皆様いかがお過ごしですか。こちらの更新をご無沙汰してしまいました。理由は特に無いんですけど、なんとなく、余裕がなく、日々を過ごしておりました。
MR Patioの方は、結構更新しております。インスタグラムもありますので、合わせてご覧頂ければと思います。
まあそれにしても、1社に長い人の転職相談がちらほら、というか、ビシバシ。早期退職の影響ですよね。
1社に長い人と、転職を数回している人は、明らかにタイプが違うかなと思います。それは話し始めると長くなりますので、またの機会に。
さて今回は、企業ネタの登場です。
まず、こちらのプレスリリースからです。
カリフォルニア州パロアルト発, 2024年11月22日 (GLOBE NEWSWIRE) — 遺伝性疾患に重点を置く新しいタイプのバイオ医薬品企業であるBridgeBio Pharma, Inc. (Nasdaq: BBIO) (BridgeBioまたは同社) は本日、米国食品医薬品局 (FDA) が、ATTR-CMの成人の心血管死および心血管関連の入院を減らすための治療薬として、経口投与可能なトランスサイレチン (TTR) のほぼ完全な (≥90%) 安定剤であるAttruby™ (アコラミディス) を承認したことを発表しました。FDAの承認は、ATTRibute-CM第3相試験で確認された肯定的な結果に基づいています。この試験では、Attrubyにより死亡および心血管関連の入院が大幅に減り、生活の質が向上しました。
このプレスリリースはBridgeBioという会社から発表されております。では、まず、企業の紹介です。
遺伝子疾患に挑むBridgeBio:革新的医薬品を迅速に患者へ
BridgeBioは、遺伝子疾患に対する画期的な医薬品の発見、開発、提供を使命とするバイオテクノロジー企業です。
世界中で数百万人が遺伝子疾患に苦しんでいますが、患者数が少ないことや、業界が初期開発に消極的であることから、多くの疾患で治療法がまだ実現していません。BridgeBioは、このギャップを埋めることに全力を注いでいます。科学的可能性とビジネスケースの間、患者と希望の間に橋をかけ、遺伝子科学の驚異的な進歩を必要としている患者へ届けるための起業家精神を発揮して、画期的な医薬品を可能な限り迅速に提供します。
また、BridgeBioは医薬品の開発だけでなく、リーダーの育成にも力を入れています。「人生を変える医薬品を創りたい」という情熱を持ち、困難に直面しても新しい解決策を粘り強く追求できる方を求めています。
- 公式ウェブサイト: http://www.bridgebio.com
- 業界: バイオテクノロジー研究
- 設立: 2014年
- 本社所在地: カリフォルニア州パロアルト
- 従業員数: 201~500名
遺伝子科学の進歩を現実の治療へと変える、BridgeBioの挑戦に注目です。
BridgeBioの本社があるパロアルトは、まさにシリコンバレーの中心地じゃあーりませんか!
脱線しますが、ていうか、ほぼ脱線しっぱなしですが、ここでパロアルトにある有名企業を見てみましょう。
- Apple(アップル)
厳密にはパロアルトの近隣のクパチーノが本社ですが、Appleはパロアルト周辺のスタートアップ文化を象徴する企業のひとつです。創業時からシリコンバレーと密接に関わり、世界的なブランドへと成長しました。 - Facebook(現Meta)
Facebookはパロアルトの中心で最初のオフィスを構え、その後メンローパークに移転しました。この地域で創業期を過ごし、グローバルなSNS巨人となった企業です。 - Tesla(テスラ)
Teslaの初期段階の開発はパロアルトで行われていました。現在の本社はテキサス州に移転していますが、パロアルトで培った革新的なテクノロジー精神は健在です。 - VMware(ヴイエムウェア)
クラウドコンピューティングと仮想化技術で有名なVMwareの本社は、パロアルトにあります。シリコンバレーの技術的基盤を支える企業のひとつです。 - HP(ヒューレット・パッカード)
HPは、シリコンバレーの起源とも言われる企業です。パロアルトにある創業地のガレージは、「シリコンバレー発祥の地」として歴史的なランドマークになっています。 - Palantir Technologies(パランティア)
データ解析やセキュリティソリューションで知られるPalantirの本社もパロアルトにあります。政府機関や大企業向けのデータプラットフォームを提供する影響力のある企業です。 - SAP Labs
ドイツの大手ソフトウェア企業SAPのアメリカ研究拠点がパロアルトにあります。イノベーションと技術開発の中心地として機能しています。
と、まあ、こんな感じで、シリコンバレーと言えば、当然のことながら、IT企業が林立しているのであります。しかも今となっては巨大企業も、ここがスタートアップの地なのです。いやあ、行ってみたいですよね。
BridgeBioのあるパロアルトは、このように、もちろん、ITスタートアップのイメージが強いですが、近年では、BridgeBioのような、バイオテック企業の拠点としても注目されています。では、ここで、シリコンバレー周辺のバイオテック企業に注目してみましょう。
- BridgeBio Pharma
概要: 遺伝子疾患に特化し、画期的な医薬品を迅速に提供することを目指す企業。患者の未解決ニーズに焦点を当て、シリコンバレーらしいスピード感と科学的アプローチを融合している。
特徴: スタートアップの俊敏性とバイオ医薬の専門知識を持つ。 - Elegen
概要: DNA合成技術を開発する企業で、次世代の遺伝子解析や医薬品開発に役立つ技術を提供。
特徴: 高速かつ正確なDNA合成を可能にし、創薬や研究を支援。 - Arbor Biotechnologies
