ある時は患者数5万人以下のオーファンドラッグ、またある時は2200万人以上の国民病へのアプローチ。その会社の名は?

2016年7月11日、FDAにて画期的なドライアイの新薬が承認されました。

Xiidra

成分:リフィテグラスト(Lifitegrast)
承認日:2016年7月11日
メーカー:Shire
適応:ドライアイ

サイドラ。と発音するんですかね。[x i i d r a]  iが二つ続いていますよね。つまり、二つのeyesですね。洒落ています。粋です。これは日本でも治験をしているのかどうか、わかりませんが、シャイアーといえば日本ではオーファンドラッグのイメージがあります。患者数5万人以下のアンメットメディカルニーズに果敢に挑戦している、患者フォーカスの企業という印象です。

そのシャイアーが手がけている、サイドラ。適応は患者数2200万人以上と言われている、いわば国民病のドライアイ。すみません、ドライアイという言葉が日本で正式な病名かどうかは知りませんが、とにかくドライアイの画期的な薬のようです。

これ日本で出たら、売れそうですよね。仕事はずっとパソコンとにらめっこ、自由時間もスマホとにらめっこという日本人にとっては、ドライアイはもはや国民病ですから。

オーファンにも強くて、患者数の多いメジャー疾患にもつよいシャイアーは何かポテンシャルを感じる優良企業ですね。この戦略は素晴らしいと思います。

現在シャイアーではADHDの新薬発売に伴い、営業始め人材が集まっているところです。すべて専門性の高い製品が揃っている会社のように思えますよね。

Xiidraに話は戻りますが、アメリカのテレビCMではあのジェニファー・アニストンを使っています。もうこうなると希少疾病からいきなりポピュラー路線、まさにどんなマーケットにも対応している製薬企業ですね。

https://www.myeyelove.com

しかも製品のホームページもなんだかオシャレです。

https://www.xiidra.com/

 

日本で発売されたら、まず会社のみんなに教えてあげたいと思います。

FDA承認、日本未発売シリーズ、今後続けたいと思います。

 

 

*シャイアーの募集情報を知りたい方、こちらにお願いいたします。

全米視聴率50%のスーパーボウルで流れたクスリのCMに、文句をつけた州知事

バーモント州はアメリカ北東部に位置しています。アメリカ東部はニューイングランド地方と呼ばれ、西海岸の明るい雰囲気とは一味違い、美しい紅葉などで有名ですね。5大湖に次ぐ6番目の湖と呼ばれるシャンプレイン湖のほとりは今頃雪景色でしょうか。スノーボードのバートン、アイスクリームのベンアンドジェリー、ドレミの歌のトラップファミリーの家などなど、旅情あふれる地域です。フランス語圏のカナダのケベックに近いので、そもそもバーモントとはフランス語で緑の山という意味ですね。湖の名前のシャンプレインもフレンチサウンドですね。

前置き長くなりましたが、先日、その風光明媚なバーモント州において、州知事であるピーター・シュムリンさんが突然製薬会社2社にクレームをつけました。しかも内容がこの製薬2社が全米での社会問題である麻薬中毒者を助長しているというのです。バーモントらしからぬ、穏やかなことではありません。

全米のテレビ視聴率がほぼ50%に近いという番組があります。それはスーパーボウルのテレビ中継です。今年、2016年は、デンバー・ブロンコス 対 カロライナ・パンサーズが戦い、2月8日にカリフォルニア州サンタクララにあるリーバイス・スタジアムから全米中継されたのです。この全米が熱狂するお祭りのハーフタイムショーにはコールドプレイ、そして名だたるビッグスターがゲスト競演しました。

そんななか、当然テレビCMのスポットも、効果覿面でしょう。なにしろ視聴率は主催者の発表で49%なのですから、アメリカ人の半数が見ているのですよ。すごいです。そしてCM権利料もこの世のものとも思えない高額なのですが、各社こぞってCMの権利を買うわけです。

今回、2016年、このスーパーボウル中継の飛び抜けて破格のテレビCMを出した製薬会社がありました。なんとアストラゼネカと第一三共が全米で展開している薬についてのCMです。その動画はこちら!!

これは、モバンティックのCMです。モバンティックは、去年アメリカで発売された新規作用機序の便秘薬です。オピオイド系のペインリリーバーの副作用で生じる便秘を治す薬で、第一三共の米国子会社「第一三共インク」とアストラゼネカ(AZ)が米国を対象とした共同商業化契約を結んだのです。そしてまさに、今年初めの全米1のイベントのテレビCMの権利を購入したのでした。なんか、アメリカの薬のCMって、派手ですね。

そこまではよかったのですが、このCMに対して文句を言っているのがバーモント州知事のピーター・シュムリンさんなのです。なぜでしょうか。意外にもその理由は、アメリカ社会が抱える闇に関係ありました。ピーターさんは民主党で3選の知事です。就任当初から麻薬対策には力を入れてきました。なんか、この話題旬ですね。まあ、それはさておき、ここ数年、東海岸、つまりバーモント州を含むペンシルバニア州、メリーランド州ほか東海岸全域で、フェンタニル(ヘロインと同じオピオイド系の強力な合成麻薬)を混ぜたヘロインが流通しているということが問題になっていました。闇ですね。当然州知事も対策しなければ選挙にも勝てないわけで、この点、常に対策しているということをアピールしているのです。

