団が、また大きな組織に、、このままだと戻ることになります。
特に、シャイアーから武田というのは、どんなに武田が外国人社長でグローバライズしたとはいえ、カルチャーが違いますよね。
小さな会社に居る人の特徴
そもそも、バイオベンチャーからスタートして大きくなったような会社にいる人材は、そういう大きな組織にに元々居て、見切りをつけて飛び出した人々が集まっているの集団なのです。
こういう種類の人々は、大きな組織に戻るのは抵抗があるはずです。
こんな回りくどく言わなくても、わかりますよね。
それでも、M&Aというのは想定していたわけですので、「まあ、そういうときにはまた別のスタートアップを探すことにする」と、思っていた人々が、今、行先がなかなかありません。
中には、数少ないチャンスを何気にものにして、同じような会社に見事に移る人も、ゼロではないのですが、本当にそういう案件は少ないです。
自己矛盾の発生
ゼロではないだけに、自分自身に自信満々だった人々は、たそがれてしまったりすることもあるのです。
「まだ俺には実力が足りないということだな・・・」
などという解釈に持っていきがちです。納得するためです。
かつて意気揚々とメガファーマを飛び出した精鋭が、プー太郎になるわけにもいかないですから、大半の人は、そのまま大きな組織に統合されるのを待つことになるわけです。
自己矛盾が生じます。
自己解釈をするには??
では、そういう人たちはどんな心構えで居るべきでしょうか。
大きな組織に戻るということを、どういうふうに解釈すれば、ストレスなく過ごせるのでしょうか。
答えは、もうすべて個人だと思うしかありません。
良い会社とか、大きい会社とか、逆に小さくてまとまりのある会社とか、なんでも会社会社と考えずに、自分自身の業界での評価を上げていき、そこに納得感を見出す他ないのではないでしょうか。
個人の評判は、この業界であれば、特に狭い業界ですから、だいたい聞こえてきます。そしてその評判が、これが、面白いくらいにほぼ一致したりするのです。
一つの業界と捉えて、そして、個人の評判をひたすら上げるしかないかなと思います。
そうしておけば、また時代が来るかと思いますよ。

3年先は、誰にもわからない
この業界ですけど、3年先は、わかりません。5年は遠すぎます。2年は短いかな。
だから、3年です。
3年前、今の状況わかりました?
僕はわかりませんでした。
ということは、3年先も、誰もわからないのです。
その時のために、個人の評判を確固たるものにしておけばよいかと思います。
同時にですけど、極端かもしれませんが、ある日突然会社が潰れても、全く別のことで生きていけるくらいの、何かを身に着けたいですね。その何かも、2年で身につくかと思います。
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