皆さま、連休の中日、日曜日、いかがお過ごしですか。
ところで昔は、ARBとかスタチンとかの新しいのを開発するのに、製薬会社は躍起になっていましたよね。すでに初期に出たARBにジェネリックが出ているのに、大手製薬企業は、同種同行品を出したりしていましたよ。完全におかしな出来事でした。
で、時は流れて、オーファンドラッグの開発に躍起になりましたね。一昔前では考えられなかった。患者数が少なければ、市場が少ないというシンプルな構図があったからです。
でもまあ、オーファンにも色々な加算が咥えられるとか、高い薬価で売れるとか、色々状況が変わりまして。オーファンドラッグの開発が多くなりました。
あとまあ、実際に使命感もあったかと思いますよ。ビジネスだけではなくて。営利企業であることは分かっていても、やっぱり心のどこかでみんな、患者数の少ない疾患に希望をもたらしたいという、なんていうか、ビジネスとは違うところで、うちに秘めた想いが、実際にあったんだと思います。
で、色々と状況が整って、今では開発品目の半分以上がオーファンじゃないっすか? 知らんですけど。
で、そんな中で、全米で患者数が200人とか300人とかいう病気の薬が出ることになりました。
Barth症候群に対する初の治療薬、
Elamipretide がFDA承認です。
ご存じの方もいるかも知れませんが、
Barth症候群って米国で200〜300人しかいない超希少疾患。
遺伝性のミトコンドリア疾患で、心筋症や筋力低下が出る厄介な病気です。今まで有効な薬はゼロ。
患者さんやご家族にとっては、まさに「待ちに待った朗報」なんですよね。
で、このElamipretide。
ミトコンドリアの働きを改善するペプチドで、細胞のエネルギー産生を底上げするっていう、今までにないアプローチ。
要は「細胞レベルで元気にする薬」です。画期的と言って差し支えありません。
開発元は、米マサチューセッツに拠点を置く
Stealth BioTherapeutics(NASDAQ: MITO)
AMD(加齢黄斑変性)や心不全でも臨床試験をやってましたが、まずはBarth症候群で世界初の承認に到達。株価は低迷してましたけど、今回のニュースで少し注目度は上がりそうです。
最近、バイオのニュースは、シリコンバレーよりも、ボストンが多い気がします。世の中、右傾化しているし、ここで本流のニューイングランドの復興となりますか。関係ないか。
ただ、聞くところによると、ちょっと一歩引いちゃってる投資家たちがいるとのこと。
患者数200〜300人の薬
高薬価でも採算は取れるのか?
実際、オーファンドラッグはこの10年で爆発的に増えました。今やパイプラインの半分以上がオーファン指定。
でもウルトラオーファンになると、どうなんでしょうか。患者が少なすぎて、薬価が高くても売上が小さい。投資回収は容易じゃないのでは??
ここで考えます。
製薬会社としての使命は「患者を救うこと」
株主や投資家からすると「ROI(投資利益率)」で判断される。
承認はゴールじゃなく、むしろここからが本当の勝負なんです。
とういうことで、このジレンマは、今後どうなるのか。というところです。

🧬 Stealth BioTherapeutics 会社概要
設立年:2006年
本社所在地:米国マサチューセッツ州ニュートン(Newton, MA)
上場状況:NASDAQ上場(ティッカー:MITO)
従業員数:おおよそ59人(2025年時点)
事業内容:ミトコンドリア機能障害に関連する疾患の治療薬開発
主力製品:Elamipretide(エラミプレチド)
公式サイト:https://stealthbt.com
👩🔬 創業者ヘイゼル・セト博士のストーリー
Stealth BioTherapeuticsは、ワイル・コーネル医科大学(Weill Cornell Medicine)の薬理学教授であるヘイゼル・セト博士によって2007年に設立されました。博士は、ミトコンドリアの機能不全が多くの疾患の根本原因であることに着目し、これを改善するペプチドの研究を行ってきました。特に、ミトコンドリア内膜に存在する「カルディオリピン(cardiolipin)」と呼ばれる分子に結合するペプチドが、ミトコンドリアの構造と機能を改善する可能性があると考えました。
この研究成果を基に、Stealth BioTherapeuticsはElamipretideを開発し、Barth症候群をはじめとする希少疾患の治療に挑戦しています。Elamipretideは、ミトコンドリア内膜のカルディオリピンと結合し、ATP産生の改善や酸化ストレスの低減を通じて、細胞のエネルギー供給をサポートします。
📌 まとめ
Stealth BioTherapeuticsは、ミトコンドリア機能障害に着目した革新的なバイオ医薬品企業であり、Elamipretideをはじめとする治療薬の開発を進めています。創業者であるヘイゼル・セト博士の研究と情熱が、この企業の礎となっています。


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