まだこの世に出ていないというか、まさにアンメットメディカルニーズで言えば、アルツハイマーはその大きな一角でしょう。
逆に言えば、アルツハイマーの薬、出れば、必ず売れます。コマーシャルとしては、アルツハイマーの新薬はとりあえず、最高の医薬品には間違い無いです。
それから患者だけでなく、家族に関わる負担が非常に大きいというのも、アルツハイマー病の特徴ですよね。治験もこれまた大変ですよ。
患者に病識がない場合も多いわけですから、様子の変化などは、家族とか、常に一緒にいるような人の協力が不可欠になったりします。また、この協力者も、ただ協力するだけでなく、色々と縛りがあったりするのですよ。
例えば、ある一定期間、その患者の側を離れることができなかったり。
例えば、ずっと俯いている患者が、上を向くようになったとか。一般人から見れば、たまたまじゃね?みたいなのも、製薬会社としては、見逃してほしくない兆候だったりします。そういうのって、でも、一緒にいる人は素人ですから、わからないですよね。それに、その、一緒にいる素人の人も、たとえば、旅行とかに行くたくなったりして、治験期間の途中で、患者をほったらかして、旅行とかに行っちゃったりします。
そうなったら、その症例ボツです。
まー、とにかく大変です。
でも、薬になれば、売れます。
これは間違いないのではないでしょうか。
それから結構高濃度なんですよね。ドーズが。
これがまたねー。色々、省きますけど。
個人的に脳外科医の知り合いが結構居るのですけど。。。なんで結構居るかというと、その昔に、製薬会社でMRやっているときに、よく脳外科の先生と遊んでたんですよ。今となっては、実家の病院の院長先生とかになったりしていますけどね。その頃は、レジデントだったりしました。
ある先生は、デート代が無いとか言って、私が一緒にデートに行きましたよ。ただカネ払うために。先生はモデルみたいな美人を連れてきて、銀座で食事してその後六本木行きました。銀座は夜に終わるけど、六本木は朝までですしね。
で、まあ、最近ですけど、たまたま、その先生のSNSでの発言を見つけまして。平和に暮らしている老人を覚醒させて、凶暴性が付いたらどうするかとか、色々言ってました。もちろん、これはプロフェッショナルとしての発言ではないですよ。ただの呟きです。もちろん、必要とされている患者さんにとっては選択肢が増えることは朗報でしかありませんから。
CMS
最近ですけど、CMSは、アミロイドを標的とする FDA 承認のモノクローナル抗体に対するより広範な償還支援を求めるアルツハイマー病協会の要求を拒否しました。
いくつかキーワードです。
CMS:Centers for Medicare & Medicaid Services
https://www.cms.gov/
Centers for Medicare & Medicaid Services ( CMS ) は、米国保健社会福祉省(HHS)内の連邦機関であり、メディケアプログラムを管理し、州政府と協力してMedicaid (子供の健康保険プログラム)を管理しています( CHIP)、および健康保険のポータビリティ基準。これらのプログラムに加えて、CMS は、 1996 年の医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA) の管理簡素化基準、長期ケアの品質基準など、他の責任を負っています。施設 (より一般的には養護施設と呼ばれる) の調査と認証プロセス、臨床検査室改善修正条項に基づく臨床検査室の品質基準、およびHealthCare.govの監視を通じて、. CMS は、2001 年までヘルスケア財政管理局 (HCFA) として知られていました。CMS は、米国内のすべての養護施設を積極的に調査し、報告しています。これには、5 つ星の品質評価システムの維持が含まれます。
https://www.cms.gov/
アミロイドを標的とする FDA 承認のモノクローナル抗体:レカネマブ
レカネマブ(英: Lecanemab)は、アルツハイマー病の治療薬。本剤は、マウス抗体mAb158のヒト化版であり、アルツハイマー病の動物モデル(英語版)において、プロトフィブリルを認識し、アミロイドβの沈着を抑制した。臨床試験の第3相の結果では27%の進行抑制効果がみられた[4]。アメリカでの商品名は「レケンビ(Leqembi)」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AB%E3%83%8D%E3%83%9E%E3%83%96
