アでュカヌマブが承認されました!
おめでとうございます!
アナリストによると、ピーク時には100億ドルの売り上げが期待されているそうです。
100億ドルというのは、1兆円以上の売り上げという事になりますよね。
本当にすごいです。
ただ、このブログでは、今までに何度もこの薬を取り上げてきました。
今までの経緯で、FDAが相当厳しかったことは、ご承知の方も多いかと思います。僕の親しい脳外の先生も、この薬の使用に関しては懐疑的ではあります。
ロイターの記事のFDAの言っている事を引用します。
The FDA said Biogen will need to conduct a post-approval trial to verify Aduhelm’s clinical benefit. “If the drug does not work as intended, we can take steps to remove it from the market,” it said.
ロイター
FDAは、バイオジェン社がAduhelmの臨床的有用性を検証するために、承認後の試験を行う必要があるとしている。”意図した通りの効果が得られない場合は、市場から撤去する措置を取ることができる」と述べている。
お祭り気分のところに、何も水をさすわけでは無いのですが、この薬、「効かない」と、FDAは別の日に明言しております。そして、この薬は治療ではなくて、アルツハイマーの進行を遅らせる事に有効な可能性があるという事で、承認したようで、さらに、リアルワールドで十分な効果得られないとわかった時には、承認を取り消すことも可能という、縛りつきの承認であるのです。
とはいえ、
一回発売されれば、よほどのことがない限り、そのままだろう
とみんなが思っているかと思います。ところが、そうでもないかもしれないです。というのは、いつも思い出す、ある薬があるのです。
ある薬を思い出す
そのある薬(いや、薬ではない?)は、発売後、8000億円くらい売れて、なんと、
「薬ではなかった!」
ということがわかり、市場から去ったのです。その薬の名は
アバン
過去記事 夢のような薬があった
当時とは時代も違いますし、そもそも薬も違いますけど、同じように脳代謝に関連する薬ではあります。いや、薬ではない。
発売後のデータがとても大事になってくるかと思います。
さらに気になるのは薬価ですよね。ここのところの、高薬価新薬の続出で、この薬も高くなりそうです。保険診療っぽいので、これは保健行政大変な事になりそうです。なぜなら、ちょっとぼーっとした老人に投与したら、一体保険は大丈夫なのでしょうか。
薬価、医療費の圧迫も、もっと気になるところですね。何しろ、最近の新しい薬は、ほぼほぼ高薬価が続いていますよね。高薬価で、老人への負担も問題は大きいです。
何れにしても、株価が当たっているか、見ていきたいと思います。