クインタイルズとIMSヘルスが合併に合意 

クインタイルズとIMSヘルスが合併に合意したことを発表しました。

2016/5/3

http://www.quintiles.com/news/2016/05/ims-health-and-quintiles-to-merge

Bloomberg:  IMS Health to Buy Quintiles in $9 Billion Pharma Data Deal

CROに付加価値がついて、さらなる競争の激化、そして人材の流れも活発になるかと思います。

 

両企業で合計の株式時価総額は17.6億ドルで、企業価値に換算すると23億ドルになります。この発表そのものが先ほどのもので、すでにクインタイルズのグローバルのホームページのプレスリリースには出ています。また、ブルームバーグは”IMSがクインタイルズを買収”という表現をしています。

もともとですが、そもそも医薬品業界は、一大アウトソーシングマーケットです。CRO、CSOが何社もありますよね。今回CRO最大手のクインタイルズは研究開発(CRO)から、マーケットリサーチ、コンサルティングの(IMSヘルス)、そして営業部門の(CSO)までカバーすることになり、R&Dからコマーシャルサイドまでをフルラインでの用意が可能で、顧客獲得に弾みがかかると思われますね。いやいやいやいや、すごい企業ができましたね。各CROもこの動きに追随するでしょうか。しかしながら、IMSに匹敵するようなリサーチ、コンサルティングプロバイダーを探すのは難しいですね。

クインタイルズCEOのTom Pikeは、このようにステイトメントを発表しています。
「この2社の組み合わせは、顧客であるライフサイエンス企業にとって最も必要な革新的な新薬開発にさらに近づく結果をもたらす。革新的な新薬の価値をリアルワールドで見せることができ、さらに商業的な成功も加速させるだろう。我々リーダ的存在の2社がもたらすものはbest-in-classであり、この2社の合併が我々の顧客のさらなる成功を創り出すと革新している。」

また、IMS Healthの会長でありCEOのAri Bousbibのステイトメントです。
「我々のソルーションは、CROマーケットに差別化を、Real Worldのエビデンスの実力を高めること、そしてコマーシャルサイドでのソルーションをも顧客に提供できるようになるものだ。この強力な組み合わせは、テクノロジーをリードして、科学的なより深い分析に基づく能力を、我々の5万人のプロフェッショナルが100以上のマーケットに展開できるようになるものである。我々の合併はビジネスの成長を加速し、もっとフレキシブルな将来の広がりをもたらすだろう。」

この動きを見ていると、とても将来性のある企業へのステップアップのように見えます。また従業員にも色々な可能性を提供できる企業になるのではないでしょうか。単なるMRやCRAだけでなく、市場分析やマーケットシミュレーション、さらにコンサルティング業務とさまざまな分野で活躍の可能性のある企業に見えてきます。アウトソースビジネスのPER、付加価値が上がることにより、むしろ、メーカーのプレゼンスが下がるのかもしれません。また強豪CROやCSO、さらにコマーシャルサイドのアウトソースプロバイダーもこの動きに追随するところが出てくるでしょう。

メーカーよりもこのような企業の方が転職先として人気が出てくる可能性もありますね。リストラが加速しているメーカーに比べると、とても勢いがあって成長しているように見えてしまいますので。

この新しい業界の動きに注目です。

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