皆さまお元気ですか?
それにしても、カレー屋さんが倒産とか、ラーメン屋が倒産とか、なんだかニュース見てると暗くなりますよね。よくわからないですけど、チェーン店だからじゃないですかね? 昔、小田急線の駅に住んでいた時、駅前は個人経営の中華屋、カレーショップ、パスタ屋、定食屋、喫茶店がありまして、チェーン店は餃子の王将だけでした。それが今では、個人商店は潰れたのか、マスターが引退したのか、ほぼ全部無くなって、ほとんどがチェーン店に様変わりしています。某、祖師ヶ谷大蔵駅ですけど。
それが、今は、あれですかね? チェーン店に危機到来でしょうか。
まあ、そんな栄枯盛衰というか、諸行無常なのは世の常で、ずっと同じというのはなかなか難しいのです。
MRもそうです。
10年前、いや、もっと前ですかね、MRって、「花形」でした。
製薬業界も右肩上がり。
花形というのは、なんていうか、普通の人々にとって、夢のある仕事でした。普通の人々というのは、いわゆる、ボリューム層というか、MARCHとか日東駒専とか、大東亜帝国とか、今そういう括りしないんでしたっけ? それから名前聞いてもよくわからない大学とか出身の人々にとっては、大学名関係なく、みんな活躍できて、同級生よりも多い収入を得ることができた職種ですよね。
東大、東工大とか、早慶出身の人って、本社とかには居ましたが、MRには本当にたまにしか居ませんでした。
まして、語学ができるとか、海外の大学出ているMRとかって、本当に、探してやっと数人いるか居ないかという感じでしたよね。まあ、たまたま親の駐在の関係で、海外で育ちましたという方は居ましたが。
製薬業界は、本社含めて、語学ができるなんて言えば、それだけで「すげー!」という感じでしたよね。
逆に言うと、製薬会社で、語学さえできたら、結構上の方まで行ける、というのが実際にありました。
製薬業界ほど、語学が過剰に評価されている業界も珍しいです。なんか、スターみたいな人材でした。そう、でした。過去形です。
なぜなら、
その「かつてのスター人材」たちが、転職活動で苦戦しています。
製薬業界で、本社で、マーケとかデジタルの経験とか言っても、その経験を元に、転職は難しいです。
「市場が冷たくなった」
「どこに行っても通用すると思ってたのに…」
MRにおいてもそうです。MRから一念発起して、色々と勉強して、キャリアもそれなりに上がった人。それは、その会社内だから上がったという側面もあります。
転職となれば、同業他社でもかなりハードルが高く、その場合は、転職先に知っている方がいて、その人に引っ張ってもらうのが一番良いです。
普通に書類選考、面接などに進むと、まあ、厳しいのです。

💊 MBA、英語、留学経験──武器にならなくなった理由
外資系製薬会社で鍛えられ、英語もある程度話せて、
海外研修やMBA留学も経験済み。
数年前なら、それだけでヘッドハンターが群がってきたはずです。
でも今は?
「英語ができるだけでは足りない」
「KPI達成? それってコントロールできる数字ですか?」
今の転職市場では、
“それで何を変えたのか?”
“社内でどんなインパクトを出したのか?”
を語れない人は、評価されません。
つまり、過去の「箔」は、もう効き目が薄れているのです。
🌀 「どこでも通用するMR」なんて幻想だった?
まあ〜MRみたいにコミュ力が高ければ、他の業界でも通用すると思っています。今でも。
「MRって、結局どこでも通用するんですよ」
と、僕も別業界の方に言ったりしていました。
結論、確かに通用すると思います。もちろん、専門知識とか努力は必要ですが、そういうのも身につけて、通用はするかと思います。
ただ、だんだん辛くなってくるのは、MR時代に身に染みついた、環境です。
日当とか、社宅とか、有給休暇の取得の難易度の低さとか、休日出たら必ず代休取るとか、社有車とか、そういう細かいことです。
そういう環境がなくなると、じわーっと、ボディブローのように効いてきて、半年、1年、2年とか経つと身体も心も疲弊してくるのです。
通用はするっちゃするけど、業界ごとの商習慣や文化の違いがあまりにも大きい。
IT業界やヘルステックに移ろうとしても、もう、今となっては、
「MR経験あります」は、あまり強みとして見られません。
逆に、こう言われます:
「で、数字以外に何をやってきたんですか?」
“売る力” だけでは、通用しにくくなっている現実。
それが、キャリアチェンジを難しくしています。
🚪 一度外に出たら
「とりあえずベンチャーに行ってみたけど、合わなかった」
「やっぱり製薬に戻りたい」
そんな声もよく聞きます。よくというか、定期的にご相談を受けます。
でも現実は甘くない。
一度製薬を離れると、戻る道はかなり狭くなります。
年齢が高くなると、キツくなります。
でも、個人的には、MRに戻ってきて全然OKだと思っています。それが、その人に染みついた、DNAというか、カルチャーなのですから。他業界で成功する人も居ますが、戻るなら戻るで、全然問題ないと考えます。
🧭 これから必要なのは、「過去の実績」ではなく「変化対応力」
もう、「あの頃の俺」を武器にしてはいけません。
早期退職の人もそうですよ。
T田ではこうだった
Pfでは、こうだった
Sノフイでは、こんなの無い
などなど、絶対に言わない方が良いかと思いますよ。ベテランの方は。
過去のMRとしての輝かしい実績にしがみつくのではなく、
今の市場で「何が求められているか?」を考える力。
✅ デジタルにアレルギーがないか?
✅ 売上以外で、価値提供できるか?
✅ 組織の変化に、柔軟に動けるか?
これからは、変化対応力と学び直し力がカギになります。
さてさて、次回は、もっと変化する、成熟社会のMRについて、迫りますよ。


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