ってマジか?
2024年5月21日のプレスリリースによると、アストラゼネカはなんと、2030年までに20種類の新薬を発売するらしいです。
つまり、あと67ヶ月で20種類の新薬を発売するということです。
ということは、単純に計算しても、
4ヶ月弱で1つの新薬を発売
を、5年以上続けるという、まるでマラソンのような日々を想定しているのです。
新薬に乏しい日本の中堅製薬企業にとっては、羨ましいというか、通り越して心配になるくらいです。
MRの生活を考えてください。領域が分かれているとはいえ、一体どれだけ新製品のプロモーションに追われる日々を過ごすのだろう?と。
本当に4ヶ月に1つの新薬を出していたら、おそらく、今後5年間、土日は全て研究会と説明会で休日出勤が続くことになるでしょうが、それは新しいチャンスや成長の機会でもあります。 やはりこれは、MRを増やす良い機会と捉え、前向きに取り組んでいけると思います。
そもそも、アストラゼネカが目指しているのは、新製品の品目数というよりも、800億ドルという売り上げ目標にフォーカスしているのです。
| 目標年 | 目標収益 |
|---|---|
| 2030年 | 800億ドル |
記事によると、AZのパスカルソリオさんは、こんな感じで言っているようです。
「本日、アストラゼネカは新たな成長の時代を迎えます。2023年には、10年前に設定した野心的な450億ドルの収益目標を達成しました。何百万人もの人々の人生を変える可能性を秘めた当社の革新的なパイプラインの目覚ましい成長により、当社は現在、2030年までに800億ドルを目指しています。」
つまり、
10年前に立てた目標を果たした
ということです。これは流石です。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 現状の収益 | 2023年には450億ドル |
そのほかの項目は、ざっとこんな感じになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 戦略の成功 | 10年前にCEOのパスカル・ソリオが掲げた450億ドルの目標を達成したことが、今回の新たな目標の基盤となっています。 |
| 主な成長分野 | 成長の牽引役となるのは、がん治療薬、心血管系および腎疾患治療薬、呼吸器系および免疫系治療薬です。 |
| 研究開発投資 | 研究開発に大規模な投資を行い、革新的な医薬品の開発を推進しています。 |
| 新薬の導入 | 新しい治療法や薬剤の導入を通じて市場シェアを拡大することが期待されています。 |
| グローバル展開 | 新興市場での展開を強化し、地域ごとの成長を図ります。 |
| パートナーシップ | 他の企業や研究機関との戦略的パートナーシップを通じて、技術と知識の共有を進めます。 |
| デジタルトランスフォーメーション | デジタル技術の導入による効率化と新しいビジネスモデルの開発を推進します。 |
| 持続可能な開発 | 持続可能な開発目標を達成するための取り組みも重要な要素として挙げられています |
アストラゼネカに関しては、今までこのブログでも色々と取り上げさせていただきました。
思えば10年以上前に、ボルボの会長がアストラゼネカの社長としてヘッドハンティングしたのが、パスカル・ソリオさんで、彼のジェネンテック買収でロッシュをパイプライン世界一にのし上げた功績を買ったのが始まりかと思います。
今の中外製薬の安定は、ロッシュ、ジェネンテックのパイプラインの賜物だとすれば、パスカル・ソリオさんの過去の功績の延長と言えるかもしれないです。
実はその頃、僕もAZを受けて落ちました。大阪まで面接に行った思い出があります。
リクルーターの仕事をしてからは、その当時所属していたエージェントの元同僚がAZの人事グループマネージャーになったので、その関係でネキシウム新発売のMR増員を一手に引き受けたりしまして、かなり貢献できたことを覚えています。そして、その前までUKでネキシウムのプロダクトマネージャーだった方が日本法人の社長になったりして、かなり面倒見てもらえました。
アストラゼネカさん、良い人います、ウチを使ってください!😁
また、当時とあるボードメンバーが日本法人の役員だったのと、開発の部長の女性も本国から来ていて、かなりやり取りができました。思い出深いです。
アストラゼネカが2030年までに収益を800億ドルにするという目標を掲げたことは、その成長と革新への意欲を強く示しています。
がん治療薬や心血管系、呼吸器系治療薬の分野での成長が期待され、研究開発への大規模な投資、新薬の導入、グローバル市場への展開、そしてデジタル技術の活用がこの目標達成の鍵となります。
また、戦略的パートナーシップや持続可能な開発への取り組みも重要な要素です。これらの努力が実を結び、アストラゼネカが医療業界でさらなるリーダーシップを発揮できることを陰ながら楽しみにすることにいたします。
今、精神的にヘトヘトなMA、MSLの皆さんがたくさんいますね。そんなときは、ぜひ相談してみてください。新しい職場探しをサポートしますよ!
