FitbitとGoogle

グーグルの親会社、アルファベットによるFitbitの買収検討がニュースになりました。これはただスマートウォッチ市場に出ていきたいというだけでなく、色々な意味が見え隠れします。特にヘルスケアで。

ここ数年のトレンドは、ヘルスケアではオンコロジーや免疫、バイオ製剤、オーファンなどの高薬価の薬の開発。同時に、サプリメントや予防医学です。

特に医療費の削減や、保険財政対策で、予防医学には力を入れているわけです。その一端ととして、全米で展開するAllofUS運動というのがございます。この運動の狙いは、全ての人の健康データを繋げて、それによって集積されたデータを創薬や医療に役立てようという、全米の国家プロジェクトです。このプロジェクトに参加した人は、自分の毎日のデータを送るわけです。

データの取り方ですけど、スマートウォッチなど、自分のデバイスを使って良いということになり、ただし、ある程度主催側からのお墨付きのあるデバイスが推奨されております。自分のデバイス BYOD です。

で、その推奨されたデバイスに、fitbitも名を連ねております。ですので、fitbitは健康データ収集目的のユーザーもかなり多いと思います。

アメリカ国立衛生研究所が選んだウェアラブルウォッチ

グーグルの狙いは、その健康データじゃないでしょうか。NIHが推奨していますから。。

National Institutes of Health Launches Fitbit Project as First Digital Health Technology Initiative in Landmark All of Us Research Program

グーグルがその健康データを回収できれば、AIによって、疫学的に、ヘルスケアにおいてどのマーケットを強化すべきかなどが、火を見るように明らかになります。大きな大きなマーケティングツールになるのです。

スマートウォッチの世界市場は、アップル、サムスン、imooに越されておりますが、シェアも伸びてくるかと思います。

さらに最近、ダビンチの特許切れに伴って、各社手術ロボットが出てくるという動きもあります。実はグーグルもアルファベットとジョンソンアンドジョンソンと共同で、ロボット手術の会社があります。

https://www.verbsurgical.com/

もしフィットビットがグーグルの手に入れば、健康データが集積され、AIで疫学的に分析されて、予防にもロボット手術にも役立つことになるのではないでしょうか。

ということはもうエピデミオロジストもみんなAI?

ということは、データマネージャーもみんなAI?

ていうか、みんなが繋がるのは良いのかもしれませんけど、なんか鬱陶しいですよね。腕につけた輪っかで、みんなが繋がってそれが知らないところで分析されている。で、自分に足りないものとか悪くなったものが、多分、パソコンを開くと宣伝が出てきて。血圧高い人とか、血糖値高い人は、勝手にどこに言ってもそういう宣伝を目にするようになったりとか。

まあ、でも、安心ですか。

わかりません。

【悲報】スマートウォッチ市場から取り残される日本

スマートウォッチ市場の牽引は、ヘルスケア領域

2019年第1四半期(1月〜3月)の世界のスマートウォッチの出荷台数は、前年比48%のプラスとなったことが調査企業カウンターポイントのデータで判明した。この分野では上位9ブランドが市場シェアの75%を獲得している。(Forbs)

そんな好調のスマートウォッチですが、好調のポイントと言えば、何と言ってもヘルスケア関連のアプリの良し悪しです。

歩数、心拍数はもちろんですが、心電図や転倒検出など、ヘルスケア機能の充実がものを言っているらしいです。

スマートウォッチ市場における世界シェア
アップルアメリカ35.80%
サムスン韓国11.10%
Imoo中国9.20%
Fitbitアメリカ5.50%
Amazfit (シャオミ)中国3.70%
ファーウェイ中国2.80%
Fossilアメリカ2.50%

(Forbsから作表  https://forbesjapan.com/articles/detail/27051


この表は、メーカーによる全世界シェアなので、国別の出荷台数のシェアではありません。従いまして、この数字の中に、日本での出荷も含まれてはいるのですが。。

でも、どうでしょうか。日本で、なんだか蚊帳の外感半端なくないですか。

日本メーカーは蚊帳の外

気づいちゃいますよね。なぜ日本がこの表の中に居ないのでしょうか。日本のメーカーが居ても良いですよね。

色々な理由が考えられます。1つは、デバイスのメーカーがそもそも不調である事です。例えば、シャープやソニーでしょうか。ここに食い込んでも良さそうなものですよね。

さらに、結構充電とかが面倒なんですよね。文字は小さいし、充電は大変だし、まだまだ製品としての完成度に達していないというのも理由かもしれません。日本人は、完成品を好みます。

