ハリケーンミルトンによる医療供給危機

ハリケーンミルトン

が猛威を奮い、そしてその少し前のヘレンの爪痕がまだ残っています。7兆円くらいの被害額ということです。100年に1度というレベルの台風が、南東部を襲ったのです。通り道であるアメリカの東海岸では、医療機関で輸液が足りなくて問題になっています。

南東部で輸液が足りなくなっている、主たる原因は、ノースカロライナにあるバクスターの工場が閉鎖を余儀なくされたことが原因です。バクスターの工場はミルトンの前のヘレンによって被害を受けたのです。

ご承知のように、台風には女性の名前がついています。これの成り立ちは、少し不謹慎な感じなのですが、まあ、それも昔の話。で、その慣わしだけが残って、ずっと女性の名前です。

ミルトンって、女性の名前なのか?と、一瞬思ってしまいます。哺乳瓶を洗うあのキョーリン製薬のヒット商品しか思い浮かびません。まあでも、ちょっと調べると、1950年代頃には結構流行っていた名前の様です。

FDAによる暫定ポリシー

FDAは緊急で、「特定の非経口医薬品の調剤に関する暫定ポリシー」を発行しました。本当に、緊急でベタ打ちで書いた、暫定ポリシーという感じがします。見てみると、本当に輸液ですね。「5%ツッカー」みたいな。なんだか、これを見て、こんなんだったら、日本に沢山あるから、送ろうか?と思ってしまいます。大塚製薬や扶桑薬品は空輸で送ったらどうでしょうかね。。。

在宅透析の輸液とかも無くて、困りますよね。停電範囲も多いですし、道路も寸断されているので、普及したとしても、サプライチェーンに不安が残ります。

ハリケーンが去っても、停電で大変です。

https://poweroutage.us/

バイデン大統領

は、13日にフロリダの被災地周辺を視察に入るらしいです。

こちらのニュースでもフロリダのセントピーターズバーグで途方に暮れている住民の写真などが載っていますね。

バイデンとハリスの講じている対策は、こちらです。

https://www.yahoo.com/news/florida-residents-returning-flooded-streets-220700780.html

ちなみに、セントピーターズバーグは地元のアメリカ人と、ロシア出身ピーター・デメンズ氏によって、創設された街のようで、デメンズが出身の街、サンクトペテルブルグを街の名前にしてしまいました。こういうヨーロッパ出身でアメリカで偉くなった人がヨーロッパの街の名前をつけちゃうとか、よくありますよね。コネチカットにニューロンドンとかあるし。

FDAはさらに、既存医薬品の使用期限を伸ばすとか、代替品にはこれを使ってくれ、、的な情報お発信しています。

ノースカロライナ州にあるバクスターインターナショナル社の施設がハリケーンヘレンの被害を受けたことを受けて、バイデン・ハリス政権は、製造業者、販売業者、病院、その他の関係者と連携し、主要な生産拠点の復旧、製品の保護、輸入の再開など、点滴液へのアクセスを支援するための措置を継続的に講じています。これらの措置の結果、今週は病院が先週に比べて50%多くの製品を入手でき、今後数週間でアクセスがさらに増加すると予想されます。 

製品の移動と保護:

  • バクスター施設へのアクセスを回復。ハリケーン発生から数時間後、連邦当局は直ちにバクスターのノース コーブ施設の被害状況の調査を開始しました。施設への 3 つの橋がヘレンによって大きな被害を受け、ASPR と FEMA はバクスターと協力して工場へのアクセスを回復し、復旧作業に取り組みました。
  • 先週の供給品の移動。ノースカロライナ工場の在庫の多くは保存されており、バクスターは 10 月 6 日日曜日に、被害を受けた施設からトラックに積まれた製品の移動を開始しました。
  • フロリダでの製品の保護。製造業者の 1 つである B. Braun は、フロリダ州デイトナに製造施設を持っています。ASPR は、デイトナ工場がハリケーン ミルトンの影響から安全であることを確認するために、積極的に 60 台のトラックに積まれた点滴液をデイトナ工場から移動させました。