モバンティックは便秘薬ですが、OIC(Opioid-Induced Constipation)つまり、オピオイド誘発性便秘の治療薬なのです。テレビCMもオピオイドの副作用の便秘で悩む人が登場します。さて、このオピオイドなのですが、前述のヘロインと言ったように、習慣性や常習性など、ちょっと問題がありまして、全米では危険な使用も多いです。確かマイケルジャクソンが主治医に頼んで注射したのもそうですよね。依存してしまうわけです。これがアメリカの闇です。

オピオイドの種類(http://precise-mind.com/mississippi-psychiatrist/suboxone-clinic-opiate-help-ms/)

opioid list
オピオイドを使って、便秘になっても、この薬を服用すれば大丈夫!? つまり、ピーター・シュムリンさんが言っているのは、この製薬会社はスーパーボウルのCM放映権を馬鹿高い金額で購入し、それを全米のオピオイド危険使用者を助長するようなミスリードをしているのか?それは不適切ではないか?と、言いたかったらしいのです。その記事はこちらです。

もちろん、AZも第一三共インクも当然ですがオピオイドの適正使用に関しての副作用の便秘が対象で、危険使用者など全く対象外なのは言うまでもないのですが。。
さてその後ですが、知事の発言をこの両社ともになんとなく様子を見て、なんとなく無視というか、スルーしているようです。

ただこのCMたしかにインパクトありますよね。なにしろopioidを使っている人口は、おそらく日本の比にならないでしょうから。詳しくは知りませんが。これは売れそうですね。一体いくら売れるのでしょうか。成り行きが注目されますね。

連邦政府も注目 ギリアド・サイエンシズのSovaldi

カリフォルニア州の議員がギリアド・サイエンシズに対して、C型肝炎の新薬Sovaldiの値段を下げてくれという要望を出しています(こちら)。日本ではあまりこういう事は無いですよね。しかも、ネットに載っちゃっているところが興味深いですよね。

すべて民間保険のアメリカですから、治療費はすべて自分と自分の加入している民間の保険会社が負担する事になるのです。当然このような高い薬剤はまさに、リッチな人々向けの製品という事になってしまいます。

代替製品や治療が存在するものであればリーズナブルなモノやサービスを選択すれば良いのですが、このギリアドのC型肝炎治療薬Sovaldiに関しては、高価であるものの、その抜きん出た有効性を認めていて、代替するものが無いと考えているのかと思います。つまり、このレターはギリアドに対しての要望の一方で、政府としてSovaldiの服用が他の方法よりもC型肝炎を煩う患者を助ける事になり、社会的意義が大きいという事を公言している事になります。

折しもオバマケアで揺れているアメリカの保険制度そのものに一石を投じる事態に発展しないとも言い切れないと思います。アメリカでおよそ320万人のC型肝炎患者が居るらしいです。その90パーセント以上がSovaldiによって良くなることを考えれば、かなりの国益に繋がるはずです。すごいですよね。

日本では当然の事ながら国民皆保険ですので、Sovaldiの薬価がいくらになるかはわかりませんが、C型肝炎で治療を求める患者であれば、ほぼ全ての人に使えるようになるでしょう。高額医療費の助成制度などいろいろあるので、まさに日本人として恩恵をうけることができると思います。ギリアド・サイエンシズにとってこのブロックバスターを日本で発売するという事は、社会的にもビジネスとしてもとても意義深い事だということになるでしょう。

連邦政府も注目してしまうほどのクスリ。ギリアド・サイエンシズの日本でのビジネスは着々と準備が進んでいます。

 

 

 

 

マンハッタンの製薬会社

大日本住友製薬の株価が日中で一気に270円以上上がり、過去5年間を見ても大幅高で最も高値がついたのは今年、2014年の1月10日、金曜日でした。日本の株式市場は昨年の大納会ではアベノミクス効果で盛り上がりをみせたものの、明けた2014年1月は様子見とアベノミクスの日本経済に懐疑的な見方もあつまり、外国人投資家による売り気配がなんとなく散見される中で、やはりそういう地合で強みを見せるバイオ材料株と言ったところでしょうか。

何が材料かと言えば、ニューヨーク、しかもバッファローなどの近隣の工業地帯ではなく、なんとマンハッタン、しかもおしゃれなウェストビレッジのsuiteのワンフロアに構えている、インターセプト・ファーマシューティカルズ という、社員数45人足らずの会社によるものなのです。インターセプトファーマが開発する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療薬「オベチコール酸」について、臨床試験でその有効性が確認されたと発表されたことが、まさに材料です。なんと、大日本住友製薬は2011年3月に、このインターセプトファーマと日本および中国における独占的な開発・製造・販売権のライセンス契約を締結していたのです。

マンハッタンのウェストビレッジといえば、僕の大好きな場所ではありませんか。有名ジャズクラブのビレッジバンガードは目と鼻の先ですよ。昔よく夜中に独りで出没しました。まさか、こんな場所に製薬会社があって、しかも日本の株式市場にまで影響を及ぼしているなんて、ちょっと驚きです。ウォールストリートジャーナルによれば、

CEOのマーク・プルザンスキー氏(46)は10年前、インターセプト・ファーマシューティカルズをニューヨークのウェストビレッジのマンションで1人で経営していた。負債額は10万ドル。同社の当座勘定には一時4.41ドルしかなかったこともあった。

