医療とITはご承知のように密接な関係がありますよね。患者情報も画像イメージもイノベーションの最先端にあり、それに乗り遅れると、時として、医師にとって致命的な遅れをとってしまったり。もちろん、テクノロジーだけを追いかけている医師も、どうかとは思いますが。
医師は、仕事柄、ITには敏感な人々は多いですね。 そのせいかどうかはわかりませんが、スマートフォンとか、タブレットとか、医療現場にはいち早く普及したようにも思えます。今までの仕事が便利になったり、今までの治療が進歩するなら、それはとてもよいことではありますよね。
そんな中ですが、気になる話を見つけました。アメリカでの話ですが、医師によるデジタルデバイス使用の進歩の流れが、セールスレップ(MR)の首を絞めているのでは?という内容です。(こちら)
例として、たまたまではありますが、ノバルティスでの話があがっていました。オンコロジストによるiPad使用の流れで、効率的な情報収集ができるようになった。 これによって、オンコロジストに行く回数が少なくてすむという判断の下に、その分、もっと多くの医師を訪問しろと・・・。
どういう計算かわかりませんが、ノバルティスのCEOのJoe Jimenezが言うには、一人のREPにとって、年間に250時間の節約を、iPadはもたらすということなのです。新たに作り出された時間と、REPの数を考えると年間35000人の新たな顧客を訪問することができるということなのです。
この結論は、もちろん証明されているわけではありません。しかしながらノバルティスは、結果的に1400人のレイオフをしました。このレイオフに関しても、iPadが原因なのか、別の理由があるのかまでは定かではありません。いずれにしても、iPadが起こしたイベントであることは間違いありません。
ただし、アメリカのファーマ関連にコメントなどを頻繁にPOSTしているblogger連中の声を見ていると、ファイザー、リリーその他のドラッグメジャーにとって、よいレイオフの口実になっているとの見解があります。私も、これはアリだろうなと思ってしまいます。
ドクターにとっては、どうでしょう。彼らは、iPadは好きだけど、セールスレップも好きなようです。やはり、ITだけのやり取りは便利ではありますが、人と人とのインターアクションをしながら、仕事を進めていくことが、ドクターは好きらしいです。デジタルも見たいけど、セールスレップと話がしたい。ドクターはこう思っているようです。
確かに、考えたって、味気ないですよ。iPhone、iPadで仕事を済ませても。。。
しまいに、iMR、iRepという製品が、製薬会社向けのシステムインテグレーションとして、Appleから出たりして!!!(笑)
やはり、どんな仕事でも、人との絡みがないと、なんと言うか、味気ないですよね。 味気ないITでのやり取りが主流になってくると、逆により個性的な、温かみのあるビジネスが流行るのではないでしょうか? 特に、製薬会社では。 なんといっても、ヘルスケアですから。何か、これからのコミュニケーションのあり方にとって、何かヒントがあるような気がします。