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PCSK9 inhibitors. メガブロックバスターがプライマリー領域を変える!?

ここ数年、プライマリー領域に対してスペシャリティ領域という言葉がなんとなくポジティブに聞こえますよね。MRも専門領域に移りたいとか、たとえばオンコロジー領域を希望するとか。社内で領域制を敷いている場合、プライマリー領域の部署に所属しているMRが社内異動の希望を出してオンコロジーなどの部署に所属したがっていたり。ところが領域を超える社内異動というものがこれまた中々無いのが実情で、それが理由で転職を決意したりするMRが大勢居ますね。彼らにとっては、自分たちのようなプライマリー領域、つまり高血圧や高脂血漿、糖尿病や喘息のような慢性疾患の領域を担当するよりは、抗がん剤やオーファンドラッグなどを担当しているMRの方が輝いて見えるのかもしれませんね。隣の芝が青いのか、実際にそうなのか、わかりません。最近、某アメリカ系大手製薬会社の若いMRが、何が何でもオンコロジー領域に転職したいと頑張っている人も居ました。

プライマリーがなんとなく精彩を欠いているように感じるのは、なんとなく働き方がもうお腹いっぱいということがあります。ARBやDPP-4、SGLT2などなどは大体5社以上と競合し、しかもジェネリックも出てくるという状況。一人の医者をいつも5、6社のMRで囲い、ろくに落ち着いて話もできない状況。その中でただ声がでかくて著しく負けず嫌いなだけなアホMRが勝っていたり。その中でただ会社に十分金があって、金の力で勝っているアホ丸出しのMRに勝ち誇られた態度を取られたり・・・。やっとひっくり返したら、1ヶ月後にまたひっくり返され、さらに次の年にジェネリックが出てひっくり返って結局元の木阿弥になったり。やたらと仕組まれた意味のない研究会が目白押しで土日が全部潰れたり。有意差なんて無いのにちょっとした違いがさも大げさに誇張された販促資材に嫌気がさしたり。このような働き方が、プライマリー領域を担当するMRを打ちひしがれたものにしていっている可能性もあります。

プライマリー領域担当MRがなんとなく打ちひしがれているように映る根本的な別の理由に、そもそもプライマリーで大型製品、ブロックバスターがあまり出ていなかった背景もあるかもしれません。つまり、ブロックバスターを売っていれば、MRも少しはドヤ顔になれるわけです。たとえばリピトールですね。スタチンが流行り、というかそもそもHmG-Coなどという概念さえなかった時に登場し、そして全盛期には100億ドルを売る製品。確かにもしリピトールの全盛期に担当していたら、プライマリー領域でも楽しかったかもしれません。それが今やリピトールにはジェネリックも出て、プロモーションすらしていないでしょう。そしてそもそもLDLコレステロールがそんなに下がってんのかよ、という根本的な疑問も解消できないまま、昇り竜のような龍勢を極めながら一時代を築いた薬剤ですよね。その後、ブロックバスターといえば、数年前にヒュミラが名乗りをあげて、100億ドルを達成ですよね。そして最近はやはりソバルディが発売1ねんであっさりとメガブロックバスターに躍り出ていますね。

ブロックバスターは、無くはないけど、かつてのようにコレステロールとか、ネキシウムの胃薬とかからでてくるのではなく、C型肝炎やリウマチのようにやはり専門領域から出ているということで、前述の通り、プライマリー領域担当者がますますプライマリーを離れたくなるような状況が膨張していますよね。

そんな中、ついに出てきちゃいそうなのが、そう、ついにコレステロールの治療薬ですごいのが出てきそうなのが、PCSK9阻害薬とよばれる新しい薬なのです。これはとてつもなく画期的な医薬品で、いままでスタチンでLDLが落ちなかった患者さんでも効いてしまうというくすりなのです。リピトールでも落ちなかったコレステロール値が落ちるとなれば、それはすごいことになりそうですし、かりにリピトールを服用している患者でもとりあえずこれも試そうとなったときには、もしかしたらアメリカ人の3人に1人がこの薬の対象になってしまいます。いったいいくら売れるんだ?計り知れないことになりそうです。

それがアムジェンのレパサと、サノフィのプラルエントです。そしてこれらはFDAがオッケー出したのです。日本ではどこの会社がうるのでしょうかレパサはアムジェンアステラスでしょうか。であれば、アステラスですよね。もしアムジェンアステラスが新しく営業でも募集すれば、そこもコプロになるのでしょうか。そうなった時にはアムジェンアステラスで営業部隊の募集が始まるかもしれませんね。一方でプラルエントは当然サノフィが売ることになるでしょうね。サノフィも2年くらい前からかなり人が減りましたので、もしプラルエントが実際に発売になるとした場合、当然アステラスとのバトルが予想されるのでこれまた人を増やすかもしれませんね。こうなってくると、プライマリー領域が活気付きますよね。PCSK9をやりたいです・・・というようなMRが増えるかもしれませんね。

ただしこれらのメガブロックバスターで賑わしている問題に高薬価であることがありますよね。特にソバルディが高くて発売後に話題満載ですね。1錠10万円もしたら、そりゃ話題にもなりますね。それでもC型肝炎の患者への奏功率が100%だったら経済効果が上回るという試算がありますよね。おそらくギリアドの社員はそのようなことを叩き込まれるんんでしょうね。さてそこにきてもしレパサとプラルエントが発売になったら、かなりの医療費を圧迫することになりますよね。なんとなくソバルディ一つなら、まあ、いいか、、というかどこか特別な例といったようなニュアンスもあったのですが、これがLDLコレステロールのようなたくさんの患者がいる薬でなおかつよく効いて高いとなると、ソバルディの特別感が薄れて、高薬価な薬のグループみたいなのができちゃいますよね。それはそれで早急な対策が打たれなければならなくなります。もう医療保険の崩壊も近くなるかもしれません。

ちなみにアメリカではご存知のように国民皆保険ではないですね。国が掌管する保険はないのです。ではアメリカでは個人保険がギリアドのソバルディを服用する患者をカバーしているのでしょうか。そうですが、もちろん、保険会社や製品の種類によって異なってきますよね。個人個人保険への掛け金が違いますよね。概ね大金を保険会社に払っている人はその分医療費は安く済むし、保険会社に少額しか払っていない人は実際の医療費が割高になります。このあたりが、一人一人ちがうアメリカらしいところですよね。ではどうするんでしょうか。それは次回にとっておいてひとまず今回はメガブロックバスターが勢力地図を変える可能性があるということですね。

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