みなさんお元気ですか。
まあ、日本って美味しいものなんでもありますよね。結局、世界中で日本が1番だと思います。その、何というか、日本料理はもちろんのこと、他国の料理も日本の方が美味しい気がするのです。例えば、イタリア料理はイタリアよりも東京の良いレストランの方が美味しい気がする。まあ、そんなに知っているわけではありませんが。なぜそんなことを言っているかというと、タイ料理にも限界がると感じている今日この頃なのです。
それはさておき、ブログに入っていきます。
スゼトリギンについては、当ブログでも紹介済みです。非オピオイドの鎮痛剤ということで、注目なのです。そうです。アメリカには、オピオイド危機という社会問題があるからです。オピオイドは、依存性が高いです。
ではちょっと、オピオイド危機に関して、少し紹介します。
🔥 オピオイド危機とは?
◉ オピオイドとは
医療現場で強い痛みに使われる鎮痛薬(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなど)の総称です。がん性疼痛や術後の痛み、慢性腰痛などに用いられます。
◉ なぜ問題になったのか?
- 非常に強い依存性(身体的・精神的)
- 耐性がつくため、次第に使用量が増加
- 過剰摂取による死者が急増(米国では年間7〜8万人以上)
製薬会社がかつて「依存性は低い」として販売促進した結果、長年にわたる誤用・乱用につながり、社会的なスキャンダルとなりました(例:Purdue Pharma社とオキシコンチン問題)。
と、いうことで、これはもう、社会問題を解決するための薬剤なのです。そういえば、オゼンピックにも似てますよね。アメリカが抱える社会問題の肥満。同時に、日本でなかなか売れなさそう、というのも似ています。肥満に至っては、アメリカの肥満率40%に対して、日本はもう4%くらいですから、市場は難しいですよね。同様に、日本にはオピオイド依存の人がたくさん居るわけでもないですから、非オピオイド鎮痛薬にそれほど需要がないというか、NSADsで間に合ったりするケースも多かったりするわけです。
💊 スゼトリギン(Suvexetigine)に期待される理由
- 非オピオイド=中枢神経に作用しない
- 脳に直接作用しないため、「多幸感(ハイになる)」がなく、依存性が極めて低いとされます。
- 末梢神経で痛みをブロック
- Na_v1.8という特定のナトリウムチャネルをターゲットにするため、副作用も少なめ。
- 中枢神経抑制による眠気・便秘・吐き気なども少ない
- オピオイドの代表的な副作用が回避可能。
🧠 なぜ“社会問題”と結びつくのか?
- 米国ではオピオイド危機を背景に、政府、FDA、医療機関が新たな鎮痛薬を切望しており、
- 製薬会社にとっても「社会的意義があり、かつ巨大市場」となっているため、
- 非オピオイド鎮痛薬はまさに「公共性とビジネス性を兼ねた注目分野」なのです。
🇯🇵 日本は関係あるのか?
日本ではオピオイドの処方が厳格で、米国ほどの乱用問題は起きていませんが、
- 高齢化による慢性疼痛患者の増加
- 終末期医療における鎮痛ニーズ
- 依存性への社会的警戒感
といった背景から、日本でも非オピオイド薬へのニーズは高まりつつあります。
🇺🇸 vs 🇯🇵 「市場背景のギャップ」
🟧 アメリカ
| 疾患/問題 | 社会的背景 | 薬のヒット理由 |
|---|---|---|
| 慢性疼痛 | オピオイド乱用、過剰処方の歴史 | 非オピオイド鎮痛薬への需要が非常に高い |
| 肥満・糖尿病 | 肥満率40%以上、生活習慣病が深刻 | 体重減少効果のあるGLP-1薬が大ヒット |
🟦 日本
| 疾患/問題 | 社会的背景 | 市場への影響 |
|---|---|---|
| 慢性疼痛 | オピオイド処方はかなり制限されている | 「脱オピオイド」の強い社会的圧力は薄い |
| 肥満・糖尿病 | 肥満率4%以下、BMI 25でも「太ってる」と言われる文化 | 美容目的の需要はあっても公的保険外が中心 |
💬 スゼトリギンが日本でヒットしづらい理由(仮説)
- オピオイド危機がそもそも存在しない
- 日本では医療用麻薬の管理が厳しく、処方例も限定的。
- よって「代替薬」としてのインパクトが薄い。
- 鎮痛薬の主役はNSAIDs(ロキソニンなど)
- 市販薬レベルでも多くの選択肢があり、「新しい痛み止め」への期待感が相対的に低い。
- 医療制度の違い
- 新薬の保険収載・価格決定のプロセスが複雑。
- 高価な薬は使いにくくなる可能性も。
- 医師・患者の慎重な姿勢
- 特に精神作用や神経系に関わる薬剤に対する抵抗感が強い。

🇯🇵 スゼトリギンが日本市場でブレイクするための3つのシナリオ
スゼトリギン(Suvexetigine)が日本市場で成功する可能性について、以下の3つのシナリオが考えられます。ていうか、僕が考えたわけではないですよ。
これらは、業界アナリストや市場調査レポートの見解に基づいています。
✅ シナリオ1:高齢化社会における慢性疼痛の増加
日本は世界でも有数の高齢化社会であり、慢性疼痛の有病率が高まっています。これにより、非オピオイド鎮痛薬の需要が増加しています。Grand View Researchによると、日本の鎮痛薬市場は2022年に7億8,540万ドルの収益を上げ、2030年までに13億1,580万ドルに達すると予測されています。特に、非オピオイド薬が最大の収益を上げる薬剤タイプであり、2022年には市場シェアの51.4%を占めました。 insights10.comgrandviewresearch.com+2grandviewresearch.com+2grandviewresearch.com+2grandviewresearch.com
✅ シナリオ2:オピオイド依存への懸念と非オピオイド治療へのシフト
オピオイド依存症や過剰摂取のリスクに対する懸念が高まる中、非オピオイド治療への関心が高まっています。Coherent Market Insightsの報告によれば、非オピオイド疼痛治療市場は2024年の788億9,000万ドルから2031年には1,405億6,000万ドルに成長すると予測されています。この成長は、非依存性の疼痛管理療法への関心の高まりと、オピオイドのリスクに対する認識の向上によるものです。 prnewswire.com
✅ シナリオ3:日本政府の疼痛管理への取り組みと非オピオイド治療の促進
日本政府は、疼痛管理の改善に向けた取り組みを強化しています。これには、疼痛クリニックの設立、疼痛管理のための臨床ガイドラインの策定、医療専門家の教育などが含まれます。これらの取り組みにより、非オピオイド治療の導入が促進され、市場の成長が期待されています。
http://www.jsco-cpg.jp/guideline/23.html
これらの要因を総合すると、スゼトリギンが日本市場で成功する可能性は高いと考えられます。特に、高齢化社会における慢性疼痛の増加、オピオイド依存への懸念、政府の疼痛管理への取り組みが、非オピオイド鎮痛薬の需要を後押ししています。

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