The Alzheimer’s Association
アルツハイマー病協会
アルツハイマー病協会(The Alzheimer’s Association)は、アルツハイマー病のケア、サポート、および研究に取り組む世界的なボランティア団体です。私たちの使命は、世界的な研究を加速させ、リスク軽減と早期発見を推進し、質の高いケアとサポートを最大化することによって、アルツハイマー病をはじめとするすべての認知症を撲滅する道を切り拓くことです。私たちのビジョンは、アルツハイマー病をはじめとするすべての認知症のない世界を実現することです。ウェブサイトはalz.org、電話番号は800.272.3900です。
現在FDAが認めているLEQEMBIの用法・用量として、治療開始前にAβ病理が確認された患者に対して、10㎎/kgを推奨用量として2週間に1回点滴静注となっています。患者への投与は縛りがついております。それに対して、アルツハイマー病協会は、広範囲な使用を認めるようにリクエストしたものと思われます。
CMSとか、FDAなどなどの発表は淡々としておりますが、アルツハイマー病協会のアナウンスメントは、結構辛辣です。全く様子が異なっております。
その内容は、だいたいこんな感じです。
翻訳ソフトで日本語訳したものです。
シカゴ、2023 年 2 月 22 日— アルツハイマー病協会は、致命的な病気であるアルツハイマー病患者に対する FDA 承認の治療へのアクセスを拒否するという不当な決定をバイデン政権が延長していることに愕然としています。Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS) は、Alzheimer’s Association の方針の変更要求を拒否しましたが、決定の発表以降、重要な新しい証拠が公開されました。CMS は、アルツハイマー病の治療のためのアミロイドに対するモノクローナル抗体を除く、FDA が承認したすべての薬を対象としています。
科学界によって確認された明白な証拠にもかかわらず、CMS は、アルツハイマー病患者が FDA 承認の治療を障壁なく利用できることは合理的ではなく、必要でもないと述べ続けています。
中略Alzheimer’s Association は、CMS がこの見当違いのポリシーをそのままにしておくと、毎日 2,000 人以上の 65 歳以上の人が、アルツハイマー病による軽度の認知症から、新しい FDA の対象外となるより進行した段階の病気に移行する可能性があると推定しています。承認された治療法。アルツハイマー病の初期段階で治療を受けることで、人々はより多くの時間を日常生活に参加させ、自立を維持し、将来の健康管理に関する決定を下すことができます。
「この病気の進行を遅らせることになると、初期段階のアルツハイマー病と一緒に暮らす人にとって毎日が重要です」とパイクは言いました. 「これらの治療へのアクセスをブロックする CMS のポリシーは、人々の選択肢を排除し、不可逆的な病気の進行を継続させ、より大きな健康の不平等に寄与しています。」
https://www.alz.org/news/2023/cms-blocks-access-to-fda-approved-alzheimers-drugs
いやいやいや、内容見るとなかなかですよね。
それだけ深刻な問題なのですよね。
ていうか、なんとか平和に収まらないものですかね。
日本ではどうなりますかね。結構反対している先生もいますし、望んでいる患者さんも居ます。製薬会社としては、出せば売れます。どのくらいの売り上げになるのか????
エーザイの内藤晴夫CEOは記者会見で収益見通しについて詳しく語らなかったそうですが、野次馬根性丸出しで弊社Evaluateのデータベースを叩いてみると、レカネマブは2028年に17.8億ドル(1ドル130円換算で約2300億円)を売り上げると予測されています。 (http://gg.gg/13d244)
らしいですね。これは凄いことです。ゲームチェンジャーになりますね。2300億円も売れるなら、やっぱり何がなんでも、出したいですよね世の中に。製薬会社としては。。
平和に良い薬が出て、求めている人に届くことを期待するばかりです。