さらに大きいのは、日本人の能動的予防医学への関心の低さです。

スマートウォッチですが、世界的な市場拡大の原因は、ヘルスケア機能が好調であるということらしいです。

よく考えてみると、ヘルスケアと言っても、何かが治るなど、治療してくれるわけではありませんよね。

つまり、全て予防意識、予防医学にどれだけ関心があるかというところに訴求して、スマートウォッチ市場が伸びているわけです。

心電図も、歩数も、心拍数も、全てメタボ対策や健康増進目的ということになります。日本がこのマーケットで蚊帳の外ということは、デバイスメーカー不調だけではなく、日本人の予防医学への興味レベルが低いということなのではないでしょうか。

また、そもそもITリテラシーの基本的な低さもあるかもしれません。それに、自分から情報を集めると言った、能動的な思考が足りないのかもしれません。

予防医学に関心がないわけではない

例えば、平日昼間に、よく通販番組やっていますよね。往年の俳優、女優が出演して、サプリメントのCMをやっています。普段は会社で仕事をしている時間です。
平日の昼間は、おじいちゃん、おばあちゃんのゴールデンタイム。ポカーンとテレビを見て、韓国ドラマの間に入る長尺のCMを見ているわけです。往年の女優が今でも元気な理由は、●●●を飲んでいるから!みたいな受け身の情報には敏感です。すぐさま通販のコールセンターに電話したりしてしまいます。

受動的な情報による予防医学には関心はあるのです。有名人が、「これは良いです」と言えば、それにフォローはできるのです。

ところが、自分から自分の数値を知って、それを考えるというのはどうでしょうか? 
日本人はそういうのはお医者様にお任せしたいのではないでしょうか。

あれだけのサプリのCMが多いということは、日本人も予防医学には関心があり、マーケットがあるということになります。そしてお医者さんに通って、コレステロールや血糖値を測って、薬をもらう。というところまでがセッツ!です。

国民皆保険、老人保健で、気軽にお医者さんに行って、余った時間はテレビを見ている。これが日本の津々浦々の姿ですよね。気軽にお医者さんにかかれるからでしょうか。

そんな良い国は、世界中探しても、日本くらいです。

風邪をひいたって、医者に行かずにレモネードとチキンスープを飲んで治すというのが、グローバルスタンダードなので、そういうグローバルでは、自分から情報を取りたいというマーケットが日本よりも多いのかもしれません。

予防に対する意識が高いか低いかで、このスマートウォッチの市場性が決まっているのかもしれません。

とにかく、日本は、このスマートウォッチに蚊帳の外です。海外製品が日本では普及しているのかもしれませんが、日本の会社がそこまで参入意欲があるのかというと、疑問です。

All of Us Research Program

どれだけ、予防意識に差があるかといえば、アメリカでは、All of US(https://www.joinallofus.org/)という、政府主導の運動がありまして、何かと言いますと、参加者は各々の健康状態を示すデータを提出して、それを集めるというものです。

All of Us Research Programの使命は単純です。 健康研究のブレークスルーをスピードアップして集めて、できるだけ早く これを行うために、たくさんの人に健康情報の共有を求めるという物です。 将来、このデータは研究されて、健康保持や医薬品開発など様々に活用するというものです。

そこにですよ、良く、アメリカのIT企業とか、ベンチャー企業とかで、BYODという言葉があるのですが、つまり、自分のパソコンなどを社用で使うことを認めるということです。

良くレストランで、お酒持ち込みOKってありますよね。それは
BYOB Bring Your Own Bottleですよね。それをまあ、モディファイして、
BYOD Bring Your Own Deviceとなるわけです。

