フィナンシャルタイムズによると、アストラゼネカの2017年の売り上げは去年よりも落ちています。
https://www.ft.com/content/aa880c90-07e9-11e8-9650-9c0ad2d7c5b5
記事によると、224.6億ドルから、5パーセントダウンの201.5億ドルに、売り上げが下落したそうです。パイプラインの相次ぐ脱落などが原因かと思います。さらに記事では、4年前にCEOのパスカル・ソリオが予言したことに触れています。それによると、2017年から持ち直すとパスカルさんが言っていたのに前年より減っていると。さらに目標は450億ドルとしてたらしいということに触れて、暗に半分以下であることを示唆しています。
元気のない心配な数字ですね。なぜ取り上げたかというと、パスカル・ソリオさんが新任でCEOになった2012年に、実は当ブログでもその件を触れていたからです。
↓ ↓
https://kenyamazaki.com/2012/08/31/az/
パスカル・ソリオさんは、ロッシュで活躍し、世界一のパイプラインを築き上げました。ロッシュは現在も調子が良いですよね。それはジェネンティックの買収などにより、パイプラインを拡充したのでした。
そのパスカルさんを呼んだかもしれない人が、自動車のボルボの会長でもあったリーフ・ヨハンソンさんですね。つまり、ロッシュでのパスカルさんの手腕を買ったのでしょうね。ロッシュと同じように、バイオメーカーをどんどん買収してパイプラインの強みを増して欲しいと思ったのかと思います。
しかしその後アストラゼネカはファイザーに買収されそうになりましたよね。フィナンシャルタイムズによると、それを阻止したのもヨハンソンさんですね。ロッシュのように、買収する側ならともかく、される側はどうかと思ったのでしょうか。定かではありません。
↓ ↓
https://www.ft.com/content/b69c8a70-1bab-11e4-adc7-00144feabdc0
やはり、買う側が似合っているのかと思います。ヨハンソンさんはアストラゼネカに来る以前にボルボの社長として日産ディーゼルを買収しました。カルロスゴーンと、一緒に記者会見してましたよね。もう相当前ですが。買う側でした。
http://www.afpbb.com/articles/-/2184342
そのボルボも今では中国資本って、隔世の感がりますね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%BA
もちろんパスカルさんは、ロッシュの時の手腕を発揮しようとして、買収活動もしたのですが、その後のパイプラインが良くないですよね。
その一つが、当時従業員数は30人にも満たないようなAmplimmune社ですね。
PD-1抗体の開発が止まってしまいました。こういうことがありますよね。それは誰も予想できなかったことだと思います。医薬品は1つ出るか出ないかで、まさに会社は明暗ですよね。買収ももちろん優秀なアナリストたちが投資判断をしたのでしょうが、こればかりはギャンブル的な要素があるのでしょうか。
アストラゼネカは、なんとなく、投機筋的な雰囲気になってきたような気がします。またファイザーが名乗りをあげますかね????