ノバルティスはどうするのか?

ノバルティスの早期退職が噂になってますよね。来年の2月とか。しかもグローバルですね。

ノバルティスをめぐっては色々と最近良くない流れがあったりします。良くないというのは客観視ですけど。2022年の第 3 四半期の業績は、利益としては前年比 4% 増の 103 億ドルの売上を記録したようですが、売り上げは 106 億ドルということで、ザックスコンセンサスの予想を下回りました。

ザックスコンセンサスというのは、アナリストたちの予想の平均値みたいな数値です。個人個人の予想よりも、より的確で現実的な数値と言えます。その的確で現実的な予測を下回ってしまったので、結構大きな出来事です。株を本格的にやっている方は、色々見ているらしいですよ。ご興味ある方はご覧ください。zacks.com

さてノバルティスに関しては先日のニュースでサンドを独立させるみたいなのがありましたが、この選択と集中は株価に好影響を与えたのでしょうか。なんかそうでもないみたいですよね。よく知らないですけど。選択と集中か何か知りませんけど、目指しているところは純粋な製薬会社ということなんですよね。でもこの切ったりくっつけたりって、世の常ですよね。アボットもファイザーも、それこそ武田も昔は食品も売ってましたし。ノバルティスは昔ノバルティスニュートリションってありましたよね。確かOTCも切りましたっけ。ラミシールとか売ってましたよね。で、数年前にサンドのブランドでジェネリック売って、で、今回独立させるということですよね。

それは社長のナラシマンさんも言っていますよね。

英語の勉強になると思った方は、下記のURLに行けば、色々書いてあります。
https://www.novartis.com/news/media-releases/novartis-announces-intention-separate-sandoz-business-create-standalone-company-way-100-spin?utm_campaign=2022-media-release&utm_medium=social&utm_source=twitter&utm_content=image-landscape-card-group-none

ナラシマンさんは、見ての通り、インド系の方ですよね。社長になる前は、確かRDのヘッドでした。その頃のwebとか見てたとので、懐かしいです。社長になるというニュースが出た時に、Linkedinでおめでとうございます!という感じでメッセージを送ったら、なんと、返事くれました。それ以来Linkedinで繋がっています。良い人ですね!!!

つい先日この動画でサンドを切り離すみたいなことを言っていました。

今回、2022年の第三四半期では、対前年は上回ったものの、ザックスなどのアナリストたち売上予想が下回ったのです。さらに来年には大規模なリストラが。。客観的に見れば、一連の動きということも言えるのでしょうか? 売上の予想下回る→リストラ。みたいな。これは、もう、想定していたことなんでしょうね。

それでも売り上げを対前年で伸ばしたのは、Cosentyx、Entresto、Kesimpta、Zolgensma、Kisqali、Leqvio などの医薬品の伸びですよね。この伸びは、サンドのネガティブファクターを払拭することになったのかと思います。

想定していたといえば、去年にノバルティスはロッシュの株式を207 億ドルで売却しました。これで2001年から続く競合社の戦略的案件に関する出資関係が解消されたとのことです。ロッシュといえば、まあ、もう数年前から世界一のパイプラインと言われていますよね。

今後は、ノバルティスはどんな道を歩むのでしょうか?

なんとなくですが、オンコロジー、ヘマとロジーも良いのですが、市場の趨勢を占めなくなってきた感がします。7月に発表していますが、網膜色素変性症、喘息、および非アルコール性脂肪性肝炎 (NASH) の治療法の開発を推進するために、外部からの支援を取り入れることを決定しているようです。今後は、眼科、喘息、NASHで行きますかねえ??? 特に眼科は利益率やばいですよね。

今回の早期退職で、ベテランがドバッと辞めてスリムになったら、眼科でまた若手の女性をいっぱい増やしたら良いかと思います。必ず利益が増えるかと思いますよ。

サンド切り離し、眼科・喘息・NASHテコ入れ、ロッシュの株式売却、リストラ。。。。ノバルティスはこの後どうするのでしょうか。

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【武田】損失影響は2億ドル!! 目ん玉ぶっ飛ぶ。 

Xiidra 早く日本で売ってくれ

「シードラ」Xiidra X i i d r a 二つの i (eye) ね。

ノバルティスが欧州で申請しなければ、売却した武田薬品の損失影響は2億ドルですか⁉︎

目薬だけに、目ん玉ぶっ飛びます。

シードラと言えば、当時シャイアーの経営陣が満をじして開発に取り組んだというか、大型で超期待していた製品。シャイアーの想いが詰まっているかどうかは、言い過ぎか知らないけど、それくらい期待していた製品です。

シャイアーと言えば、オーファン。

でも、まさかこの広く一般的な「ドライアイ」の領域を製品化するなんて。だいぶ企業イメージをチェンジするというか、広げるというか、そういう予定だったのですね。

そのことは、ここにも シャイアーの過去記事

FDAに申請されたのは、2016年。綴りにiを二つ続けて、二つのiで、Xiidraなんて、洒落たネーミングじゃないですか。

Xiidra (lifitegrast ophthalmic solution)

Company:  Shire Development, LLC
Application No.:  208073
Approval Date: 07/11/2016

これは本当に期待されていた薬なのです。多分、このコロナのリモートでみんな一日中パソコンパチパチしていたり、ウェブミーティングしていたりしたら、相当目が疲れるので、コロナ時代にもマッチしている薬かもしれません。

シャイアー買収後の武田薬品も、6000億円くらいでノバルティスに売却しているので、相当な金額なのです。それくらいの製品なのに、なぜ、欧州で申請を取り下げたのでしょうか。

ちょっとよくわからないのです。

これは、日本では発売されるのでしょうか。実際試してみたいと、マジで思っていました。

それにしても、シャイアーが期待して開発して、武田に買われて、武田がノバルティスに売って、で、申請取り消し。

諸行無常です。

理由は、わからないけど、経営判断ですよね。

そう、

ドライアイなんてやってる場合じゃねー

みたいな判断があったのか、なかったのか、知りませんけど。プレスでは2億ドルの損失「影響」と出ていて、売上予測が2億ドル規模で、それがなくなるから、損失影響という表現なのでしょうね。

これも経営判断で、その2億ドルは色々と回収できると判断されたのでしょうね。そういうのを判断しているのって、マッキンゼーとか、ATカーニーの戦略なのでしょうか。わかりません。

申請すれば良いのに。