このAll Of Us initiativeは、まさに、BYODです。この場合Dは、パソコンではなく、そう、スマートウォッチなのです。

何千万人もの標準データを国が集めることになり、これが新薬の開発などの国家プロジェクトにつながるのです。

国がスマートウォッチにお墨付きを与え、国民全体でデータを集めようというのですから、日本から見たら、関心の度合いが違いすぎです。

あああ、日本もやれば良いのに。。。。

これは、見習うべきことなのか。きっとそうです。

風邪引いたら、お医者さん行けば良いし

日本は、国民皆保険で医療費が安く済むから、良い国だ。外国は医者にかかったら何万円もして、かわいそうだなああ。。と、お年寄り世代は思うかもしれません。毎日お医者さんに行っているから安心だ。行かないと具合が悪いのかと思われてしまう。そんな話をよく聞いたりします。

スマートウォッチも蚊帳の外、予防意識も低い。

でもいいもん、お医者さんに行けば。良い薬もたくさんあるし。

この日本の予防意識はどのように高めれば良いでしょうか。それとも、このままで良いのでしょうか。

実は、日本にこそスマートウォッチは必要なのでは!?

考えましたけど、あの、平日の昼間の韓国ドラマの合間にやっているCMで、往年の俳優が、スマートウォッチをしていれば良いのではないでしょうか。

日本の技術力を持ってすれば、例えば、本当に簡単な老人向けのスマートウォッチいくらでも作れますよね。

例えば、喋れば表示してくれるなんて、どうですか?  血圧! とか、血糖値! とか、心電図! とか、ウォッチに向かって喋れば、勝手に、しかも大きな字で表示してくれるのですよ。良くないですか?

そして、そのウォッチをIoTで繋いで、メーカーから病院に直通でデータがシェアできるようにしたらどうですか?

異常を察知したら、勝手に救急車が出動して、なおかつGPSが付いているので、徘徊して転倒したりしても対応できますよね。

こんなの、意外と安くできそうじゃないですか?????

日本が誇るSONYさん、作ってください。盛田昭夫さんを尊敬しております。SONY大好きです。

シャープも NECも東芝も作ってください。

ていうか、自治体で配ったらどうですか? 老人に。 一人暮らしの老人には、必要な気がします。それは予算的に無理かな。。。。

アメリカ国立衛生研究所が選んだウェアラブルウォッチ

BYOBは聞いたことありますよね。レストランで、ワインとかウイスキーとか、自分の好きな酒のボトルを持ち込みOKの時に使う表現ですね。

Bring Your Own Bottle.

では、BYODはいかがでしょうか。これは自分のパソコンとか、タブレットなどを仕事で使うと言う意味です。

Bring Your Own Device.

 

日本の会社ではなかなかないですよね。メールとか色々な情報とかを自分の持ち物に入れ込むわけですから、セキュリティとか色々な問題が生じますよね。ベンチャー企業とかではあるのかな。

そのBYODですが、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のプロジェクトで、All of US research programと言うのがあります。

All of Us Research Program は、どう言うプロジェクトかと言うと、健康を増進するために米国に住んでいる百万人以上の人々からデータを集め、それを研究して、予防医学や様々なヘルスケアに利用すると言う、歴史的な取り組みです。

ライフスタイル、環境、そして生物学における個人差を考慮に入れることによって、精密な研究を行い、より良い医療を届けることをめざす、国家的な取り組みなのです。

その、国家的な取り組みに使うデータですが、早速BYODです。

 

医療機関がいちいち個人個人の健康データを集めることはほぼ不可能です。そこで、ウェアラブルデバイスを使っている人は、そのデータを使って参加してもOKと言うことなのです。

合理的ですよね。

そんなアメリカ国立衛生研究所が推奨するウェアラブル端末として、Fitbitが選択されました。

これは企業にとってはすごい名誉だし、かなりマーケティングに使えそうですよね。

サンフランシスコ – (BUSINESS WIRE) – (ビジネスワイヤ) –

世界をリードするウェアラブルブランドのFitbit(NYSE:FIT)と国立衛生研究所(NIH)は本日、最初のFitbit Bring-Your-Own-Device(BYOD)プロジェクトを開始しました。

All of UsリサーチプログラムのためのデジタルヘルステクノロジーイニシアチブをFibitが取る形です。

現在プログラムに登録しているFitbitユーザーは、身体活動、心拍数、睡眠、健康転帰などの健康指標間の関係について、研究者がより深い洞察を得るのを助けるために、Fitbitアカウントを、All of Us programに同期させることができます。

データをAll of Usと同期させることに同意することで、Fitbitユーザーは世界最大の精密医学研究に貢献し、科学研究のための最も多様なデータセットの構築を支援する機会を得ます。