ということらしいですよ。つまり彼は36歳のときからマンハッタンのアパートで独りでビジネスを始めたということですね。場所をもっとイメージすると、もしSex and the cityが好きな人がいれば、サマンサやミランダが構えている事務所があるような建物とイメージできるかもしれません。それが今や世界の投資家、製薬会社が注目する企業になっちゃったということで、こういうの、アメリカンドリームと言うのでしょうか。

投資家と言えば、バイオ関連株が大好きな人々とも言えるかもしれません。逆に言えば、バイオベンチャーは投資家、投資ファンドなしには成立しないでしょう。日本でも世界でもそうです。ここで、インターセプト・ファーマシューティカルズには、面白いというか、偉大と言えるか言えないか、大物投資家の存在が見え隠れしているのです。

その有名な投資家は2013年の11月7日時点で、インターセプト株を約100万株保有しました 。持ち株数に変化がなければ2億ドル(約210億円)余りの利益を確保したことになるのです。彼の名はスティーブ・コーエン。

しかもスティーブ・コーエンが率いるヘッジファンド運営会社、SACキャピタル・アドバイザーズは、2013年11月4日のロイターのニュースによると、なんと組織的なインサイダー取引問題で、同社が罪を認め、罰金などとして合わせて18億ドルを支払うことで合意した、と発表しており、インサイダー取引に対する罰金としては過去最大となるとのことです。検察とは和解し、SACは2014年来年初頭までには、90億ドルとされる自身の資金のみを運用する体制へと事業を縮小するとみられているとの報道があったのです。そして年が明けてこの年初のインターセプトということですね。。。

スティーブ・コーエンはニューヨーク郊外のロングアイランドのグレートネックという場所で育ったとのことです。このグレートネック、少し離れればポート・ワシントンという、わりかし日系企業があって日本人が多く住んでいるところの近くです。それにしてもアメリカの地名は、まあ、人の名前をつけることは良いとしても、ワシントンとかって多すぎないんですかね。なんだか、ピンとこないのでは。あちこちにワシントンが多すぎますよね。ちなみに、同じロングアイランドには、もっと東にポート・ジェファーソンという、今度はジェファーソンですが…同じような港町があり、ここは僕が過去に2年住んでいた場所の近くで、よく釣りに行きましたねえ。

さて、コーエンの育ったロングアイランドのグレートネックですが、まあ、地形的にもクビのような形なのですが、昨年、2013年のレオナルド・ディカプリオの映画、グレート・ギャツビーの舞台ではありませんか。wiki情報ですが、作品の舞台となったウェスト・エッグはニューヨークに実在する高級住宅地、グレート・ネックをモデルにしており、作者のフィッツジェラルド自身も居住していたことがある。とのことです。

なんとなく、この映画というか、超有名小説なのですが、内容的にこの話、証券マンがでてきて、コーエンとかぶると言ったらこじつけでしょうか。

コーエンは、高校のとき、ポーカーばかりしていたとのことですが、まさに勝負師。この映画の高級住宅地、ウェスト・エッグの人々の影響はあるのかなと。毎晩のように繰り広げられるパーティー。当然メタボなオジさんたちも沢山いたに違いないとか、思ってしまいます。メタボと言えば、肝炎? インターセプト・ファーマシューティカルズへの投資行動も、肝炎の薬がブレイクするぞ!と、思ったのも、ロングアイランドでのウェスト・エッグでのパーティー体験からだったりして? まさか。そんなことはないでしょう。。。。

そして、忘れてはいけませんが、大日本住友製薬もさすがです。さすが、先見の明。大日本住友製薬がなぜインターセプト・ファーマシューティカルズと? そこまでは知りません。きっと優秀な人材が大日本住友製薬に居らっしゃるのでしょう。

いやあ、何気にというか、実はというか、今後肝炎絡みのマーケットが慌ただしい、というか、すでにもうC肝では数社がバトル状態で。そのうちBも出ると。そして、この大日本住友製薬のマーケットはもっとすごくなりそうですね。メタボの人はみんなこの薬服用するようになったりすると考えたら市場は計り知れないです。

船上の教育プログラム・・・?

グローバル大手の製薬会社のアメリカ部門がニューヨーク州マンハッタンの連邦地裁に26日に民事で提訴されました。検察当局の主張によると、その大手製薬会社のの米国部門は、彼らの医薬品の処方を促すため、リベートを支払ったほか、医師に豪華なディナーを提供した・・・という事のようです。記事

要するに、接待して薬を使わせたという事ですね。あ、でも否定していますが。

この会社の肩を持つ訳では有りませんが、昔であれば特段珍しい話でもないので、「いいじゃん」と、思ってしまいます。が、今の価値観では当然ダメですよね。厳しい時代です。昔は医師を接待して薬を使ってもらったら、上司にも会社にも評価されました。接待がスムーズにスマートにできるのも、MRの実力だと、上司にも教わりましたよ。ていうか、僕はそんな時代しか知りません。 (笑)

では、どんな所に行ったのでしょう。そして、どんな薬を使ってもらおうとしたのでしょう。けっこう興味が有ります。

使ってもらおうとした薬は下記の通りです
Lotrel —ノルバスクとチバセンの合剤らしいです。
Valturna—ディオバンとラジレスの合剤らしい。
Starlix—スターシスとかファステックです。