アクセス回復に向けた迅速な対応の結果、10 月 9 日にバクスターは製品割り当ての増加を発表することができ、病院は前週より 50% 多い製品を注文できるようになりました。病院への割り当ては 40% から 60% に増加し、販売業者への割り当ては 10% から 60% に増加しました。この製品供給の急激な増加は、今後数日間で実感できるでしょう。

米国の供給増加:

  • FDA は追加輸入を許可する規制措置を講じました。10 月 9 日現在、FDA は国内供給を強化するために、5 つの異なる国際製造計画から 19 種類の IV 溶液および透析製品を一時的に輸入すると発表しました。FDA は世界中で追加の選択肢を継続的に評価しています。
  • ASPR は輸送を支援しています。ASPRは、新製品をできるだけ早く患者に届けるために、米国に空輸する取り組みを支援しています。
  • 点滴液の調合拡大。 10月11日、FDAはガイダンスを発表した。IV 溶液の調合に関する新たな柔軟性を提供します。このガイダンスにより、病院やその他の施設では、不足時に独自の IV 溶液を作ることも容易になります。
  • その他の審査の迅速化。HHSは米国および世界中の製造業者と協力して生産能力の向上に取り組んでいます。FDA は規制審査を迅速化しており、ASPR は技術支援を提供しています。
  • 賞味期限の延長。FDAは、製造業者が期限の短い製品に対して提出する賞味期限延長の要請を迅速に検討します。
  • 価格つり上げの防止。連邦政府はすでに企業に対し、点滴液などの必須医療用品の価格つり上げは容認されないと通告している。水曜日、司法省、連邦取引委員会、消費者金融保護局は、法執行機関があらゆる手段を講じて価格つり上げ、価格操作、その他の違法な詐欺を阻止すると警告した。彼らは、http://www.justice.gov/DisasterComplaintFormで違反を報告するよう人々に呼びかけている。またはhttp://www.reportfraud.ftc.gov/

バクスターは、これらの措置に基づいて今後数週間で割り当てをさらに増やす予定です。嵐への対応活動の最新情報は、同社のウェブサイトでご覧いただけます。 

ノースコーブの再開

  • DPA の使用。HHS は、バクスターが施設の清掃と再建に必要な資材を入手できるよう国防生産法を発動しており、ASPR は引き続き DPA 権限を発動するためのさらなる機会を積極的に追求しています。
  • 人員による対応。1,500人がノース コーブ施設で生産ラインの清掃と復旧に取り組んでいます。
  • 検査の迅速化。FDAはまた、ノース コーブの再開に必要なあらゆる検査や規制措置を迅速に行うと公に発表しました。

バクスターは、ノースコ​​ーブの生産を段階的に再開し、年末までに顧客への割り当てをさらに90%~100%に増やす予定です。

ノースカロライナ州にあるバクスターインターナショナル社の施設がハリケーン ヘレンによる暴風雨被害を受けたことを受けて、HHS、FDA、ASPR、バクスターインターナショナル社の経営陣は、10 月 10 日木曜日に 3,000 人を超える患者、介護者、医師、医療施設、政府間関係者を対象に合同ブリーフィングを開催しました。

電話会議で、ベセラ長官は、ハリケーン・ヘレンによるサプライチェーンの混乱に対処するための保健福祉省の取り組みの概要を説明し、今後数週間にわたって供給を強化し、患者への影響を軽減するために、バクスターやその他の製造業者、州のパートナー、病院、医療製品販売業者、その他の関係者と連携して取り組む保健福祉省の取り組みについて詳しく説明しました。

この電話会議は、ノースカロライナ州ノースコーブにあるバクスターの製造施設に対するハリケーン ヘレンの影響を受けて HHS が開催した多くの関係者向け説明会の 1 つでした。10 月 4 日金曜日、HHS は 2,500 人以上の関係者を対象に、HHS の初期対応に関する質問に答えるウェビナーを開催しました。また、HHS は 10 月 8 日火曜日と 10 月 9 日水曜日に、全国病院協会、腎臓病の関係者、議会、州政府、地方自治体の事務所などと会い、サプライ チェーンの混乱に対処するための政府の取り組みに関する質問に答えました。