Fitbitは、プログラムに含まれる最初のウェアラブルです。

 

ライフスタイル、環境、遺伝学の個人差に基づいて病気を予防し治療する能力を向上させることを目的に、2018年5月に全国で発売されたAll All Usは、100万人以上の参加者を登録しようとしていると言うので、規模がすごいですよね。

参加者は、電子医療記録、身体測定、バイオサンプル、デジタル医療技術を通じて、さまざまな種類の医療情報を時間の経過とともに共有するように求められます。

参加者のプライバシーを保護するために厳格な保護措置を講じて、データは広範囲の健康調査のために研究者にアクセス可能になると言うことです。

アメリカは、スケールが違いますね。

日本の厚労省で、これできますかね。

All of Us Research ProgramのディレクターであるEric Dishmanは、次のように述べています。

「この情報を他の多くのデータ型と組み合わせることで、健康状態に対するライフスタイルや環境の影響をよりよく理解し、最終的には非常に正確で個別化された方法で健康を維持するためのより優れた戦略を開発できます。」

何か、医薬品の開発などにも応用できそうなデータになりそうですね。これは相当大規模なデータになるはずです。

そのデータ解析を主に行う機関として、スクリプス研究所(英語:The Scripps Research Institute 、略称:TSRI)が挙げられています。

Scrippsは、アメリカで生物医療科学の研究と教育を行っている非営利の医療研究施設です。

本部はカリフォルニア州サンディエゴ、それからフロリダ州ジュピターに施設があります。

本研究所は、世界最大の民間の非営利生物医学研究組織であり、ノーベル化学賞受賞者のバリー・シャープレス、クルト・ヴュートリッヒを始め、研究や運営に関わる2700人のスタッフが所属していると言うことです。

非営利の医療研究施設に、2700人もスタッフが居るなんて、これまたスケールが違いすぎます。

Scripps Researchは、デジタルヘルステクノロジーを利用した研究の全国的リーダーとして、プログラムのデジタルヘルスへの取り組みを先導しています。

2017年には、Scripps Researchは、ピア検証済みの臨床研究での使用の人気と信頼性に基づいて、Fitbitを革新的なAll of Usプログラムで使用するための最初のウェアラブルとして選択しました。

Fitbitすごいですね。

米国実験生物学連盟(FASEB)ジャーナルが発表した分析によると、Fitbitデバイスは生物医学研究で最も一般的に使用されているトラッカーと言うことです。

要は、一番普及していると言うことでしょうけど。

今日までに、6752を超える発表された研究がFitbit装置を使用しており、最近の分析によると、FitbitはClinicalTrials.gov研究に他のブランドの10倍登録されています。

All of Us programに具体的に参加する方法ですけど、Fitbitユーザーは自分のデバイスを使って健康状態の統計をプログラムと同期させることができます。

米国の参加者全員は、自分のFitbitアカウントを介して自分のデータを関連付け、自分の体重、水分摂取量、食事などの情報を手動で追加することもできます。

同期させなくても、マニュアルでも参加可能なんですね。

まず始めに、参加者はAll of Us参加者ポータルのParticipant.JoinAllofUs.orgにログオンし、Sync Apps&Devicesページにアクセスします。米国に住んでいる18歳以上のFitbitユーザーおよびAll of Usリサーチプログラムへの登録に関心のあるユーザーは、www.joinallofus.orgにアクセスして詳細を確認できます。

これ僕も参加しようとしましたが、クリックしたら参加できませんでした。笑

当たり前ですね。アメリカ人でもないし、アメリカに住んでもいないので。

 

2019年には、Fitbitデバイスを使用した、第2回目のAll usリサーチイニシアチブが開始されます。

Scripps Research Translational Instituteによって実施されるこの研究は、身体活動、心拍数、睡眠などの健康指標とAllの一部として取り込まれる他の重要な健康上の結果との関係を調査するためのユニークなデータセットを生成します。

デジタルヘルスは、もう、アメリカにとっての基軸になっている気がします。

アメリカにとって、デジタルヘスルはもはやテクノロジーといった概念ではなく、

デジタルはもう置かれている環境そのものなのですね。

参考:引用

BUSINESS WIRE
Fitbit (NYSE:FIT)

フィットビット ブランドストアー
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National Institutes of Health (NIH)