皆さま、いかがお過ごしですか。
コントラクトMRの募集が活況ですよ。50代の方、53歳まであるCSOでは正社員です。50代後半で契約社員だっととしても、600万円も700万円ももらえる仕事、他にないですよね。そりゃ、その昔現役だった頃に比べればめっちゃ少ないかもしれないですが、大体中高年の再就職といったら、こんなの破格ですよね。MRってすごいなと思います。60歳でも決まった方、居ますよ。
40代の方、大体40代半ば頃まで、各CSOで正社員採用ですよ。メーカー行きたいと思うかもしれないですが、数年でリストラされたら、もうCSOで契約社員の年齢です。そりゃ、バイオベンチャーとか行ってRSUとかもらって、高給もらえたら良いですが、そうでもないな、と、思ったら、40代半ばでCSOの正社員狙いもご一考ですよ。正社員なら、原則的に60歳まで働けます。900万円とか出るケースもありますし、福利厚生もよくなってきたりしています。まあ、クライアント先、プロジェクト先とうまくやってくれれば、あとは気楽ですよ。
30代の方、色々あって辞めたいとか、勤務地変えたいとか、そう簡単にメーカー案件がなければ、一回CSOもありですよ。人生いろいろありますよ。ワンクッションと捉えて、とりあえずCSOで、次の展開まで過ごすのもありです。
20代の方。特に糖尿病とか花粉症の薬とか、昔の薬、ジェネリックの方々。メーカー転職で新薬狙うのも良いですが、手っ取り早いのはCSOです。もちろん、良いPJを選ばなければなりませんが。領域未経験でも、免疫とか、オンコロジー、オーファンのプロジェクトもあったりします。一回、領域を変えるというのは、良いキャリア戦略ですよ。
諸々、ご相談ください。
で、今回ですけど、リジェネロンがなんか、患者数のめっちゃ少ない薬のP3達成みたいなニュースがありました。
🦴FOP治験でリジェネロンが動いた!
リジェネロンが発表したニュース。
なんと 超レア中のレア疾患「FOP(進行性骨化性線維異形成症)」 を対象にした第3相試験でポジティブな結果が出たとのこと。
FOPは「体がどんどん骨になっていく」という、難病です。
世界で患者数は数百人レベル、日本でも数十名とされています。
治療法はまだなく、今回の成功は世界中のFOPコミュニティにとってまさに朗報。患者さんに希望を届ける薬です。
🎯リジェネロン、オーファン狙い撃ち?
でもリジェネロンって、そんな超オーファンとかの会社でしたっけ?
と、思っていたら、実はFOPだけじゃなく、RBP4阻害薬(網膜ジストロフィーなど向け) も進めてるのでした。
つまりリジェネロンは「超ニッチ領域」を着々と攻めてるんですね。
ここに新しい収益の柱を作りたい、という意図が見え隠れします。
先日も、触れましたが、オーファンは良いけど、そこまで患者が少ないと、患者さんの希望ではありますが、ビジネスとして成立するの?と、思ってしまったりします。いや、それはきっと成立するのです。だから開発しているのです。
子ども・若年者を対象とする第3相試験(OPTIMA-2)の開始が予定されている。GlobeNewswire
対象疾患は Fibrodysplasia Ossificans Progressiva(FOP)。筋肉・腱・靱帯などの軟組織が徐々に骨に置き換わっていく、非常に進行性で重篤な遺伝性疾患。GlobeNewswire
薬剤名は garetosmab。リジェネロンが開発したモノクローナル抗体で、Activin A(アクチビンA)というタンパク質を中和する作用を持つ。GlobeNewswire
臨床試験は第3相「OPTIMA 試験」。成人(18歳以上)の FOP 患者を対象に、garetosmab(3 mg/kg または10 mg/kg)またはプラセボを4週間毎に投与し、56週間フォロー。GlobeNewswire
主たる評価項目(primary endpoint)は、「新たな異所性骨化病変(HO lesions)の出現数の低減」。
garetosmab 3 mg/kg で 94% の減少
garetosmab 10 mg/kg で 90% の減少 GlobeNewswire
病変体積(volume)については、新しい HO病変の総体積が>99% 減少。GlobeNewswire
安全性プロファイルも考慮されており、これらのデータを受けて独立データモニタリング委員会(IDMC)は、プラセボ群の患者をできるだけ早く garetosmab に切り替えることを推奨。GlobeNewswire
規制申請の予定:アメリカでは 2025年末までに申請。世界(グローバル)での申請は2026年。GlobeNewswire

日本へのこの薬の影響
- 日本にも希少疾患 FOP の患者が存在する(ただし数は非常に少ない)。この治験が成功すると、日本での承認申請が行われる可能性が高い。
- 承認されれば、日本の FOP 患者にとって、これまでほぼ治療法が限られていた状況に朗報となる。
- 保険制度との関係:希少疾病ゆえ、薬価・補助制度がどうなるかが鍵。高額になる可能性もあるため、国の希少疾病対策、薬剤コスト支援制度の整備が重要になる。
- 診断・認知の向上も期待される。FOP は誤診されやすい疾患で、病変が進行する前に診断されることが治療の面で有利。日本での遺伝子検査、専門医体制などの強化が進むかもしれない。
患者数(見積もり)
- 世界中で診断された FOP の患者は 約900人 とされている。GlobeNewswire
- ただし、未診断・誤診の症例も一定数あり、実際の患者数はこれより多い可能性あり。GlobeNewswire
- 日本国内の確定患者数は公に詳しいデータが少ないが、希少疾患であるため数十人~百人以内と推定される。
💊でも、気になるデュピルマブ…
リジェネロンといえばやっぱり「デュピルマブ(Dupixent)」。
アトピー性皮膚炎、喘息、鼻ポリープ…とにかく適応拡大で大ヒット。
ただ、特許は2030年代前半まで。
その先は バイオシミラー(後続品) が控えているのは避けられません。
とはいえ、まだまだ当分先ですね。
当分先とは言え、今のうちにオーファン領域で“次の一手”を作っておきたいわけですね。
🌍日本へのインパクト
- FOP:国内数十名規模 → 新薬が来れば「希望の光」になる。
- デュピルマブ:日本でも売れてるけど、薬価とバイオシミラー問題は今後の焦点。
リジェネロン、どうするの?
- リジェネロン、ウルトラオーファンで存在感UP
- デュピルマブ依存からの「脱・ブロックバスター」戦略へ
- 日本でもFOP患者や家族にとって期待大
→ 個人的には「デュピルマブ後の未来をどう描くか」が最大の見どころ。
まさに今、リジェネロンは次のステージに足を踏み入れている感じです。


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