FTC(米連邦取引委員会)
2023年5月16日(火曜日)に、アメリカFTC(米連邦取引委員会)は、アムジェンによるホライゾンの買収の阻止を求めて提訴しました。
278億ドルでホライゾン・セラピューティクス社を買収すれば、アムジェン社は甲状腺眼疾患や慢性難治性痛風の治療薬の競争を抑制できる(してしまう)と当局は述べています。
https://www.cnbc.com/2023/05/16/horizon-therapeutics-amgen-deal-ftc.html
大きめの製薬会社が、小さめで特にオーファンを開発しているような会社を買収したいと言うような流れが、数年続いていますよね。
ホライゾン(Horizon Therapeutics)をめぐる攻防が昨年繰り広げられました。プレイヤーは、アムジェン、ヤンセン、サノフィでした。
去年、つまり2022年の秋頃に、この3社が色々と画策したのですが、ホライゾンのあるアイルランドの法律で時間切れになって、一旦沈静化しました。
で、結局、2022年の12月に、アムジェンがホライゾンの株式、一株あたり$116.50の現金での買収に合意したのでした。そうなると、約260億ドル(約3兆5600億円)の評価額で買収することになったと言うことになります。
ホライゾンが注目されれるのは、そのパイプラインであることは当然なのですが、なんと言うっても、この、甲状腺の目の薬(teprotumumab)は、素人でも注目です。
既に、アメリカ市場では、大成功しています。
TEPPEZAの効果 印象的な Before After
甲状腺眼症(TED)の薬なのですが、このリンクのbefore and afterを見てください!!
https://www.tepezza.com/about-tepezza/bridgets-journey#before-after-photos
これなら、まず、バセドーの人みんな服用したいですよね。コンプラもあるでしょうから、これって、誇張では無いのかと思うのです。だとしたら、すごいですよね。
で、ホライゾンは実は日本法人もありまして。とりあえず、このアメリカで大成功している甲状腺の目の薬を提げて、日本市場にも入り込もうとしていたのです。
ホライゾンは、単独で来るのか?
それとも、田辺三菱とかの関係先に導出という形で日本市場に上陸するのか?
眼科とかなら、他がよくねえか?
いや、甲状腺なら、いいんじゃねえか?
などなどと、素人ながらにもリクルーターとしては考えを巡らせていたところではあります。
で、そんな矢先に、話は戻って、アムジェンに買収されることになったのです。まー、webを見ますと、せっかくできた日本法人なのですが、その丈夫にオレンジ色のバナーがあって、こんな感じで出てくるのです。

ということで、アムジェンか〜と、思っていました。
であれば、特段、まあ、多少の増員はあるかもだけど、リジェネロンみたいにゼロから人を採用する!みたいにはならないのかなあと、思っていました。
とはいえ、アムジェンにとっては、最強の補強であることは間違いないと、みんなが思っていました。
そうこうしているうちにです。
ちょっと待った!!!
です。
ちょっと待ったか〜〜です。
FTCが、アムジェンによる280億ドルのホライゾン買収を阻止しようとする動きに出たのです。
FTCというのは、アメリカの公取ですね。
連邦取引委員会(Federal Trade Commission)
FTCが問題視したのは、公正な競争を阻害するのでは? つまり、独占になるのでは無いかということです。
2023年5月16日に、訴訟を起こしました。
こちらの動画では、MIZUHOのヘルスケアのアナリストが、ニュースで解説しています。
それにしても、12月から4ヶ月以上経ってますよね。これはどうするんでしょうか?関係各所に激震が走っていますよね。もちろん、FTCの訴訟がどうなるかはまだわかりませんが。
日本法人も、激震ですよねえ。
え? アムジェンにならないの?
だったら、残るは〜とか、辞めるのやめるは〜みたいな人も出てきたりするのでは無いでしょうか。
全く私には、関わりのないことかもしれませんが、もしも、ホライゾンが単独で日本市場に出てくるのなら、それはそれで、リクルーターとしては是非とも入り込みたい案件になることは間違い無いです。
もしも、ホライゾンが、日本で単独でコマーシャルサイドの人材を募集するなんていうことになれば、これは注目度爆上がりも良いところですね。
どうなりますかね。これ。
一番肝心要なのは、患者さんに、早くこの画期的な薬が届くことですよね。
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