MRは何でも、良きに計らってしまいます。
ですので、正確なレビューは出てきません。
ポンコツなツールを本社が導入したとします。
MRは、その時、そのツールのポンコツさ加減を本社に問うべきなのです。
- なぜ、そのツールがポンコツなのか?
- リアリティとどんな乖離があるのか?
このような事を、特に営業の上層部は本社に訴えるべきなのです。
ところが、MRの思考回路は、残念ながら、そのようにはできていません。
- また本社が変なツールを導入する。
- そのツールのポンコツさ加減は使用前から分かっている。
- 営業本部長が導入を許可したので、営業本部長の手柄を考えなければならない。
- マーケが苦労してそのポンコツツールを導入したので、マーケの功績も作らなければならない。
- なんとか、そのポンコツツールを活用したと言う体を作る。
- ツールに関係なく、数字を伸ばして、数字が伸びた理由をそのツール導入の成果と後付けする。
- 営業部長が仕事を成し遂げた感じで、ドヤ顔でいるので、ミッションクリア。
- マーケ部門が自分たちの分析とマーケティングの結果、ツールを導入して数字が伸びたと言う事を誇らしげに言っているので、ミッションクリア。
- なんとか、そのポンコツさが表に出ず、成功裏に各方面が収まる。
- めでたしめでたし。
MRの思考回路として、丸く収めてしまうと言うことがあります。
先生を怒らせないように。
上司を怒らせないように。
本社からポンコツな施作が来たら、それがよかったかのようにこなす事を考えてしまうのです。
どうにかして、ポンコツさが表に出ないように、丸く収めてしまうのです。
なぜでしょうか。
理由は簡単。
面倒くさいからです。
偏屈な先生が、そこらへんのツールでピコピコやるはずがありません。
スノビッシュな先生が、メールなんか読むはずがありません。
結局、訪問して、上から話しかけられて、それを聞いておかないと、薬なんて使ってもらえないのです。
ただ、そんな、アナログな方法は、会議では言えません。
デジタルだのなんだのと言っている流れに逆らうようなことは、それがたとえベストな方法であったとしても、言わないでおくのです。
理由は、面倒くさいからです。
そうこうしているうちに、体裁が整ってきます。
MRを取り巻くポンコツなツールが、またどんどん増えます。コンテンツ企業も商売ですから、次々と新しいツールを出してきます。
その度に、その繰り返しです。
従いまして、ネガティブフィードバックがないので、どんどんポンコツなままのツールが蔓延るのです。
本社部門も、そろそろ気づけよ! と、言いたくなります。
ただ、気づいているのです。MR出身者も居ますから。
本社も気づいていて、ポンコツツールを必要悪のように導入し、MR部門が処理してくれるのも分かっていて、無事にポジティブフィードバックのまま終わると言う。
まさに様式美です。
MR部門の様式美。もはや、改善は見込めないのです。