皆様いかがお過ごしですか。とうとう11月の最終週が終わりましたね。クリスマスシーズンのご予定はいかがでしょうか。まあ、昔はよくハワイにいきましたけど、この円安と物価高で、そんな悠長なこと言ってられなくなりましたよね。思いを馳せるだけです。
そんな、ハワイに思いを馳せているのかどうか、分かりませんが、Kalaというバイオファーマが、ボストンにあります。Kalaは、どうやらハワイ語っぽいです。カラカウア通りのカラですね。興味ないと思いますが、下の方に、書いておきますね。
関係ないけど、韓国にKARAというグループ居ましたね。それはハワイとは関係ないらしいです。マジで関係ねー。 関係無さすぎ。
Kala Bio:再編の中で進むゆるっと資金調達と、これからの動き
(NASDAQ: KALA)
会社概要
Kala Bio は、希少な眼の病気に取り組むアメリカのバイオ医薬品企業です。本社はマサチューセッツ州ウォルサムにあり、角膜の治りづらさに関わる疾患を中心に、新しい治療の研究開発を進めています。
同社の特徴は、独自のドラッグデリバリー技術を使って、眼の表面に薬をしっかり届ける仕組みを開発しているところです。特に、炎症や免疫が関係する角膜疾患に焦点を当てていて、既存の治療では十分に対応できていない患者さんに新しい選択肢を届けようとしています。
最近は、開発を続けながら会社の再編も同時に進めていて、「次のステージにどう進むか」を探っている状況です。組織のスリム化と開発の集中を同時並行で進める、バイオベンチャーらしい”踏ん張りどころ”にいるフェーズといえます。
ボストン圏という立地の意味
Kala Bio が本社を置くウォルサムは、ボストンの郊外に位置する、バイオ産業の中心地のひとつです。このエリアは、シリコンバレーがIT産業で栄える前から、製薬・バイオテクノロジーの一大集積地として発展してきました。
ボストン周辺には、ハーバード大学、MIT、タフツ大学といった世界トップクラスの研究機関が集まっており、そこから生まれた技術やアイデアが、次々とバイオベンチャーに転換されてきた歴史があります。1970年代から続くこの流れは、いまや「バイオテック・クラスター」として確立されていて、ケンブリッジ、ウォルサム、レキシントンといった地域に、数百社ものバイオ企業がひしめいています。
ちなみに、僕のハーバード時代は、40分くらいでした。大学近くの売店で、ビジネススクールのマグカップ買って帰りました。 これも関係ねー。
ここには、単に企業が多いだけでなく、専門人材が豊富で、投資家も近くにいて、CRO(臨床試験受託機関)や製造支援の会社もそろっているという、バイオ企業が成長するための”生態系”が整っています。資金調達のミーティング、共同研究の打ち合わせ、人材採用、すべてが物理的に近い距離で行える環境です。
Kala Bio がこのエリアに拠点を置いているということは、単なる住所の話ではなく、研究開発のスピード感や投資家とのつながり、業界ネットワークへのアクセスという点で、大きなアドバンテージを持っているということでもあります。
今時、オンラインでミーティングもできますが、なんか、雰囲気ですよね。ボストンに居るということそのものが。近くにいるからといって、そんなに会うわけでもないと思いますが。。
特に眼科領域は、ボストン圏に強みがあるジャンルのひとつで、同じエリアには眼科治療薬の開発企業や、眼科領域に詳しい投資家、専門医が集まっています。こうした”近所づきあい”が、資金調達や提携、臨床試験の実施に直結するのが、ボストン・バイオクラスターの強みです。

ニュース:最大 600 万ドルの資金調達を発表しました
Kala Bio は、投資家の David Lazar 氏と最大 600 万ドルの私募契約を結んだと発表しました。
この調達は段階的に進む構造になっています。
David Lazarは、バイオ医薬品企業KALA BIO(カラ・バイオ)の最高経営責任者(CEO)兼取締役です。Kala BIOでの役割に加えて、Lazar氏は、財政難に陥った上場企業の「ターンアラウンド(事業再生)」を専門とするActivst Investing LLCのCEOも務めています。
なんかこう、スケールが違いますよね。投資というか。
ああ、早くこういう会社が日本法人立てて、いっぱい人採用しないですかね。。。
もちろん、日本からこういう会社が出てくることが良いのですが、なかなかねえ。。。
デイビッドさんの主な経歴と役割:
現職: 2025年11月21日付でKala BIOのCEOに就任しました。
投資家としての活動: Lazar氏はKala BIOに最大600万ドルの資金を調達するための私募増資契約を結んだ主要投資家でもあり、会社の財政安定化に貢献しています。
その他の役職: NovaBay Pharmaceuticalsの前CEOなど、他の複数の公開企業で経営陣や取締役を歴任しています。
彼の就任は、財政的な課題に直面していたKala BIOの株価の急騰を引き起こす重要なニュースイベントとなりました。
シリーズ AA 優先株:1 株 2 ドルで発行し、すでに 180 万ドルを調達済みです。この部分はすでにクローズしていて、すぐに使える資金として会社に入っています。
シリーズ AAA 優先株:こちらは 420 万ドル規模で、現在は株主承認待ちです。承認が得られれば、合計で 600 万ドルの調達が完了することになります。
今回の資金は、再編を続ける同社にとって、いわば”息継ぎ”になるような大事な一歩です。派手な額ではないものの、開発費や運営コストをまかないながら、次の成長フェーズに向けて準備する基盤になりそうです。また、Lazar 氏との関係が今後の経営にどう影響するかも、ひそかに注目されています。
経営陣の横顔