これらの薬の「教育プログラム」を全米で展開し、その会場費や、それに使った費用なので、問題ない・・・とこの会社は反論をしているとの事です。

考えてみれば、これらの薬、高血圧とかいわゆる慢性疾患、プライマリー領域ですね。ARBだけ考えても沢山の種類が出ているし、ジェネリックもあります。MRがこれらの類いの医薬品の売り上げ実績を伸ばすと考えただけで、結構タフですね。なかなかシェアアップとか、変更とかは難しいでしょうね。しかも、医薬品にまつわる最近の話題と言うか、その辺りも出尽くして、ドクターと取り立てて何か新しい情報を話す事もあまりなくなりつつ有りますよね。

評価の確定した、すばらしい薬です。言い換えれば。

ただし、売るのは大変。そこで、使ってもらうためにはキックバックとか接待になるんじゃないですかね。あ、接待とは言っていませんね。教育プログラムです。

キックバックは一度の講演で750ドルから1500ドルが平均で払われて、ドクターによっては3750ドル以上払われていました。うーん。

で、どんな所でその教育プログラムが行われたのでしょうか。下記に拾ってみました。興味有ります。

Hooters 
アメリカの田舎にもありますね。ねえちゃんは露出度高いですが、別に普通にウェイトレスをしてくれます。僕もアメリカに住んでいるときに、行った覚えが有ります。きれいな店で、チキンウイングは美味しいですよ。最近、ウチの会社のある赤坂近くにもできて、日本に進出してきました。まあ、ここで教育プログラムというのも、まあ、どうかな・・・とは思いますが。。

当然、先生は男性だったんでしょうね。でも、女医さんだったら、どこに連れて行くんでしょう。昔六本木に有ったJ-Men’s Tokyo的な店にでも連れて行ったらいかがでしょうか。しかし、バブリー社員である事はすぐ見破られてしまいますね。ご存知ですか、J-Men’s Tokyo。まあ、アメリカには、チップアンドデイルズがありますから、そこにでも行きますかねえ、女医さんの場合は・・・。冗談ですよ・。笑い飛ばして読み飛ばしてくださいね。 (笑)

Nobu 
ローワーのマンハッタンにある、セレブなレストランですね。もう、セレブが通う代名詞、日本食=高級と世界が思ってしまったきっかけになった店です。僕もロングアイランドですが、NYに2年住んでいたので、マンハッタンに遊びに行ったときに前を通った事はありますが、とてもじゃないけど、入った事は有りません。ここにドクターを連れて行くって、なかなかですね。隣に、Nobu Next Doorってのがあって、少しリーズナブルに出してくれますね。ま〜しかし、セレブです。ここで教育プログラム・・・うーん。どうですかねえ。

ちなみにですが、僕が居た頃はNobuもさることながら、Meguも人気がありました。いわゆる、アメリカで日本食ブームですよ。日本食レストランは、かっこいい・・・みたいな。

フロリダとアラスカでの釣り旅行
さすがに、釣りの船の上では教育プログラムは難しいですね。これは反論できないかな・・・。アトランティック・オーシャンではよく、flukeとか、striped bassとか、porgyが釣れますよね。僕もボストンのショアからやっって、ストライプド・バスという、まあ、日本のスズキに似た魚を良く釣りました。アメリカの海は、日本みたいに釣り人は少ないので、良く魚が釣れますよ〜。ストライプド・バスの専門家はstriperと呼ばれています。雑誌も有りますよ。僕もこの雑誌に載った事が有ります 笑
もしかしたら、先生の中に、ストライパーが居たのかな。だとしたら、MRとしては釣りの接待は当然ですよね。これも昔の価値観ですが・・・。僕もMR時代に、先生と千葉県の富浦によく船釣りに行ったものです・・・。
でも、釣り船の上で、教育プログラムはできないだろうなあ・・・。

Smith & Wollensky
ステーキ屋さんですね。各地に有りますが、DCの店に行ったんですね。かなり高級店ですね。良く知りませんが。まあ、ここでの教育プログラムは、今まで登場した店に比べれば、アリかな 笑。
WSJの記事によれば3人で行って、bill came to $2,016, or $672 a personということですから、
1人あたり7万円です。いや〜すごい。ステーキで一回に7万円ってすごいな。。ちなみに、別件でやはりこの会社が行ったアイオワでの教育プログラムでは、やはりステーキハウスで1人1000ドルを超えた会計が有ったそうなので、10万円以上ですね。すごいです。

こういう高いステーキって、個人的には「 麤皮 あらがわ 」とか、「哥利歐 ごりお 」を彷彿とさせます。味も値段もとにかく日本一ですよ。アメリカのドクターをここに連れてきたら、きっと使ってくれますよ〜。

Japonais ハポナイズ・・・ですかね、発音的には。
これもシカゴにある本当に本当にハイエンドな日本料理屋ですね。しかし、アメリカのドクターは日本料理が好きなんですね。まあ、セレブな雰囲気には間違いないでしょう。ここでの教育プログラム…う〜ん。ていうか、もう良いですかね。この行は。 笑  でもここ、行ってみたいなあ〜。。

