「ずっと同じ企業にいればいいというわけではないという前提で考えるべき」
これは2019年4月23日、厚労省のヘルスケア産業プラットフォームというパネルディスカッションの会で、厚労省側の政策参与の方の、MRについての発言です。
MRが転職しなきゃいけない理由は厚労省も言っている。厚労省がこのブログと同じことを言っていてびっくりです。
現状の数は必要ないMR
そもそもこの会(ヘルスケア産業プラットフォーム)でのトピックは、MRの数は今の数は多すぎるだろ云々というのがテーマだったのです。
MRは今の数は現状では多すぎるけど、不要ではない。
というのが大体の要旨です。まとめ過ぎですが。。。。
それはそれで、現状分析というか、今後の流れ的なことで、まあわかるのですが、
「ずっと同じ企業にいればいいというわけではないという前提で考えるべき」
という、考え方や、どこか心構え的なところまで、しかもそれが厚労省側のパネリストから出るというのは、良い意味で意外です。
厚労省まで、転職を肯定しています。ちょっと踏み込んだ言及でびっくりです。
日本のサラリーマンの時代は変わりました。
昔は、自分の会社が大好きで、愛社精神旺盛で、新卒から一社でずっと進んでいくものでした。一流会社というのが一つの看板で、一流会社に入るのが自慢だったのです。
よく、新聞なんかに上場企業で人事が変わったり、たとえば新社長の人事などが出ますよね。
国内大手企業の新社長や新人事を見てください。経歴が載りますが、30年も40年も前に、新卒で同じ会社に入って、その会社で一筋という人が多いですよね。
別に、人それぞれですのでそれは悪いことでもなんでもありませんが、日本独特の文化と言ってもよいかもしれません。敢えていいますけど、とても変です。
このブログでも折に触れて言っていますが、すべてのビジネスマンは生き残りたいなら転職すべきです。それは上手く行っているとか、行っていないとか関係ありません。
むしろ上手く行っている人のほうが転職もうまくいきますが___。
ずっと同じ会社に居ても仕方ありません。成長もないし。
日本でも、外資に努めている人は結構転職もあります。特に外資のIT企業では、我々エージェントの目から見ると、同じ会社に6年や7年居て、しかも同じポジションの人は、
「面接に受からない人」
なんだろうなあと思ったりしてしまい、エージェントのマーケットの中での判断が落ちてしまいます。
なぜかといえば、転職面接に失敗しているから同じ会社に居るんだろうと、推察してしまうからです。
エージェントとしては、その人を送り込んでも、成約できる確率はすくないと判断してしまうのです。転職エージェントというのは、それでは1円にもならないのです。
「転職に失敗した人」
同じ会社に長くいる人を、「転職に失敗した人」と思ってしまう・・・・それくらい、転職というのは当たり前のことなのです。
ちなみにそのパネルディスカッション、ヘルスケア産業プラットフォームですが、出席者は次のとおりだったそうです。
厚生労働省の武田俊彦政策参与
公益財団法人医療科学研究所の江利川毅理事長
湘南ヘルスイノベーションパークの藤本利夫ジェネラルマネジャー
日本労働組合総連合会の平川則男総合政策局長
話し合われたのは、MR不要論で、結論としては、
MRは必要だが現状は多すぎる
というものでした。
そのなかで、心構えとして、厚労省の武田俊彦さんからの言及ですが、
ずっと同じ企業に入ればよいというものではない
というようなことが有ったということです。
厚労省の参与の1人の発言が厚労省を代表しているとは思いませんが、MRの心構えとしては大変意義のあるというか、とても歓迎する発言だと思います。
よくMR、またはそれ以外の役職、開発でもMAでもマーケでもなんでもそうですが、
「現状、特に問題がないので転職の必要が無い」
という人がたくさんいます。そういう人はもしかしたら、こんな可能性があります。
・問題意識が低い
→問題というか、課題の設定を低くおいている。例えば給料が上がらなくても、昇進しなくても生活に困らないとか。生活に困る・困らないにせっていしてしまっていたり?
・ゴールが無い
→自分の仕事で実現したいこと、自己実現、成長したいことというのが明確ではなくて、与えられた仕事は責任を持ってやるけど、それだけの人。職責を果たすことが美徳だと思っている人。悪くはありませんが、どこにも進めません。
・雇われ病
→なにか与えられることが世の常だと思っている人。実は自分は労働力を提供しているという考えができない人。あっちの会社はよいかな、こっちの会社は良いかなという前提の考えで、まるでヤドカリが貝を探す感じ。
・面倒くさがり
→同じ会社にずっといる人は、たぶん面倒くさがりだろうと予想してしまいます。エージェントにとっては、企業に送っても受からないのでは? と勘ぐってしまいます。
今まではそれでよかったのです。
ずうっと、同じ会社に定年まで居られましたから。
MRして、地方のそのまた地方で、中央と同じ水準の給与をもらって、所長になるのを断り、部下を持たずに、20年以上も同じ地域を担当して、定年で退職金もらってめでたく辞めていく。 マンションいくつか持っているみたいな。。。それでも、下手したらその地域の公立病院の外科部長よりも給料が高いみたいな人。
そんな人、沢山いましたよね。
もう無理ゲーです。
ご存知の通り、世の中はリストラの時代に突入しました。
MRで言えば、とにかく、今の数は必要ないのです。
全体に要らない数が一定数あります。
要らない人は本当に居場所がなくなります。以前は、要らない人でも、居場所がある業界でした。
必要とされる人は、心配する必要はありません。必要なので。必要とされる人は、大体が転職を経験しております。なぜなら、視野の広さは必要な要素だからです。
リストラに手を上げて、その後の予定がある人は良いです。
手をあげてないのに、肩叩かれて渋々退職し、その後の予定がない人は、もう今、何も用意できません。
そのうち、割増退職金もなくなると思います。ですので、今から自ら動くことが求められます。