Kala Bio の経営陣は、それぞれが眼科領域の研究開発や、バイオ企業の立て直しに強みを持っている人たちで構成されています。創業メンバーの中には、眼科ドラッグデリバリーの研究で長年実績を積んできた専門家もいて、技術的な深みがあるチームです。
最近は「どう会社をスリムにしながらも、開発をきちんと前に進めるか」というバランスをとりにいく経営が中心です。リストラや再編を進める一方で、パイプラインの価値を守り、投資家との対話を続けるという、まさに”再編モード”のチームという印象です。
過去には製品承認や大型提携の経験を持つメンバーもいるため、「立て直しの後にどう次の成長を描くか」という戦略眼も期待されています。
今後の展開
これから Kala Bio が注目されそうなポイントは、次のあたりです。
420 万ドルの調達が最終承認されるかどうか。株主総会での承認が得られれば、当面の運営資金が確保され、開発計画にも安定感が出てきます。
主力パイプラインの臨床試験の進捗。再編の中でも開発は続いているため、データの更新や治験の次のフェーズ移行があれば、株価や投資家の関心に大きく影響します。
Lazar 氏が今後どこまで経営に関与していくのか。単なる資金提供にとどまらず、経営や戦略面でののサポートがあるのかどうかも、今後の動きを見る上でのヒントになります。
再編と資金調達が株価にどんな影響を与えるか。バイオ株らしく、ニュースひとつで動きが出やすいタイミングなので、短期的な値動きにも注意が必要です。
バイオ企業らしく、資金面と開発面の両方が動きやすいタイミングに入っているように見えます。
日本への展開、協業、治験の可能性
今はアメリカ中心の活動ですが、Kala Bio が扱っている希少眼疾患の領域は、日本でも専門医のネットワークが強く、研究環境も整っています。大学病院や眼科専門施設での臨床研究の実績も厚く、希少疾患に対する関心も高いため、協業や治験の土壌はあります。
そのため将来的には、次のような取り組みに発展する可能性があります。
日本企業との協業。製薬会社や医療機器メーカーとの共同研究や、ライセンス契約を通じた日本市場への参入が考えられます。
日本での治験(国際共同治験など)。グローバル試験の一部として日本が参加するケースや、アジア地域をまとめて開発するパターンもあります。
アジア展開のパートナーシップ。日本を足がかりに、韓国や中国、台湾など、アジア全体での展開を視野に入れた提携も想定されます。
日本は希少疾患の承認プロセスも比較的柔軟なケースがあり、海外の臨床データを活用した申請や、少数例での承認制度(条件付き早期承認など)も整備されています。そのため、海外データと組み合わせて開発を進める選択肢も見えてきます。
Kala Bio が再編を乗り越えてパイプラインの価値を高めていく中で、「アジアにも視野を広げてみようか」という動きが出てくるかもしれません。その時、日本は最初のステップとして魅力的な市場になる可能性があります。
社名「KALA」の由来は、ハワイのカウアイ島にある「Kalalau Trail(カララウ・トレイル)」から来ています。このトレイルは、険しい地形と歩きにくい道のりで知られていますが、同時に比類のない美しさでも有名です。同社にとって、Kalalauは創業初期からのインスピレーションの源であり、現在では革新的な精神と眼疾患治療の進歩への深いコミットメントを象徴しています (LinkedIn)。
つまり、困難な道のりを進みながらも美しい景色にたどり着く――そんな希少眼疾患の治療開発への姿勢を、この名前に込めているということです。
なぜハワイなのか
Kala Pharmaceuticals(現 KALA BIO)は2009年に、ナノ医療分野の第一人者であるジャスティン・ヘインズ(Justin Hanes)教授とロバート・ランガー(Robert Langer)教授、それに製薬業界のベテランであるコリン・ガードナー(Colin Gardner)博士らによって共同創業されました Kalalau TrailHawaii Guide。
社名の由来となったハワイのカララウ・トレイルは、創業者たちにとって「初期からのインスピレーションの源」でした Kalalau Trail。おそらく、創業者の誰かがこのトレイルを実際に歩いたか、その象徴性に強く惹かれたのでしょう。
なぜハワイかというと、明確な記録は見つかりませんでしたが、おそらく創業者の個人的な経験や思い入れが背景にあると推測されます。ボストンの研究者たちが、遠く離れたハワイの険しい道を社名に選んだことには、バイオベンチャーの道のりの厳しさと、その先にある美しい成果への希望を重ね合わせる意図があったのだと思います。
パイプライン
KPI-012(角膜疾患向け)
幹細胞由来の成長因子やタンパク質を含む点眼薬で、治りにくい角膜の傷(PCED)を治療する候補薬です。現在Phase 2b試験(CHASE試験)が進行中で、FDA からオーファンドラッグとファストトラック指定を受けています BioSpaceZoomInfo。アメリカで約10万人の患者がいると推定される市場で、すべての原因に対応できる初の承認薬になる可能性があります ZoomInfo。
KPI-014(網膜疾患向け)
神経保護因子や抗酸化物質を含む硝子体注射薬で、網膜色素変性症やスタルガルト病などの遺伝性網膜疾患を対象としています。現在は前臨床段階で、遺伝子に関係なく治療できる「遺伝子非依存型」のアプローチを目指しています Hawaii GuideWikipedia。既存の治療法の75%以上が特定の遺伝子にしか効かないため、幅広い患者に希望をもたらす可能性があります LinkedIn。
転職相談はこちらから
https://kenyamazaki.com/contact/

コメントを投稿するにはログインしてください。