L2O
シカゴのハイエンドなシーフードレストランですね。L2Oは何かというと Lake to Oceanですって。まあ、内陸ですし、ミシガン湖の淡水魚の料理プラス、海の幸も有るんでしょうねえ。とにかく有名な店です。
まあ、なんというか、今回はもしアメリカでMRをやっていて、接待がOKだったら、こういう店に行くんだろうなあと、思いました。

医薬品は生命関連製品。何らかのバイアスによる医薬品の処方が医師からなされるべきでは有りません。コンプライアンス上、絶対に許されない。だから、日本も今は接待禁止なのです。

しかし、昔は有りました。たとえば、なるべくスイッチしても影響の無い抗生剤や輸液、整腸剤などは、取り替えても特に患者に影響もないだろうし、また接待でもしなければ競争できないと思ったのでしょう。きっと、前述で列記した製品も、そういう類いです。製薬会社も営利企業ですし、MRも営業マンですから、売りたい気持ちは痛いほどわかります。

しかーし! ここで、肩を持ってはいけない。良くない事は良くないですよね。昔は良かったからって、今はダメなのでダメです。接待はダメ。

教育プログラム? 勉強会? でも、上記に羅列した店は、とてもじゃないけど、勉強するところでは有りませんよね・・・。どう思いますか。

ただし、この製薬会社は反論していますので、成り行きは注目されます。

糖尿病でハリウッドスターと共演!!

医療用医薬品の広告には種々の規制があります。たとえば、商品名は出せません。しかしながら、製薬会社も営利企業ですので、広告の効果も期待しています。商品名を出さずに、なんとかアピールをしようとすることで試行錯誤しています。
 
ニッチな領域の製品であれば、病名の啓蒙を切り口にしているケースがあります。「○○○な症状があれば、お医者さんに行きましょう」というようなテレビCMをよく見かけます。当然、医師もそのCMの存在もわかっているし、またどの製品に対するCMなのかも把握していますので、実際に患者が医療機関で受信をするときには、広告の効果が発揮されるのです。
 
ただし、たとえば抗がん剤とか、なかなかCMにしてしまうには日本人のメンタリティーにそぐわない場合もあるかと思います。海外のCMではたまに目にしますが、やはり私も日本人ですので、何か違和感があります。
 
一方で華やかなのが企業イメージにフォーカスするプレステージ広告です。企業や、医療用医薬品そのものの社会的評価を高めるためには、まさに最良の方法です。 昨今では接待もゴルフもアテンドもなくなり、MRの経費部分が著しく減っているので、プレステージ広告に経費がかけやすいのか、ますます増えてくるかもしれません。
 
たとえば、国内大手を見ると、「明日は変えられる、アステラス製薬」というように、企業イメージにフォーカスした内容になっています。ほかにも、「何よりも患者さんのために」(沢井)、「human health care」(エーザイ)、などなどでしょうか。
 
一方で患者との取り組みを紹介することもひとつの大切な企業プレステージです。 たくさんの製薬会社が、それぞれが有する医薬品の疾病領域の患者会などのサポートをしたり、様々な啓発運動をしています。
 
そんな中で、サノフィのアメリカでの取り組みは少し興味深いです。
Diabetes Co-Stars キャンペーンと位置づけて、糖尿病患者のサポート、糖尿病の啓蒙をしています。 Luntus solostarにかけて、co-starとしているものと思われます。
 
 
まず、とてもわかりやすい。
 

Nearly 26 million Americans are living with diabetes, including 7 million who remain undiagnosed. (Source: CDC) ・・・アメリカでは現在2600万人が糖尿病とともに生きている。 そのうちの700万人は予備軍である。

1 in 10 adults are living with diabetes in the United States today, a number the CDC expects to rise to 1 in 3 by 2050 if current trends continue. (Source: CDC) ・・・10人に1人が糖尿病であるが、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の調べだと、このままの推移を維持すれば2050年には3人に1人になってしまうだろう。

などなど、このサイトを見ていただければ、まず現在のオーバーオール状況から入ります。 

そこで、女優のElizabeth Perkinsが登場するわけです。 実際にtype1糖尿病と戦っている彼女のストーリーが動画で紹介されていて、実際に糖尿病と診断されたときの苦しみや、その後の家族のサポートなどなど、彼女が実際に動画で話しています。そして夫と糖尿病メニューを料理している姿などが紹介され、このサノフィのキャンペーンを盛り上げています。 

糖尿病が発覚した当初は、極々近い人にだけ内緒で明かしたこと、そして独りで採血検査をしていたこと、そのときはどうしていいのかわからなかった・・・・

しかし今ではこのサノフィのキャンペーンのおかげで充実している・・・というようなことです。

エリザベスに触発されてがんばった患者は、winnerとして定期的に紹介されたりしているのです。それはエリザベスのオフィシャルblogにも載っていました! http://elizabeth-perkins.org/3228

企業のイメージ、患者フォーカス、では、患者のために取り組んでいること・・・などなどは、各社、紹介されていて珍しいこともありませんが、実際にハリウッド女優をフィーチュアして、ここまで掘り下げて実際の患者の病気との闘いのサポートや取り組みをしている企業はなかなか珍しいかと思います。

有名人を広告に起用することは珍しくありませんが、その有名人にここまでのかかわりを持たせるのは、まさに斬新なマーケティングキャンペーンだと思います。

患者は顧客?

