攻めの採用

昨年製薬業界はリストラ続きでした。特にコマーシャルサイドではMRを筆頭としてそれが顕著でした。MRは要らない、MRの数が減ると言われてもう10年以上経つでしょうか。実際にMRの数は減らされて来たような気がします。転職数もだいぶ減りました。数年前のように、常に10社くらいがMRを募集ているような時代ではもうありません。

しかしながらMRの転職ニーズはまだあります。ただ、企業側のニーズの様相が変わりました。

以前は企業側は普通のMRを求めていました。新薬が新発売。その新薬も同種のマーケットがすでにある中での新製品が多かったのです。若手で、普通のMRであれば転職が可能でした。従いまして転職マーケットも活況でした。また、欠員の補充もこれと言ってなんの特筆よするようなリクエストは少なかったです。本当に普通であればOKでした。

様相が変わったというのは、この企業側のニーズが変わったということです。普通のMRのニーズから特殊なMRのニーズに様変わりしました。

例えば今私が扱っているMRの案件は、

患者数600人のオーファンドラッグの新発売に伴い、全国を8人のMRで担当するという案件です。様変わりも甚だしいです。つい数年前までは製薬企業は患者数の何百万人もいるプライマリー領域の開発に精を出していました。単純に売れるからです。ところが今は患者数600人の薬を開発して発売しようとしているのですから。当然そこには情熱が感じられるわけです。この8人の募集に関して、私としては応募を待っているわけにはいきません。こちらから声をかけて、口説いて興味を持ってもらう形です。この人材獲得の手法も様変わりです。大きな広告を出してまるで大手家電量販店のような3割引4割引当たり前みたいな大風呂敷を広げて、全て手取り足取りサポートして給与交渉も任せてください・・・的な手法では見つかりませんし、企業側もそういうエージェントからくる候補者を信用しないでしょう。なぜなら、ああ、この人はあのウェブに出ているフルサポートを謳っているエージェントを頼りにする人材なんだな・・・と思うことでしょう。8人です。考えてみてください。例えば勤務地の希望が通ると思いますか。そもそも、勤務地とかを気にしている時点でこの選考からは落ちてしまうかもしれません。それが、「勤務地の希望を叶えます」みたいなことを謳っているエージェントをあてにして登録している時点で、人物像を疑ってしまうかもしれません。全てをいいようにやってほしいというような人材は適しません。だいぶ昔と変わりましたよね。

もう一つの例は企業側の求めるリクエストがより具体化しているところです。特定の診療科の訪問経験。特定の診療科のKOLとの繋がりがあるかどうか。あるなら、何先生なのか? また、つながりとは? その定義は何か。担当病院に居ただけなのか。例えば、今でもその先生の携帯に電話してアポイントが取れるくらいの関係なのか。というところまでリクエストされます。こうなってくると、私としても尚更転職希望者を待っているわけにはいかないのです。そのような経験のありそうな人材をどうにかして探し当てて、声かけをしなければならないのです。

普通のMRの普通の転職は減りましたが、専門的なMRの専門的な転職は、むしろ増えて居るかもしれません。

普通のMRの数はどんどん減って居ますが、専門的なMRはまだまだ必要です。

こうなってくると、私としては転職希望者のサポートはもちろん続けるのですが、むしろ企業側のニーズに合う人を探して、転職希望だろうとなかろうと声かけをしなくてはならなくなります。ここがかなり以前と様場割りしているところです。もちろん、そのような手法は今までもありました。例えば、メディカルアフェアーズのMDや、臨床開発のプロジェクトマネージャーや薬事など。こういう方々はこちらからの声かけがメインでしたが、いよいよその手法がMRにも及んできたということになります。前回は攻めの転職という話でしたが今回は攻めのリクルーティングという話になろうかと思います。攻めのリクルーティングによって、攻めの転職をしたい方、ぜひ私に連絡ください。なぜなら私は攻めのリクルーターだからです。もちろん転職希望者のサポートもしますが、どちらかというと、企業側にとって必要とされている人材を探して口説いてその企業に送り込む。これが私のメインの仕事です。その際、その人材は必ずしも転職を必要としていない場合がほとんどです。そういう人に声かけをするわけですから。

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