📝 ゆるっと医療AI批評・第1回
皆さまお元気ですか。
日本某所をぐるぐる回って、へとへとです。しかも仕事しながら、尚且つ友人を案内しながらです。それにしても観光地はどこに行っても外国人だらけですね。身動きできない、トイレも並んでいるし、物価は高いし、もう詰んでいます。
で、移動中にちょっと喉が痛くなりまして。
「これ、病院行ったほうがいいやつ…?」と思いつつ、
検索して出てきたのが「AIがあなたの症状をチェックします」みたいなアプリたち。
おお、来たな未来。と思ったんですが、
なんかみんな似てるんですよね。
どれも聞いてくることは同じだし、返ってくる診断も「風邪かもしれません。お大事に」。
ふと、思いました。
Adaっていうのが少しニュースになってたんですよ。
Ada。
Adaってすごいけど、医療AIってそのうちコインランドリーみたいに増えそうな気がしてる。
スマホでポチポチっと症状入力したら、
「あなた、たぶん風邪。でも熱が続いたら病院行って」ってAIが返してくる。なんか、未来っぽい。
いや、実際もう現実で、ドイツ発の医療AIアプリ「Ada」がやってる。
🤖 いやそれ、ぶっちゃけ誰でも作れる時代です
Adaがすごいのは確かなんです。
でも最近「症状入力→AIが診断“っぽいこと”を返すアプリ」って、増えすぎじゃないですか?
ちょっとGPT-4に教科書読み込ませて、
「いつから?」「どこが痛い?」「何度熱ある?」って質問をテンプレで用意して、
症状を分類して「たぶん風邪。内科行ってください」って言わせれば、
Ada“っぽいもの”は数日で作れちゃう。
しかもノーコードで。
「Ada(エイダ)」というのは、ドイツ発の医療系スタートアップで、
ざっくり言えば**“あなたの症状を聞いて、病気の可能性を教えてくれるAI”です。
医師や研究者たちが10年以上かけて作り上げたアルゴリズムを使っていて、
ヨーロッパでは医療機器として正式に認証も取っています。
「風邪かもね」で終わらず、「〇〇科を受診した方がいい」といったトリアージ(受診の優先度)**まで提案してくれるのが特徴です。
つまり、ただのチャットボットじゃなくて、“病院に行く前に相談するAI”の最前線、みたいな存在なんです。
🏥 会社概要
- 設立年:2011年(共同創業者:Claire Novorol医師、Martin Hirsch教授、Daniel Nathrath氏) firstwordhealthtech.com+12ウィキペディア+12Clay+12
- 本社:ドイツ・ベルリン(オフィスはロンドン、トロント、トロントでも展開) Omdena
- 従業員:約300名規模(2023年時点) ウィキペディアClay
- 資金調達:総額約1.895億ドル以上。直近は2022年2月にシリーズBで3000万ドルを調達し、累計は120百万ドル超 Clay+1PR Newswire+1
- ユーザー実績:190か国で約3,000万件以上の症状アセスメント実施、13~14百万人のアクティブユーザー Ada
- 導入実績:Jefferson Health、Pfizer、Sutter Health、グローバル保険会社との連携あり MedCity News+4Ada+4Ada+4
🧼 そして、塾とかコインランドリーみたいに…
「それっぽい医療AIアプリ」って、今後めちゃくちゃ増えると思ってます。
思い出してください。
● 学習塾:教材さえあれば、どこでも塾できる。
● コインランドリー:設備買えば、誰でも始められる。
● 医療AI:ChatGPTと症状テンプレあれば、それっぽくなる。
違い、わかります?
大体わからないですよね。
結局、近所かどうか・広告がオシャレかどうかで選ぶようになる。
🛡️ じゃあ、Adaは何がマシなのか
とはいえAdaは“ちゃんとしてる”んです。
真面目に10年かけて作ってるし、医療機器としてEUの認証(Class IIa)も取ってる。
保険会社とも組んでて、レア疾患の知見とかもちゃんとデータベース化されてる。
つまり、「見た目がそれっぽい」じゃなくて、実はちゃんと“中身で勝負してるタイプ”。

🚀 AIプラットフォームの革新性
- 精度の高さ:独自開発のBayesian推論&医師監修の知識ベースにより、診断精度は他社症状チェッカーより約35%高いという社内データを公表 PR Newswire。
- レア疾患支援:初期バージョン「Ada DX」は希少病診断で89%の一致率、臨床より早期診断も可能と評価されています ウィキペディア。
- 規制認可・品質保証:EU MDR Class IIa認証、ISO 13485取得、医師レビューによる補強で医療機器としての安全性も確保 ウィキペディア。
- エンタープライズ連携:保険者や病院の既存システム(Epic App Orchard等)に統合され、トリアージやケアナビゲーションを自動化。ROI向上に直結 MedCity News。
🧪 でも、見た目しか見ない人が多いんだよな
- 監修医師ゼロでも、「医師っぽいUI」で信じちゃう
- 間違ってても、「便利だったし」でスルーされる
- 「症状を言う→反応が早い」だけで信用される世界
もう、医療精度よりUXで勝負する時代なんですよ。
なんかそれって、ちょっと怖くないですか?
🌀 そして、私たちは“間違ってても納得するAI”を求めてる
たとえハズレても「まあまあ当たってたし」で済ませる。
それっぽく言ってくれればOK。
AIが言うなら仕方ない。
──それって、本当に“医療”なんだっけ?
🧩 結論(っぽいもの)
- Adaは本気。認証も、データも、医療の入り口としての責任も持ってる。
- でも、それをコピーした“量産型Ada”が、これから日本でも確実に増える。
- 多くの人は、中身じゃなくて「なんとなく信じられそう」かで選ぶ。
だったら、僕らはちゃんと見極めないといけないよね……
って書いておきながら、正直、自分も「おっ、画面きれいだし使ってみようかな」とか思ってしまうんですよ。
そんなもんですよね、人間。
🔜 次回予告:
「GPTで“ニセAda”を作ってみたら、マジで動いちゃった件」
さくっと症状チェックできるAIボットを自作してみました。
…怖くなるくらい、それっぽくできちゃった。

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