ハインツから来た人が、ノバルティスのトップがつとまるか?

 

Can The Man From Heinz Keep Novartis On Top?

-Matthew Herper, Forbes

 

ノバルティスのglobalの本社のトップ人事でちょっとした面白い記事がありました。

 

医薬品業界でこの20年の辣腕経営者といえば、ノバルティスのダニエル・ヴァセラを置いて他に居ません。 

元々医師として活躍していたダニエルさんは、サンドとチバガイギーの1996年の合併以来、20年にわたって、第一線で活躍されました。なんといっても、その開発ストーリー本まで出しているグリベック、ゾメタ、ディオバンなどなどのヒット商品を生み続けました。また、循環器のみならず、呼吸器、オンコロジーへのスペシャル路線も定着し、着実に会社発展に貢献してきた経営者といえます。2004年にはタイムズ誌の「もっとも影響力のある100人」に選ばれているほか、アメリカ芸術科学アカデミーの会員に名を連ねるなど、ヨーロッパのみならず世界中で活躍しています。 

医薬品業界のみならず、すべての業界の経営者の中でも評価の高いダニエルさんですが、そろそろ将来の跡継ぎを探し始めました。そして今回の人事発表が若干物議を醸しております。 

なぜなら、その超有名経営者ダニエルさんが指名した男は、ノバルティス在籍3年と少しだけ、それ以前の彼のキャリアの大部分を過ごした会社は、ケチャップで有名なあのハインツなのですから。 

渦中の人、ジョセフ・ジメネスさんは、医薬品業界経験たった3年ちょっとで、グローバル・メガファーマのC-suite、しかもCEOになったのです。ちなみに日本法人においても、しっかりと取締役会長になっております 

この人事にはさすがにいろいろと異論があったようです。

 

ノバルティスの事に限りませんが、よく製薬会社の人事で大事なことは、第一にどれだけこの業界を知っているのか? という率直な議論です。 

ただし、その知識偏重型の人事が、医薬品業界の残念な側面の一つである閉鎖性を作り出しているような気がします。 

なんというか、他からの人材を受け入れにくい事です。医薬品業界では、知識の有無ということが、ほかの業界よりもプライオリティが高いのです。 とにかく専門的すぎるが故に、他から入れないという、学術的な要因があります。 その弊害としては、ただ単純に知識を獲得している者が、単純に知識が無い者よりも主要なポストについてしまうことがあります。 さらに、単純に知識がない者へのイジメ的な問題は、意外と多く存在するのです。 製薬会社はアカデミア集団ではなく、営利企業ですので、キーパースンに求められるのは、知識もさることながら、ビジネスのセンスやとっさの判断力などではないでしょうか。 

さて、ノバルティスに話を戻します。今回のジョセフさんの抜擢ですが、個人的に大絶賛するところであります。  

なぜかと申しますと、とにかく、変化が大切だと思うからです。この異文化というか、違った業界からの抜擢は必要なことだと思います。 

奇しくも医薬品業界は2011年が大型ジェネリックが始まる年、2012年は人員が流動する年とも言われ、大きな変革期にあります。 

最近のノバルティスのアクティビティを見ると、OTCに関連する事が多いことは関係ないでしょうか。世界第二位のマーケットであるここ日本でも、OTCで発売されている同成分の薬価削除などの議論が持ち上がっているところです。 

医療用医薬品は、エンドユーザーが患者ではあるものの、実際の営業の矛先は処方権のある医師です。医師相手のビジネスですから当然高い専門性が求められるでしょう。 

それに比べると、OTCは、まさに患者がダイレクトカスタマーになるのです。営業的には、専門性もさることながら、やはりセンスが問われるのではないでしょうか。 

特に、OTCの中でも最近議論になるのが、リピトールなどの所謂慢性疾患の製品ですよね。慢性疾患って、高血圧や高脂血症、糖尿病などですよね。 

慢性疾患の患者って、なんというか、普段、つまり日常生活は元気ですよね、比較的。 ですから、このマーケットを考えるときに、個人的には「患者 patient」、というよりも、「顧客 consumer」を意識したマーケティング、開発が必要な気がします。コンシューマー業界では、顧客第一主義です。 医薬品業界よりも、もっとユーザーオリエンテッドといえるでしょう。 

患者ではなく、消費者? 個人的に、OTCや予防医学、サプリがもっと増えてくると、医療用医薬品メーカーはこちらのウェイトが上がってくることは明らかです。 

そうなってくると、知識偏重でふんずり返っていたおじさんたちの出る幕はなくなってきますよね。彼らのプライドも破壊されます。そして大きく言えば、医療用医薬品業界の参入障壁も破壊されていくのではないでしょうか。 

もしこれらが、本当に進むなら、今回のダニエルさんによるジョセフさんの抜擢人事は、かなり先見の明がある改革と言えるのではないでしょうか。コンシューマー業界に長年居た人物ですから。 

2011年から、大きく変革している医薬品業界、そんな中での大胆人事。新しい時代の到来を告げているような気がしてなりません。

新製品 i-MR!!!

