拡散型小細胞肺癌(ES-SCLC)の治療に使用されるT細胞エンゲージャー療法として初めて承認

🎉 FDAは2024年5月16日(木曜日)、イムデルトラを承認しました。👏👏👏

アムジェンのプレスリリースの骨子です。

  • FDA承認: アメリカ食品医薬品局(FDA)が、イムデルトラ(タルラタマブ)を承認。
  • T細胞エンゲージャー療法: イムデルトラは拡散型小細胞肺癌(ES-SCLC)の治療に使用されるT細胞エンゲージャー療法として初めて承認された。
  • 治療対象: 拡散型小細胞肺癌(ES-SCLC)の治療に使用される。
  • 臨床試験結果: 臨床試験で示された有効性と安全性に基づいて承認された。
  • 患者の生存率向上: 試験では患者の全生存期間が延長されたことが確認された。
  • 新しい治療オプション: 今まで治療が限られていたES-SCLC患者にとって新しい治療選択肢となる。
  • 製造元: イムデルトラはアムジェン社によって製造されている。
  • 革新的な治療法: 既存の治療法とは異なるメカニズムで癌細胞を攻撃する。
  • 規制当局のサポート: FDAの迅速審査プログラムを通じて迅速に承認された。
  • 将来の展望: この承認により、他のタイプの癌に対するT細胞エンゲージャー療法の開発が期待される。

    https://www.amgen.com/newsroom/press-releases/2024/05/fda-approves-imdelltra-tarlatamabdlle-the-first-and-only-tcell-engager-therapy-for-the-treatment-of-extensivestage-small-cell-lung-cancer

西海岸の自由なアカデミックな雰囲気の元、何度か日本市場に舞い込んだアムジェン。過去を思い起こせば、最初は武田と組んで武田バイオってありましたけど撤退。しばらくしてアステラスと組んで発展的に解消。その後しばらくプラトー状態かと思いきや、ここにきてパイプライン爆発ですよね。少し前には、今後の方針も発表になり、ますます目が離せないアムジェンです。日本での話ですけど。

で、もちろん、本国はきっと盛り上がっているのではないでしょうか。今回のFDA承認で、きっと本社のエグエクティブ達は、マリブ近くの地魚を出すようなファンシーなレストランで、シーバスのマリネでも食べながら、ソノマ産のシャルドネで乾杯でもしているでしょうか。やっぱりこれからの夏場は、さっぱりとしたシーフードに、冷えたシャルドネが良いですよね。

T細胞エンゲージャー療法は、T細胞を活性化させるということですが、ものすごい数のパイプラインが各社走っています。詳しくは、検索してください。

イムデルトラFDA承認の業界インパクト

さて、そんなアムジェンのイムデルトラの承認ですが、業界的にはどんなインパクトがあるでしょうか?

新しい治療手法の証明:

まあ何しろ、T細胞エンゲージャー療法が初めて承認されたということですから、免疫療法の分野に革新がもたらされましたということになります。

患者さんの選択肢の増加:

患者さんの選択肢が広がることは、何よりも良いことですよね。拡散型小細胞肺癌(ES-SCLC)の治療は難しいもので、限られた選択肢しかありませんでした。そこにきて、新しい治療法の登場により、有効な治療の選択肢が増える見込みということですね。

臨床試験の成功:

これは、現在走らせている治験がいくつかありますから、後続に与えるインパクト大ですね。 T細胞エンゲージャー療法の臨床試験が有効性と安全性を確認し、設計や実施に対する信頼性が向上しました。我々エージェントにとっても、市場が活性化したら良いなと思うばかりです。

迅速審査プログラムの成功:

ファストトラックですよね。FDAの迅速審査プログラムを通じて迅速に承認されたことは、他の新薬開発企業にも良い影響を与え、迅速な承認を目指す動きが広がる可能性があります。特に、日本ではこの部分でドラッグラグ無くしましょうみたいな動きありますから、特にFDAが決めたことなら、日本も追随する良い理由になるわけです。この合意形成が世界で最も大変な日本社会に恩恵をもたらします。FDAさま、ありがとうございます。

アムジェン社のプレゼンス爆上げ:

アムジェン社の研究開発能力が再び認められ、市場競争力や株主価値が向上する可能性があります。これは株主にとっては最も嬉しいことです。やはり、開発にかける心意気というか、患者フォーカス。研究開発を大事にする企業は、発展します。これにより、他のバイオ医薬品企業にも波及効果が期待されます。

市場の拡大:

本当にお願いしますよ。人をどんどん増やしましょう!新しい治療法の導入により、T細胞エンゲージャー療法の市場が拡大する見込みです。他の企業も同様の治療法を開発する動機が高まり、競争が激化することが予想されます。オネシャス。

医療の進展:

医療提供者にとって、患者さんの利益になるような新しい治療オプションが提供されることはハッピーなことです。治療の質が向上し、患者の生存率や生活の質の向上が期待されます。

市場拡大、後からどんどんきている

製品名企業対象特徴
ブリナツモマブ(Blincyto)アムジェン(Amgen)CD19陽性のB細胞急性リンパ性白血病(ALL)CD3とCD19を標的とするバイスペシフィック抗体で、すでに承認されているT細胞エンゲージャー療法
モスネタクソト(Mosunetuzumab)ロシュ(Roche)/ジェネンテック(Genentech)CD20陽性の非ホジキンリンパ腫(NHL)CD20を標的とするバイスペシフィック抗体で、T細胞とB細胞腫瘍を結びつけ、免疫系による腫瘍細胞の破壊を促進する
テサタモマブ・ヴェダチン(Tepotumumab vedotin)マクロジェン(MacroGenics)B細胞悪性腫瘍CD3とB細胞表面抗原を標的とするバイスペシフィック抗体で、T細胞を動員してB細胞腫瘍を攻撃する
REGN1979リジェネロン(Regeneron)CD20陽性のB細胞悪性腫瘍CD20とCD3を標的とするバイスペシフィック抗体で、非ホジキンリンパ腫などの治療に向けて開発されている
これらは、イムデルトラの後を追っているT細胞エンゲージャー療法の代表的な製品とそれを開発している企業の例です

アムジェンが抱えていた課題も跳ねのける勢い

アムジェンが抱えていた課題は、特許切れ、研究開発の高いコスト、競争の激化、規制の厳格化、価格圧力、依存性の高いポートフォリオ、バイオシミラーの競争、グローバル規制環境の変化、サプライチェーンの課題、倫理・法的リスクなどが挙げられます。

が、きっとこれらを跳ねのける勢いがつくかと思います。

株持ってますか?株主は誰だろう?

アムジェンの主要株主には、大手機関投資家やファンドが含まれます。例えば、ブラックロック、バンガード・グループ、ステート・ストリート・コーポレーションなどの大手投資機関が挙げられます。また、特定の業界や市場セグメントに投資するミューチュアルファンドや個人投資家も多くの株式を保有しています。さらに、会社の役員や取締役会のメンバーも株式を保有していることがあります。その他にも、ヘッジファンド、ソブリン・ウェルス・ファンド、大学の寄付基金なども含まれます。(https://fintel.io/ja/so/us/amgn

さてさて、これから入社する人、RSUは上がりますよね。良いなあ。

ということで、アムジェンの話題でした。



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