○すぐに同僚や知人に相談する人
よく、「狭い業界ですから…」と、言いますよね。どんな業界でも、ご自分の所属する業界を狭いと感じている方が多いかと思います。製薬業界にいたってはおそらくそれに輪をかけて狭いですよね。例えば丸5年も経つと、ほとんどの同業他社の会社に知り合いが数人ずつ居るような状況になりますね。逆に言えば、5年もやっているのに他社に知り合いがあまり居ないという人は、コミュニケーションに問題があるかもしれません。
ということで、製薬業界の人々は、同業他社の人々とコンタクトも簡単に取れる環境に居ます。場合によってはプライベートでもかなり仲良くなったりするものです。
そんな中で、当然転職云々の話は出回るのです。今度面接に行く予定のA社の知り合いにちょっと聞いてみようかな…なんて話にはすぐなるのです。そこで実際にA社の知り合いに電話をかけてみると…
ウチ? ああ、それやめておいたほうがいいよ!
半数以上、もしかしたら90%以上の方が、ご自分の所属する会社についてはこのように言うかと思います。理由は簡単です。自分の会社のことを、
ウチ、マジで最高。すげーお勧めのよい会社だよ。戦略もうまくやっているし、よい新製品出るし、周りの人も良い人ばっかり…。
こんな風にいう人、いませんよね。実は、実際に良いと思っていたとしても、このように言う人は少ないと思います。
従いまして、自分の受ける会社の噂というのは、ほとんどがネガティブな場合が多いのが現状です。その噂に惑わされるとどこにも転職ができなくなる可能性がありますよ。待遇や勤務地など、あらゆる情報を知人から集めようとする人が居ますが、やればやるほど不安が募ってきます。そこで、こういう方に申し上げたいことは、
「パーフェクトな会社ってありますか?」
ということです。転職の際に知人から情報を集めることは悪いことではありませんが、惑わされないようにしていただきたいと思います。情報を分析しすぎると、転職できなくなります。
知り合いにあまり話さないほうが良いという、もうひとつの理由があります。たとえばこんなケースです。
山崎さん、ぼく、今度山崎さんの居る会社受けるんですけど、どう思いますか? 何か情報ありますか?
こんなときに、聞かれたほうはどう思うでしょうか。
あれ、ウチ募集してるのか…。
ここまでなら、ネット上でもわかることだと思います。しかしながら、さらに突っ込んだ相談になると、一気に事がややこしくなります。
山崎さん、それで、僕、東京支店の支店長さんと面接するんですが、どんな人ですか?
え!! ウチの支店か。。でも人員は充足しているよな…増員? ちがうよな…え、もしかしてまだ社員に言ってないけど、これから転勤があるのかな???? だとしたら、誰だろう? ちょっと所長に聞いてみようかな・・・
その後、山崎さんの会社内で、誰が転勤になるのかなど大騒ぎになることは明らかです。しまいには、■■製薬の何某という奴がウチ受けるらしいんだけど・・・という話にまで発展します。MRであれば、車を運転しながら移動時間にハンズフリーのモバイルでみんな話しまくってることでしょう。
そうこうしているウチに、噂が飛び交っていることが本社にまで伝わり
ちょっと、社内がナーバスなので、今回の採用は一旦中止にします。
なんていうことになりかねません。面接を受けるということ自体が、コンフィデンシャルです。情報を集めることは、悪いことではありませんが、何でもかんでも話す人は、結局実力があったとしても、思わぬところで転職に失敗する可能性があります。それは控えるべきです。なぜかといえば自分自身を守るためでもあるからです。