テロ対策の新薬が承認される

FDAは生物兵器によるテロリズム対策のための新薬を承認しました。

 

https://investor.siga.com/news-releases/news-release-details/us-food-and-drug-administration-approves-siga-technologies

U.S. Food and Drug Administration Approves SIGA Technologies’ TPOXX® (tecovirimat) for the Treatment of Smallpox
U.S. Food and Drug Administration Approves SIGA Technologies’ TPOXX® (tecovirimat) for the Treatment of Smallpox

– First therapy specifically approved for smallpox advances health security against a significant bioterror threat-
– Company Granted Priority Review Voucher –

FDAはTPOXX(tecovirimat)を天然痘治療薬として承認しました。天然痘といえば、昔何かのCMで「世界で初めてワクチンを開発したエンドワード・ジェンナー。。。」というセリフを思い出します。

天然痘は、天然痘ウィルスを介して発症するのですが、その歴史はとてもとても古いです。エジプトのミイラに天然痘の跡が残っているとか、日本書紀にも載っていたり、考明天皇とか、藤原4兄弟とかが感染していた、インカ帝国の皇太子が発症して亡くなった。。などなどど、洋の東西を問わず猛威を振るった過去があるわけです。

天然痘が免疫関連であることは、経験則的に知られていたということです。近代、それこそジェンナーなどが種痘法を確率し、(日本ではその前から成功していたそうですが)

秋月藩の藩医である緒方春朔が、ジェンナーの牛痘法成功にさかのぼること6年前の寛政4年(1792年)に秋月の大庄屋・天野甚左衛門の子供たちに人痘種痘法を施し成功させている。福岡県の甘木朝倉医師会病院にはその功績を讃え、緒方春朔と天野甚左衛門、そして子供たちが描かれた種痘シーンの石碑が置かれている。(wikipedia)

現在は種痘により世界で撲滅に成功しているのです。

なんというか、ちょうど今、製薬業界では免疫が流行りではありませんか。免疫チェックポイントも、乾癬も、リウマチも、生物製剤も免疫やバイオがトレンドになっていますよね。その免疫が紀元前からのテーマだと思うとすごいですね。

ちなみにですが、日本で最後に発生が確認されたのは1955年だそうですが、感染確認でいうと、ネットを検索してみてください。なんと、オセロの中島さんだそうですが、本当でしょうか。

 

さて、そんな現代では撲滅された天然痘なのですが、なぜ今更FDAが新薬を承認したのでしょうか。それは、アメリカ以外の研究所でも、天然痘ウィルスが保管されているようで、それを生物兵器に使われるリスクがあるからだそうです。

考えてみたら、ワクチンで撲滅されましたが、薬はありませんでしたよね。そのため、アメリカでは国家プロジェクトの一つとしてSIGAが資金を調達して開発に成功したということです。そして、この製品、TPOXXですが、病院に販売するわけではなく、なんと、国家備蓄用です。生物テロ対策の薬を国家プロジェクトで開発するなんて、さすがアメリカですね。

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