医療とITはご承知のように密接な関係がありますよね。患者情報も画像イメージもイノベーションの最先端にあり、それに乗り遅れると、時として、医師にとって致命的な遅れをとってしまったり。もちろん、テクノロジーだけを追いかけている医師も、どうかとは思いますが。

医師は、仕事柄、ITには敏感な人々は多いですね。 そのせいかどうかはわかりませんが、スマートフォンとか、タブレットとか、医療現場にはいち早く普及したようにも思えます。今までの仕事が便利になったり、今までの治療が進歩するなら、それはとてもよいことではありますよね。

そんな中ですが、気になる話を見つけました。アメリカでの話ですが、医師によるデジタルデバイス使用の進歩の流れが、セールスレップ(MR)の首を絞めているのでは?という内容です。(こちら

例として、たまたまではありますが、ノバルティスでの話があがっていました。オンコロジストによるiPad使用の流れで、効率的な情報収集ができるようになった。 これによって、オンコロジストに行く回数が少なくてすむという判断の下に、その分、もっと多くの医師を訪問しろと・・・。

どういう計算かわかりませんが、ノバルティスのCEOのJoe Jimenezが言うには、一人のREPにとって、年間に250時間の節約を、iPadはもたらすということなのです。新たに作り出された時間と、REPの数を考えると年間35000人の新たな顧客を訪問することができるということなのです。

この結論は、もちろん証明されているわけではありません。しかしながらノバルティスは、結果的に1400人のレイオフをしました。このレイオフに関しても、iPadが原因なのか、別の理由があるのかまでは定かではありません。いずれにしても、iPadが起こしたイベントであることは間違いありません。

ただし、アメリカのファーマ関連にコメントなどを頻繁にPOSTしているblogger連中の声を見ていると、ファイザー、リリーその他のドラッグメジャーにとって、よいレイオフの口実になっているとの見解があります。私も、これはアリだろうなと思ってしまいます。

ドクターにとっては、どうでしょう。彼らは、iPadは好きだけど、セールスレップも好きなようです。やはり、ITだけのやり取りは便利ではありますが、人と人とのインターアクションをしながら、仕事を進めていくことが、ドクターは好きらしいです。デジタルも見たいけど、セールスレップと話がしたい。ドクターはこう思っているようです。

確かに、考えたって、味気ないですよ。iPhone、iPadで仕事を済ませても。。。

しまいに、iMR、iRepという製品が、製薬会社向けのシステムインテグレーションとして、Appleから出たりして!!!(笑)

やはり、どんな仕事でも、人との絡みがないと、なんと言うか、味気ないですよね。 味気ないITでのやり取りが主流になってくると、逆により個性的な、温かみのあるビジネスが流行るのではないでしょうか? 特に、製薬会社では。 なんといっても、ヘルスケアですから。何か、これからのコミュニケーションのあり方にとって、何かヒントがあるような気がします。

ロシア警察による家宅捜索!

7月5日のロイターが伝えていますが、ロシア当局警察が、ノバルティスとテバの現地法人とロシア国内企業2社に家宅捜索をしたとのことです。ノバルティスのロシア法人は捜索が行われたことを認めていますが、テバはノーコメントの様です。

(http://www.reuters.com/article/2011/07/05/russia-pharma-police-idUSLDE75Q0GO20110705)
いやーなんだか、穏やかではありませんね。
ロシア地元誌のVedomostiの電子版によると、家宅捜索の理由はロシアのシステム内の在庫分配をめぐり、製薬企業間で取り分をめぐる争いの疑いということで、明らかにはされていません。

ロシアでは国によって低所得者のための医薬品を購入してためておくシステムがあるそうです。どの医薬品をどれだけ購入するかは、ロシア政府が決定します。この分配をめぐっては、製薬企業にとっては、売り上げに直結することなので、とてもとても大事、なのであります。

それにしても、警察が家宅捜索をするようなシリアスな状況があるのか? という疑問もありますが、実はあるんです!!

2010年の製薬各社の業績は、比較的堅調だったものの、ヨーロッパと、特にアメリカの医療制度改革によって、ドラッグメジャーにとっては、いかなる打撃があっても驚きではない…というのが大方のアナリストの見方になっております。

オバマ大統領が、向こう10年間に3000万人以上の”無保険者”を解消するといわれる医療保険改革法案に署名したのは2010年の3月23日です。この件に関して実は中間層以上の反発は依然として根強いのです。われわれ日本人にとっては、アメリカもいわば国民皆保険のようになるのであれば、いいじゃないか?というように思ってしまうところもあるのですが、そうシンプルな構図ではありません。

先行き不透明感が株価を圧迫し、スイスのメジャーであるロッシュが先ごろ出した見込みでは2010年と2011年をあわせて10億スイスフラン(約960億円)の打撃をうけるという試算を出したのです。

こんな中で、グローバルファーマは、これらの欧米でのアンチ要因を相殺して、払拭するために、「急成長」で「新しい」市場の開拓を急ぐのです。

「新しい市場の開拓」というと、非常にポジティブに聞こえますが、言い方を変えれば、「早くどこか他のところに頼りたい」ということと同じです。そのひとつが前回の中国、そして、同様に重要視されているのが、ロシアなのです。

ドラッグメジャーがケンカをしてでもロシアのパイを取り合う事情は…それは、欧米市場先行き不透明感に答えが潜んでいるのではないでしょうか?