B Braunとか懐かしいですよね。昔は日本にもありました。今では医療機器として残っていますね。輸液は日本には無いかと思います。ただ、グローバルでは輸液ありますね。数年前にペナン島に旅行した時に、大きな工場がありました。きっとASEANでも輸液作っていますね。。。知らないですけど。

ていうか、選挙が近いです。

フロリダだけではないですが、南東部はスイングステイト等等と呼ばれていまして、フロリダは共和党が強いのですが、ジョージアの都市部は民主党、農村部は共和党というような力関係があります。しかも、選挙のたびにコロコロ変わるのです。それでスイングステイトです。

医療政策だけではなく、バイデンの施作をすかさず批判しているのが、予備選にも登場した、しかも、何かと、例えば、コロナワクチンにも批判的であったり、医療には色々とこだわりのあるフロリダ州知事のデサンティスです。そして、トランプもすかさずハリケーンの被害救済のロードマップを示したりしています。

とにかく、デサンティスは、次の次の大統領候補になることは間違いなさそうな気がしています。

被害に遭っている人は、選挙の道具とかにしてんじゃねーよ!とか思うと思います。

が、これはどう見ても、選挙に結びついてしまいます。この救済に反発を喰らったら、バイデン、ハリスの命取りになるかもしれないです。

ていうか、バイデンがまだ大統領であることを個人的に忘れていました…。

ちなみにですけど、バイデン、ハリスとトランプは、ウゴービとゼップバウンドのGLP1の価格をどうするかについても、争ってますよね。これについて記事にしようとしまして、途中まで書いたのですが、複雑すぎるので、下書きのまま保存してあります。もし、やる気が出たら、続きを書こうかと思っています。

バイデン、ハリスといえば、バイデンはカトリックですし、ハリスはそもそも、白人ではなく、しかもカトリック。今までの大統領のWASPという伝統がかなり多様化していますよね。昔はJFKだけがカトリックでした。もちろん、オバマがそのアメリカの多様性の象徴ではありましたけど。まあ、トランプも白人ではありますが、アングロサクソンでは無いですし。デサンティスはイタリア系のローマ・カトリック、しかもアングロサクソンでは無いです。どんどん多様化していますよね。もWASPとかいうのを気にする人口も古いアメリカの保守の少数派になっていると思います。そんな、ステレオタイプなんか気になる人々は、もう居ませんよね。そんなことよりも、課題満載の社会をどうにかして欲しいというだけかと思います。
まあ、てなわけで、選挙が本当に近い時に起こった、大災害なわけです。何をするにも、選挙が念頭に来てしまうのは当然のことです。

ヘルスケア政策は、選挙を左右しかねないです。だからと言って、ハリケーン被害救済が政争の具になってたら、少ししらけますよね。

これからアメリカは、ハロウィーン、サンクスギビング、ブラックフライデー、そしてクリスマスを迎えます。南部といえども、フロリダでも冬は寒いです。家が無くなった人達が、どうにかして少しでもマシなクリスマスを迎えてほしいと思います。

ではまた。

∞∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━∞∞

∞∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━∞∞

🚀募集🚀
外資製薬企業のMSL
🎓 学歴:
理学または薬理学の学士号を取得していること
理学修士号または博士号があれば尚良し!
🧬 経験:
製薬業界での臨床開発、安全部門、または研究部門で3年以上の経験
📊 スキル:
医薬品市場に関する豊富で正確な知識
結果を求める意欲と強い達成意識
KEE(Key External Expert)との強い人間関係構築能力
社内外からの高い信頼と評判
意見を的確に表現し、バランスの取れた意思決定ができる方
自己のパフォーマンスに対する明確な認識と規律
🎯 ここがポイント! 🎯
キャリアアップを目指したい方に最適!
国際的な環境で、挑戦しがいのあるプロジェクトが多数!
あなたの専門知識をフルに活かせる職場です!
∞∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━∞∞

∞∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━∞∞

I do not seek, I find.

  -Pablo Picasso

∞∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━∞∞