日本の再生医療に対して、『nature』は何を言ったのか。

薬価は1回分として、1,495万7,755円です。


注目の再生医療ですが、2月に「脊髄損傷の治療に用いる自己骨髄間葉系幹細胞」であるステミラック注の保険適用と薬価収載が、正式に承認されました。

ニプロのWEBにジャンプ




2050年の市場規模

再生医療の市場規模は経済産業省によると、2050年に、世界市場15兆円、国内市場1.3兆円になるとのよそくがあり、今後の成長が期待されます。

今年の2月26日にステミラック注の保険適用と薬価収載が、正式に承認されました。

ステミラックは、脊髄損傷の治療に用いる自己骨髄間葉系幹細胞ということで、ニプロが札幌医科大学と共同開発し、先駆け審査指定制度の再生医療等製品としては初めての承認となりました。

当面は札幌医大で使用するとのことで、承認に関してはいろいろと縛りがあるものの、患者さんにとっては朗報となると良いと思います。

https://www.tri-kobe.org/files/topics/84_ext_05_0.pdf
こちらは、世界をリードする再生医療ということで、開発に携わった札幌医大、医療イノベーションセンターの先生が鼎談をしている記事です。

2人で話すのは対談 3人で話すのは鼎談ですね。 ていだん



『ネイチャー』の批判

この分野は日本が世界に先駆けてリードしているようですが、ステミラックの承認に関しては、証拠が不十分なのではないかと、ネイチャーが指摘しております。ネイチャーが指摘というか、ネイチャーが10人の研究者にインタビューをした記事を載せていて、その研究者たちの意見としてのせているのです。

ていうか、それはもう、ネイチャーが言っていると同じですよね。

ネイチャーの記事を読みますと、前半の方で、福島先生の言葉として、この治療は画期的であり

「これは前例のない科学と医学の革命であり、医療の新しい時代を切り開くでしょう」




というような発言を載せて、一回持ち上げています。その後で、「でもね。。。」と、言いたい感じで、研究者たちのツッコミを入れている構図です。



広告

ネイチャーは何をいっているのか

二重盲検試験をしていないことをつっこんでいるようです。そして、二重盲検試験のないことに加えて、ネイチャーに寄せてる意見で、何気に辛辣なのは、マイアミ大学の脳神経外科医、ジェームズゲストの言葉です。

「この承認は、有効な臨床試験の実施方法について過去70年間に研究者が学んだことすべてからの残念な一歩です」


と、彼は言っておりますが、かなり批判的な言い方ではあります。何故そこまで言うのかはわかりません。

日本再生医療学会の声明文

これに対して、日本再生医療学会が反論の声明文を出しております。
https://www.jsrm.jp/news/news-3361/

患者数が少ない疾患では、投与群と非投与群を比較し、統計的に有効性を確認するための治験参加者数を揃えることが難しく、莫大な時間を必要としてしまうため、必ずしもRCTを行わなくてもよいのではという趣旨です。

RCTというのは、この声明文の脚注によると、
→予防・治療の効果を科学的に評価するための介入研究。対象となる疾患の患者を、投与群と非投与群とに無作為に割り付け、効果を比較するもの。Randomized Controlled Trialという英語を略したRCTとも呼ばれる。

と、いうことですので、いわゆる二重盲検試験かなと思います。

この日本再生医療学会の声明文も、内容を見ますと、所々ネイチャーの言っていることをほぼ肯定しながら、RCTの部分だけを反論している感じです。

ネイチャーへのリスペクトを感じます。

同時に日本も主張していて、頼りがいがあると感じてしまいます。偉い先生たちは頭が良いなと思います。

ステミラックの投与方法ですが、

  1. 患者さんの末梢血と骨髄液を採取する
  2. 末梢血から血清を取り出し、骨髄液から自己骨髄間葉系幹細胞を取り出し、それらを原材料とします。
  3. 2がステミラック注となり、生理食塩液で希釈しながら静注します。



この再生医療の分野は、日本が進んでいるようです。安全な形でこのままリードして、患者さんに届くと素晴らしいです。

日本がリードしているということで、これから先も世界を牽引できる分野だと良いと思います。

全く余談ですが、かつて日本は携帯電話の分野で世界をリードしてきました。ところがいつの間にか、いまではファーウェイ、サムスン、アップルに水を開けられていますよね。


DSC07595
陶 澤中

再生医療は日本の鍵かもしれない。

もちろん、医療の話とはちがいますけど、何かにつけて、いつの間にか海外に水を開けられることになるのかなと思っています。

日本が突出していることを、ネイチャーが気に食わないのかどうなのかわかりませんが、そんなことはどうでも良くて、新しい治療法を待ちに待っている患者さんにとっては、オプションになるので、とてもよいですよね。

再生医療で患者さんにも朗報で、日本がこのままリードできるのか、注目ですね!!

ああ、もし再生医療関連で人材が必要なら、僕に言ってほしいです。

広告