ロシア現地法人の幹部たちには、HQから相当なプレッシャーが有ったのではないでしょうか。ノバルテイスにおいては、ロシアのサンプト・ペテルブルクにすごい工場を建設する予定で、これを足がかりに、ロシアマーケットをしっかり掌中に収めようという狙いがあり、ロイターによると、諸々込み込みで今後5年間に500億円を投じようとしています・・・。これは、当事者にとっては、エラいプレッシャーがかかていると思いますよ!

ただし、ロシアでは、医薬品、ヘルスケア品の海外品比率が80%を超えてしまうようで、プーチン大統領は国家の健康政策にとって危機的状況であると認識をしています。そのまま、すんなりと、外資に商売をさせるかどうか、、わからないと思います。

欧米でのツケは、どこで回収できるのでしょうか。パラダイスは、ロシアでしょうか。中国でしょうか。それとも、他に妙案が?

鎮痛薬で痛い。

先週末、米国ファイザー社は、同社が申請していた麻酔鎮痛剤が正式にFDAから却下されたことを発表しました。ファイザーといえば、グローバルでNo.1の製薬企業で、その研究開発費だけで、日本国内の製薬企業の全売り上げを上回るといわれています。そんなファイザーにとっては、申請品目がひとつ却下になったとしても、次、またその次の品目で稼げばおつりが出るくらい儲かるだろうし、それほどダメージを受けるニュースではないかと思います。

しかしながら、自社開発品ならともかくこの麻酔鎮痛剤Remoxyにいたっては、開発ベンダー、つまりアライアンス企業が数社加わっているので、その開発ベンダーにとっては、明らかな痛手、ぶっちゃけ、痛いです。

製薬株は日本においても昔からシテ株化しやすいというか、いわば投機筋的には新薬の噂で跳ね上がるし、また暴落します。投資家の国アメリカではもちろんそれはさらにオーバーヒートします。事実、6月の米国のバイオ関連の株の動きを見ていると、値上がり率で上位はPharmacyclics Inc. (PCYC) 47.9%を皮切りに、Oncothyreon Inc.( ONTY) 42.0%、ついでAriad Pharmaceuticals Inc. (ARIA) 30.5%に対して、逆にワーストランカーになっているのがPain Therapeutics Inc.(PTIE) -61.1%、Intercell Ag Sponsored Adr( INRLY) -48.5%、さらに次いでDurect Corp. (DRRX) -42.0%です。

特筆すべきは、ワースト3社のうちの2社において、このファイザー社のRemoxy関連株ということです。RemoxyはPain Therapeutics Inc.とDurect Corp.が開発してファイザーがアライアンスを組んで申請まで漕ぎ着けた候補物質なのです。ファイザー社の株価に特にダメージはないものの、この2社がバイオ関連株のワーストを固めてしまっているという、不名誉な結果になってしまいました。投機筋にとっても、FDAの申請は常にウォッチングしている材料であるのは当然のことで、一度REJECTEDのニュースが流れますと、株価の下落は避けられません。この2社にとっては、本当に痛い、ニュースなのです

「痛い」といえば、皮肉にもこの薬剤は、鎮痛剤なのです。鎮痛剤が、こけて、リアルに痛い。洒落にもなりません。

ところで、これらの麻酔系の鎮痛剤ですが、評価診断の上で、有意差をつけるパラメーターの採り方がとても難しいと言われております。何しろ、基準は「痛み」です。痛みをスケール化して、その数値を統計上で解析しなければなりません。また、痛みの原因も様々で、ここの患者の痛みが何に由来するのかにもよります。麻酔科系のこの手の薬剤は、様々な痛みに対応した効き目を有する場合が多いです。慢性疼痛でもがん性疼痛でも、リウマチでも、とにかく痛みを取り除くというミッションをもった薬剤です。

知り合いの麻酔科の先生に聞いたことがあるのですが、とにかく「痛い」という、訴えは、本当に多いそうです。原因がわからない痛みもたくさんあります。痛みは、すべての活動を邪魔しますよね。痛いままでは、何もできません。ですから、医師はとにかく、痛みを取り除くことが優先されるそうです。

どのくらい痛いのか、ということになるのですが。痛みのスケールに関しては、専門的なものも色々あるのでしょうが、一番親しみやすいのが、フェイススケールですよね。

フェイススケール

上のスケールでは、ファイザーは2番、そのアライアンス先は5番でしょうか・・・・。

ペインの薬でよく聞くものとして、コデイン、ヒドロコデイン、また緩和ケアでは、当然モルヒネを使うのですが、いわゆる頭痛や腹痛や、種々の訴えにも使う、さらにはNSAIDと呼ばれる、いわゆるバファリンやセデス、ロキソニンやボルタレンなどの鎮痛剤をも対象に取って代わるような、薬剤・・・。もし、本当にNSAIDのマーケットまで進出できるのであれば、Remoxyにかかる期待は相当のものがあったと思います。期待が大きく株価も上がり、その後下がる。したがってこれほどまでの下げ幅にもなるわけです

いずれにしても、日本では大手に候補物質を提供するようなベンチャーは数社しかありませんし、FDAよりも早く機構を通過することも考えにくいので、海の向こうの話…という風になってしまいます。しかし、これによってグローバルでまた数パーセントのリストラということになると、関係は全くないわけではないかと思います。グローバルのパイプラインのウォッチングも、企業選びには必要になってきますね。・・・企業選びって、株ではなくて、転職先です。 もちろん。