概要: CRISPR技術をベースとした遺伝子編集ツールを開発する企業。
特徴: 遺伝子疾患の治療に向けた最先端の技術を提供し、治療可能な疾患の範囲を拡大。 - Stanford Bioengineering Startups
概要: パロアルトに隣接するスタンフォード大学発のバイオテクノロジースタートアップが数多く存在。たとえば、創薬やバイオマテリアル分野で活躍する企業がスタンフォード周辺に集中。
特徴: 学術的知見を活かした革新性。 - Rani Therapeutics
概要: 経口バイオ薬の開発を行う企業で、注射不要の治療法を目指している。
特徴: 患者の負担を軽減するための新しいドラッグデリバリーシステムを開発。 - Cortexyme (現Quince Therapeutics)
概要: 神経疾患やアルツハイマー病に焦点を当てた治療薬を開発している企業。
特徴: 未解決の医学的課題に取り組む先進的な研究。 - Denali Therapeutics (近隣のサウスサンフランシスコ)
概要: 中枢神経系疾患の治療に特化。アルツハイマー病やパーキンソン病などの治療法開発に注力。
特徴: シリコンバレーの資源を活用しつつ、神経科学の専門家が集結。 - Grail (近隣のメンローパーク)
概要: がん早期診断を可能にする液体生検技術を開発。
特徴: AIと医療の融合を推進する次世代のバイオテク企業。
パロアルトはテクノロジーとバイオの融合地帯として成長しており、スタートアップだけでなく、成熟した企業が集まるエコシステムが形成されています。これにより、BridgeBioのような企業も、地域全体のリソースやネットワークを活用して、革新的な医薬品を開発しやすい環境にあります。
スタンフォード大学都市という印象もありますよね。そうです、まさに、佐々木麟太郎もびっくりです。スタンフォードは結構スポーツも盛んですよね。日本のバレーボールのVリーグ、kurobeアクアフェアリーズでも1次期活躍し、2年前に引退した、バレーボール選手のメレーテ・ラッツ(Merete Lutz)もスタンフォード出身です。(マニアックすぎるだろう!知らないだろうな。笑)。
ワールドシリーズがドジャース本拠地のカリフォルニアでやったので、NHK解説の田中賢介が、佐々木麟太郎のところに会いに行ってましたね。
さて、そんな、シリコンバレーからのBridgeBioですが、FDA承認の時のツイートがこちらです。
トランスサイレチン心アミロイドーシス (ATTR-CM) の成人患者の治療薬として、経口投与可能なほぼ完全な ( ≥ 90 %) TTR 安定剤を承認したことを発表します。
とのことですが、この薬についてです。
Attruby™ (アコラミディス)
Attruby™ (アコラミディス) について
Attruby は、米国で成人の ATTR-CM 患者の心血管死および心血管関連の入院を減らす治療薬として承認されている唯一のほぼ完全な (≥90%) トランスサイレチン (TTR) 安定剤です。Attruby は一般的に忍容性が良好です。最も一般的な副作用は軽度で、下痢や腹痛などであり、薬の投与を中止することなく解消しました。BridgeBio は、患者が当社の医薬品にアクセスできるようにするための広範なプログラムを提供しています。
患者数は、どのくらいでしょうか?
米国での患者数
推定患者数: 10万〜15万人
ATTR-CMは特に高齢者や男性に多く見られる疾患です。米国では全体的に患者数が多く、診断率の向上に伴い、この数は増加傾向にあります。背景:
ATTR-CMはアフリカ系アメリカ人の集団において特定の遺伝的変異(V122I変異)が原因となるケースが比較的多い。
また、高齢化社会に伴い、野生型(加齢に関連するタイプ)の症例も増加しています。
- 日本での患者数
推定患者数: 約4,000〜10,000人
日本では米国に比べて患者数が少ないとされていますが、これは部分的に診断が十分に行われていないことや、遺伝型(例:V30M変異)の患者が特定の地域(四国など)に集中しているためです。背景:
遺伝型のATTRアミロイドーシスは、家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)として知られており、遺伝的背景により地域差があります。
野生型(加齢型)の診断が進むにつれ、日本でも患者数が増加する可能性があります。
米国: 約10万〜15万人
日本: 約4,000〜10,000人
これらの数字は、診断率や疾患認識の向上により変動する可能性があり、特に野生型ATTR-CMについては未診断患者が多いと考えられています。そのため、Attruby™のような治療薬の普及が、診断率や患者のQOL向上に大きく寄与することが期待されています。
https://www.managedhealthcareexecutive.com/view/with-new-drugs-in-the-offing-treatment-cost-of-attr-cm-is-projected-to-climb-amcp-nexus-2024
日本の患者数が4000から10000
日本では、協和キリンが別の薬(骨系統疾患を対象としたinfigratinib)でライセンスを結んでいるので、協和キリンから出てくるかもしれないですね。
それか、まあ、日本に上陸することも考えられるのでしょうか。これはまた、採用が話題になりますね。
今までなんとなく、ボストンとかにあるファーマ企業が話題になったりしましたが、これからは、シリコンバレーがトレンドになりそうですね。
では、また次回に。
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