MRは何故ジョブショッピングをするのか?

皆さまお元気ですか。米国ではとうとう、トランンプ大統領とイーロン・マスクの争いが醜いガチバトルに発展しましたね。でも、それも想定の範囲ですよね。だいたいあんなエゴとパワーのある人物同士が、ずっと仲良くできるわけもないわけで。それにしても、ある意味羨ましいと思っていまします。独断で大統領令を出しまくる大統領、そこに現れる第実業家。最強のタッグを組んだと思いきや、また、言いたいことを言って泥沼の争い。つまり、言いたいことを言い合っているのが、良いですよね。日本とは比べられないですけど、本当に日本もどうにかして欲しいと思っています。まずは、コメ問題ですよね。

さて、そんなわけで、今日はMRのジョブショッピングについてです。

MRは、なぜ、ジョブショッピングをするのでしょうか?

それは

──「同じような仕事で、もっと給料がもらえるかもしれない」から。

これは、多くのMRが新しい募集案件に飛びつく理由のひとつです。
でもそれだけではありません。深掘りしていくと、MR特有のキャリア構造や価値観が見えてきます。


1. MRが「ジョブショッピング」したくなる5つの理由

① 同じ仕事内容で給料が上がるチャンスがある

MRという仕事は、会社によって多少の差こそあれ、やることは基本的に似ています。製品知識を覚えて、医師と関係構築し、適正使用の情報提供を行う。この型が大きく変わることはありません。

だからこそ、「今と同じことをして、年収が100万円上がる」と聞いたら動きたくなるのも当然です。

② 領域の違いより「待遇」の方が大きい

オンコロジー、CNS、希少疾患……領域が違えば多少の専門性の違いはあれど、MRの型は共通です。それよりも、「家賃補助があるか?」「直行直帰OKか?」「有給の取りやすさは?」など、働きやすさや収入のほうが、生活の満足度に直結します。

③ キャリアの頭打ち感

「主任→課長代理→課長→部長」……という明確な昇進ルートがあった時代は終わり、今は管理職の枠も減少。となると、モチベーションの源泉をどこに見出せばいいのか分からず、「とりあえず年収上げとこう」となるケースも。

④ 「この会社にいても将来が不安」という空気感

製薬業界の再編、リストラ、内資・外資の撤退……。どれも現実的な話であり、同僚が突然いなくなるのも珍しくありません。環境の不安定さが「早めに動いたほうが得」という心理を生み出します。

⑤ CSOやプロジェクト制の普及で転職ハードルが下がった

今は、CSOを通じたプロジェクト型の働き方が一般化し、転職自体のリスクも昔ほど高くありません。「1社に長く勤めて評価される」文化が薄れた分、移りやすくなったとも言えます。


2. 「条件が良い会社に行く」は正しい。でも限界もある

転職によって待遇が上がる。
これは事実ですし、間違っているとは思いません。生活にも直結します。

しかし、転職した先で必ずしも「満足」できるとは限らない。
たとえば……

  • 思っていたより管理が厳しい
  • 医師との関係構築がゼロからスタートで大変
  • 社内のSFA運用や会議文化が合わない

といった、事前には分かりにくい要素が転職後に浮上することもあります。


3. 会社ガチャの回避法:MRが転職時に見るべきポイント

では、ジョブショッピングが失敗にならないために、どんな観点で次の職場を選ぶべきでしょうか?

✅ 上司との相性(面談時に人柄を見極める)

人間関係のストレスは、年収よりも消耗します。面接での空気感や、受け答えの丁寧さは重要な判断材料です。

✅ 柔軟な働き方の許容度

リモートワークの柔軟さ、直行直帰の徹底度、不要な出社強要がないかなど、実務環境の“肌感”を確認しましょう。

✅ プロジェクトの安定性

CSO経由の場合は特に重要。大手外資のプロジェクトか、立ち上げ期の内資か。契約期間や延長の可能性も確認を。

✅ 評価制度の仕組み

どこまでが成果とみなされ、どこからが“マイナス評価”になるのか。インセンティブ構造やKPIの傾向は、実際の営業方針に大きく関わります。

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4. ジョブショッピングを「戦略」に変えるキャリア設計法

どうせ転職するなら、「自分なりの軸」で意味ある一手にしたいもの。

✅ 領域を広げて市場価値を高める

オンコロジー→希少疾患へ。CNS→自己免疫系へ。

✅ 担当施設・KOLを増やす

専門医とのディスカッションを通じて、MSL候補への布石に。

✅ 教育係・リーダー経験を積む

MR→マーケティング職や育成担当へ進む人も増えています。

1社で得られない経験を、戦略的に複数の会社で積む。これが「積み上げる転職」です。


5. 最後に:転職に正解はない。でも「納得感」は選べる

「転職は当たり外れがある」
これは事実です。

でも、どんな選択をしたとしても、“自分で選んだ”という納得感があるかどうかが、最終的な満足度を左右します。

  • 給与なのか
  • 働く人なのか
  • 成長環境なのか

自分が何を大事にしたいのか。それを言語化しておくことが、ジョブショッピングを「キャリアアップ」に変える最初の一歩です。


補足:ジョブホッピングとジョブショッピングの違い

用語意味ニュアンス主体性備考
ジョブホッピング(Job Hopping)短期間で転職を繰り返すことネガティブ寄り(「腰を据えない」「落ち着きがない」)流されている印象も強い外資系であっても頻繁な転職は不利になる場合あり
ジョブショッピング(Job Shopping)転職市場を“品定め”して、自分に合う条件の会社を探す行動中立〜ややポジティブ(「選ぶ側」)主体的(条件や環境を吟味して選ぶ)実際に転職するとは限らない

ジョブホッピングは「転々としている」状態を指し、場合によっては信頼性に疑問を持たれます。
一方、ジョブショッピングは「今より良い条件を見極めて選ぼうとする行動」。主体性を持ち、自分を安売りしない姿勢とも言えます。

目指すべきは、ただのホッピングではなく、“戦略的なショッピング”です。


あなたの次の一手が、意味ある選択になりますように。ご相談ください。そして、ソリューションを見つけることができます。