○面接のスケジュールができない人。
採用企業は履歴書・職務経歴書もさることながら、当然人物重視で採用を進めます。当然のことではありますが、面接が重要になってくるのです。ただ、その重要な面接ですが、実はそれ以前の問題を抱える方がかなり多くいらっしゃいます。それは面接のスケジュールができない人々です。
エージェント:「○○製薬ジャパンの一時面接ですが、先方から○月○日の日程が提案されていますが・・・」
候補者:「あ、その日は上司との同行があり難しいです。」
企業側の人事部は、採用活動が本格化するとかなり多忙になります。それも当然です。なぜなら、1名の内定者を出すために、平均してだいたい4人くらいの面接をします。例えば4人のうちの2人が二次面接へ進むことになると、次のステップは実際の支店長や所長になる場合、支店長や所長と候補者との面接を2スロットスケジュールしなければなりません。支店長や、所長はご存知のようにそんなに暇ではありませんので、そのスケジューリングはとても大変な作業になるのです。つまり、1名の内定者を出すために、一時面接で4スロット、2時面接で2スロットの最低でも6時間くらいの時間を空けなければいけないのです。これが2名の内定者であれば、単純に2倍、3名なら3倍です。
従いまして、企業側から提示された面接日程というものは、実は忙殺された中で搾り出された時間であり、大げさに言えば二度とないチャンスなのかもしれません。その貴重な日程と上司との同行をどのように天秤にかけるかということが候補者側の課題になります。もちろん、現職の業務をおろそかにする事は、プロフェッショナルとしてどうなんだろう? という意見もあるでしょう。 しかしながら、よほどの状況(例えば自分が司会をする研究会がすでにセットされている)でなければ、ある程度は調整できるはずです。自分の将来のチャンスと天秤にかけられますか? 単なる上司同行やただアテンドすればよい研究会などであれば、何らかの方法で調整できるはずです。
実は、企業の人事部によっては、その調整能力が見られる場合があります。面接日程が2週間先であれば、仮にその時間がバッティングしていたとしても、なんとかハンドリングできるだろう…と。そのハンドリングができない候補者って、どうなんだろう? という疑問にも発展しかねません。
また、これはリクルーターとしての経験なのですが、実は優秀な人ほどもちろん忙しくはあるのですが、優秀な人ほど当然ヘッドハンターも多くコンタクトしますし、また優秀な人ほど多忙な中で面接調整をしてくれるのです。そういうものです。
実力のある方々、企業側から提示されたピンポイントでの面接日程を調整することも、貴殿の実力のうちですよ。